【Midjourney】を使ってクレヨン画の絵本をつくってみた!
新企画〈midjourney〉を使ってボイスコミックを作ろう!
第四弾はクレヨン画に挑戦!!
今回も絵本風に仕上げたのですが、とても大変でした。
画風がなかなか定まってくれず、制作時間を圧迫することにっ!
今回動画に使用されたイラストは30枚程度。
Midjourneyには600枚を作ってもらってました。
では完成動画とそのシナリオをご覧ください。
完成版
幸せな王様の話
昔々あるところに、とある王国があった。
常春の気候の中、
肥沃な大地と豊漁が約束された海を持つその国は、
食べるに困ることもなく、
みんなが幸せに暮らしていた。
王様は幸せだった。
若くして先代の王に先立たれはしたが、
優秀で忠実な家来に囲まれ、
申し分のないお妃をもらい、
跡継ぎも生まれた。
王様は、自分が幸せであることを、
身をもって感じていた。
「つまらん」
そう、幸せとはつまらないものだった。
王様は言った。
「もっと幸せになりたい」
「殿下は、最高にお幸せな方です」
「わかっておる。
しかし、もっと幸せを感じたいのだ」
そこへ旅の行商人が現れた。
「それならばお誂え向きの品がございます」
行商人は、
白い粉の入った小瓶を取り出した。
「『幸せの砂糖』でございます」
「ハハン。それは人の神経と体を蝕み、
破滅へ導く薬だな?」
王様がそう言うと、行商人は笑った。
「滅相もない、
これは正真正銘『幸せの砂糖』でございます。
これを耳かきでほんのひと掬い、
飲み物に入れるのです。
幸せが倍になります」
「ふむ。
しかし見たところ、それはかなりの少量。
もうひと瓶手に入れようとしたとき、
すかさず、
さらなる高額で売りつけるのではあるまいか」
「そこがそれ、不思議なところ。
『幸せの砂糖』は、使っても使っても、
なくならないのでございます」
王様は高価なそれを買い求め、
耳かきにひと掬い、
紅茶に入れて飲んでみた。
お妃が、ある優秀な家来と
内緒の逢瀬をしていたという噂が王様の耳に入ったのは、
それからすぐのことだった。
王様はカンカンになり
『幸せの砂糖』に八つ当たりした。
「真逆のことが起きたではないか!」
しかし、ほどなくして
それは誤解だったことがわかる。
「王様のために、
サプライズパーティーを計画していました」
やっぱり、王様は幸せだった。
王様は、それから時々
『幸せの砂糖』を使った。
そのたびに、ちょっとだけ頭にきたり、
淋しくなったりもしたが、
そのあとすぐに幸せを感じることができるのだった。
しかし、あらかじめ約束された幸せは、
慣れてしまえば、やはりつまらない。
王様は、『幸せの砂糖』を大匙山盛りにして
カップに入れ、紅茶と一緒に一気に飲みほした。
いつも耳かき程度だったので
甘さを感じることはなかったが、
今回初めて味がわかった。
なぜか塩辛かった。
さて、王様はどうなったか。
王国にクーデターが起き、
王の座は、優秀な家来に取って代わられた。
新王は、
妃と王子はそのままの地位に留まることを望んだ。
……王子が本当は誰の血を引いていたのか、
そのあたりは曖昧にされた。
王の座を奪われた王様は、島流しとなった。
しかし、命まではとられなかったことと、
島流しになったとて常春のこの国、
肥沃な大地と豊漁の海があることに、
王様は幸せを感じた……。
「大きな幸せを味わえたかい?」
王様の目の前に、あのときの行商人が現れた。
「『幸せの砂糖』を直接なめてみな。
大丈夫、それ以上、
何も起こりようがないから」
王様はほんのちょっとだけなめてみた。
「これは……塩じゃないか!」
「甘いあんこを作るには、ほんの少々塩をいれると、
より甘くなるって知ってるかい?
それと同じ原理さ。
なのにあんた、
大匙に山盛り入れちゃうんだもんなあ」
行商人は、アハハと笑った。
「ふざけるな」
王様は『幸せの砂糖』を行商人に投げつけた。
しかし、それは行商人に当たらず、
そのまま海へと飛んでいった。
『幸せの砂糖』は、いまも海の底で溶け出している。
でも恐れることはない。
世界中に、ほんの、ほんの、
ほんの少しずつだから。
終
使われなかったイラスト集
では、恒例の使用されなかったイラストを公開していきます!
王宮から
このように、AIがかなり精細に描いてしまうのでクレヨンっぽさが中々でず、大変でした。
続いて人物
とまあ人物は統一感だすの大変でした。
そして『幸せの砂糖』っっ!!!
最も失敗した数が多く、ほとんど保存すらしていませんw
クレヨン画はガチャ率が非常に高く、出来れば二度とやりたくないなー
と思いました💦
次回の動画は1月8日配信予定なので、すこし空きますがお楽しみに~。