愛犬から教わること
我が家には愛犬がいます。
家族の一員として暮らしていると、動物でもだいたいのコミュニケーションはとれるようになります。
私たちが話す言葉のトーンや雰囲気、顔の表情、会話のやりとり、動いている様子、パターンなど、色々なことから何を言っているのか、何を伝えているのか理解しているのでしょう。
犬ですからこれから先、何年一緒に暮らしても同じ「人間が話す言語」で会話をできるようになることはもちろんありません。
だけど何を私たちに伝えたいのか、どうやったら相手に伝わるのか、とお互い言葉以外の情報を、感覚を使ってやりとりしながらコミュニケーションをとり、家族の一員として毎日生活を当たり前のようにしていることが、時々不思議だなぁと思うことがあります。
お互いの言葉で会話ができない分、当たり前のように研ぎ澄まされる感覚がそこにある気がします。
言葉が伝わらないからこそ、相手に思いが伝わるように努力する、そして相手が何を自分に伝えたいのか理解しようと努める。
人間同士でも大切なことかもしれませんね。
我が家の愛犬はただそこにいるだけで、私たちが集まり、みんなが笑顔になり、幸せに満たされる瞬間を与えてくれます。
心があったかくなり、じーんとそこに居てくれることへの感謝の気持ちが湧いてくる。
ありのままの私たちに愛をくれます。そこに、こんな人だったら、という条件づけはありません。
ぶれることのないそれが、とてもありがたく、すごいことだなと思います。
過去に起きたことに憂うことなく、未来を案じることなく、ただ「今」を生きています。それだけで、私たちにたくさんの愛と笑顔をくれます。
それはもうすごいギフトだと思う。
「愛のかたまり」というギフト。
愛犬が我が家に来た意味を考える時、すごく大切なことを教えてくれていると気づきます。
私はよく「大好きだよ」「いつもありがとう」「この家に来てくれてありがとう」と愛犬と見つめ合いながら伝えますが、きっと言葉がまとう感覚は伝わっているのでしょう。必ずおっとりとした顔でゆっくりと瞬きをしてくれます。
ありがたいなぁという感謝の気持ち、そして愛犬を「癒してくれる存在」と思うだけでなく、それ以上に、私自身も、お互いに愛を与えあえるような在り方で毎日過ごしたいなと思います。