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オーロヴィルの旅④

オーロヴィルはすべての国の男性と女性が暮らすことのできる普遍的な町になりたいと考えています。平和と進歩的な調和、とりわけ信条、すべての政治、すべての国籍で生きる。オーロヴィルの目的は、人間の団結を実現することです。     — ミラアルファッサWikipedia site:nipponkaigi.net

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・オーロヴィルに暮らす人々

世界人類の国境を超えた調和を目指すオーロヴィル。小さな集団から始まったコミュニティーは今では人口2550人ほどの都市になっています。住人の国籍は52ヵ国に及び、うちインド人の割合は1,080人だそうです。創設者のミラアルファッサ=Motherがフランス出身であることもあり、フランス人、そしてドイツ人が多いと言うのが印象でした。Motherが日本に滞在していたことがあり、日本の文化を素晴らしいと紹介していることもあり、住人の日本への憧れも感じ、そこかしこに日本文化を真似したような建築やデザインが取り入れられてもいます。

私たちは2018年から2年間にわたり、毎年3ヶ月弱ずつ、このオーロヴィルという街にビジターとして暮らしてみました。ヨガとアートというものとずーっと一緒に生きてきている私にとってこの街はとてもリラックスして私らしくいられる場所でした。ずっと昔、ここに住んでいたような気さえするくらいしっくりくる場所です。

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・コミュニティーは3世代目で完成形が見えてくる

私たちが滞在した時、オーロヴィル52周年のお祭りがありました。たくさんの人がこの街を愛して祝福しているのを感じました。滞在期間中、たくさんの住人や移住しようとチャレンジ期間に入っている人に出会いお話をする機会がありました。
オーロヴィルは52周年に入り、3世代目に入っているそうです。つまり、最初にいた人たちがおじいちゃん、おばあちゃんになって、孫にあたる世代が生まれている。だから今初めて、介護とか、老人施設の必要性が出てきています。それに対して、どうしていくか、コミュニティーの評議会のようなもので話し合って、できることを考えて実行しているそうです。(実際、ヨガやアーユルヴェーダ、東洋医学などの自然両方が身近にある老人用の施設ができているそうです。)また、働く女性のための託児所などの必要も出てきたり、今まで必要なかったけれど、今新しく必要なものが出てきているそうです。

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・「すべてはプロセス」がオーロヴィルの合言葉

その話を聞いた時、私たちは「そうか。コミュニティーが大きくなるって大変なんだね」と言いました。それに対して、オーロヴィリアンの友人は言っていました。「エコビレッジのような小さなコミューンはたくさんある。私たちオーロヴィルはスピリチュアルでエコロジーがあたりまえな世界的な都市を作ろうとしている。世界で初めてのことをやっているから、様々な問題にぶち当たる。だけれど問題はより良い世界を作り出すために起こっている。ここで起こったこと、達成されたことをお手本に世界がそれを真似をして、世界全体が変わっていく。どんな問題が起こったときもそれは問題ではない。プロセスなんだと思っている。」

迷いなく、力強く、インド人の友人は言うのでした。

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これだけ人口も増え、必ずしも世界全体の調和を求めて移住する人ばかりではなくなっているところもあり、多くの人をまとめるために、ルールを強化しなくてはならなくなったり、住民になるための権利を得るためのルールが厳しくなっていたり、オーロヴィルにも様々な「問題」があがってきていると聞きます。それに対して「コミュニティーが大きくなるってあまり良くないことなのかなー。」と私が呟くと、みんな「This is just prosess」と言うのです。オーロヴィリアンで言わなかった人はいないくらい!私はその言葉にオーロヴィルの全てがあると思いました。

オーロヴィルは完成していない。考え続け、変化し続け、理想に向けてチャレンジし続ける。「motherが最初の意図としてそのようにセッティングしているから、この都市は真の調和を体現する方向に向けて進んでいる。」そう信じている。みんながそう意図している。それがもうひとつの完成でもある。

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・私たちの村作り

オーロヴォリアンとお話ししていく中で、私は、こんな街を私のいる場所に作りたいと思いました。みんなが自分ごととして動ける場所。それぞれの表現として仕事があり、こんな理想を現実にしたいと言う喜びを持っての奉仕がある場所。毎日がちゃんと生きる日であること。
オーロヴィルが私の根っこと理想を繋げてくれました。

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コミュニティーは完成したものに意味があるのではなく、そこに集い、意図を寄り合わせ(通り道は違っても)、動いて感じていくところにその意味があるのだと。オーロヴィルとつながったことを通して、やんわりと頭の中にあった、「村作りという夢の意味」が私の中で根っこを張り始めたのです。

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・一人一人が「本当に」生きる「毎日」を作る場所

そう、村作りは一人一人が「本当に」生きていく「毎日」を作る場所なのです。ヨガをしている時間だけ、リトリートに参加した時だけ、イベントに参加した時だけ、生きている感じがして、後はお金のために働いている。自分が自由に生きるために、誰かに稼いで来てもらって、みたくないところは目を瞑って生きていく、とかちょっとした我慢から抜け出て暮らす毎日を作る場所。それが私にとってのムラ作り、コミュニティー作りです。

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そんなこんなで私たちはコミュニティー作りをしています。2021年現在はオンラインサロンや、通いで、アクティビティーに参加してもらい、価値観の共有をしている段階ですが、価値観の共有から心が動き、暮らしが変わってきたときに、加わってくれる人たちと一緒に、優しい循環をベースとした世界を作っていきたいと思っています。そのためにこれから私たちから見たオーロヴィルを紹介する記事や、私たちの活動を紹介する記事を書いていきます。この記事が、皆さんの暮らしを優しく豊かにするきっかけになったら嬉しいです。

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・優しい循環をベースにした村作りをしています。

・統合的なヨガ=インテグラルヨガやダンス、エコロジカルな建築を通して調和を広げる活動をしています。

https://note.com/breathing_art/n/nd021aada423f

https://note.com/breathing_art/n/n485118f6465f

https://note.com/breathing_art/n/n02643c128922


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