Bboy EP.0 「KENTWAVE」 (Sample EP)
【BREAKIN DOCUMENT 挨拶】
この度は、「BREAKIN DOCUMENT」~Learn for various bboys life~
にアクセスいただきありがとうございます。こちらでは、日本中の多才なbboy(ブレイクダンサー)たちのインタビュー記事を掲載していきます。
私が出会った中には、サラリーマン・医者・農家・フリーランス・公務員など様々な方々がブレイキンというダンス・カルチャーを生活に取り入れています。彼らは、それぞれ美学をもちブレイキンをライフスタイルとして取り入れ、今もなお踊り続けています。私は、「彼らが何を思い踊り続けているのか」、「ブレイキンが彼らの生活の中でどういった位置づけにあるのか」興味がありこのプロジェクトを始めることに致しました。
本ブログでは、ライフスタイルにブレイキンを溶け込ませ今も踊り続けているbboyたちに焦点を当て、彼らの生きざまを記録し発信していきます。そして、購読者様の「bboyマインドの形成及びライフスタイルを充実させるための考え方の引き出しとなること」、「これからブレイキンを始めてみたい人たちのバイブルとなること」を目的とし、協力者様の貴重なインタビュー記事を掲載させていただきます。
この活動を通じて、関わってくださった皆様の生活が豊かになることを願っております。
※なお、活動で得られた収益は、「BREAKIN DOCUMENT」の活動・イベントに使わせていただきます。
※記事内で使用させていただいている写真に関しては、インタビュイー様から承認いただき、ご提供いただいた写真を使用いたしております。
1.プロフィール
・Bboy名 : KENTWAVE(ケントウェイブ)
・レペゼン : Ehime Bboyz Familiar 、 WORLD IS YOURZ
・職種 :サラリーマン
・年齢 : 24歳
・ダンス歴 : 9年(15歳から)
2. ブレイキンを始めたきっかけは?
ブレイキンを始めたのは中学生の時で、もともと部活でテニスをしていました。部活に飽きてきた中学2年生の冬に、兄から「ブレイキンやらない?」と、誘いがあったのが始めたきっかけですね。
兄弟でよくある兄がしていることをやってみる感じです笑 でも当初、ブレイキンなんかできないだろうなと思って最初の1ヶ月ぐらいはLockダンスを練習していました。
でもある時、先輩のbboyが三転倒立を練習していて、自分も見よう見まねでやってみたんです。そうすると3日くらいでできるようになったんです。その時できた感覚がたまらなく嬉しかったです。
もともと自分ができるとは、思ってもいなかったのでできるようになった感覚が格別だったんです。そこからブレイキンにのめり込んでいきました。
3. 影響を受けたbboyは?
影響を受けたbboyはたくさんいます。ブレイキンを始めた当初から高校を卒業するまでは、パワームーブやスキルよりのbboyが好きでした。パワームーブやトリックコンボは、Mortal CombatのYosshiさんやRyomaさんがめちゃ好きで動画を見まくっていましたね。
あと一時期、ストロングや軟体系のbboyにもはまりました。沖縄のAki-saさんが好きで、ひたすら見てスキルをまねしていました。
始めた当初から3年ほどは、基礎的なフリーズ・パワームーブばかり練習していました。今できるパワーやスキルの動きは、ほぼほぼこの期間にできたものになります。笑
大学生になってからは、アメリカのbboyや日本だとsteezさんにハマって、その方たちのフローをひたすら真似していました。この頃から、自分のbboyスタイルがフレーバーやフローを重視するスタイルに変わっていきました。
そこから大学3年生になって、積極的に県内外のバトルへ行き始めましたね。そこで出会ったダンサー達に影響を受けて、今に至っています。
最近では、自分のスタイルがだいぶ確立されてきて、今までのフローやフレーバーの中にロッキン(アップロック)を取り入れた、bboyスタイルを模索しています。まだまだ発展途上です。
4. ブレイキンの動きの作り方は?
自分の動きの作り方としてこれといってシグネイチャーな動きはあまりないんですけど、色々なダンサーの動きからインスピレーションを受けてます。影響を受けたbboyの動きを自分なりに落とし込んで、いままで生まれてきた既存の動きと組み合わせて、最近は動きを作っていますね。後これは自分のロッキンの先生から学んだことで意識していることなんですけど、動きを足していくだけじゃなくてなんかダサいなって感じる動きは、削って自分の好きな動きの組み合わせにしてフローを作っていますね。うまくまとまりませんが僕の動きは、一言でいうと「新しい動きを取り入れつつ、無駄な動きを削っていく作業を繰り返してムーブを作る」って感じですね!
5.踊る時のこだわりは?
今こだわっているのは、ロッキンとパワー・スキル系の動きを融合させることにこだわっています。一年前からWORLD IS YOURZという、オンラインのアップロックコミュニティに参加しているんですけど、そこでロッキンを学んでいくうちに、踊りの自由度(Musicality)がめちゃ高くなったんです!もともとブレイキンでもトップロックというステップしかほとんどしてなかったbboyだったんで、1年前に比べると見違えるほど変化したと思ってますね。そこから、ロッキンをブレイキンに取り入れるようになりました。
ロッキンを学ぶにつれて、ロッキンをしているbboyたちの中で、パワームーブやスキル重視のbboyがあまりいないことに気付いたんですよ。そこから、ロッキンの流れからパワームーブやスキルに繋ぐ動きをもっと取り入れていったら、誰にもない自分のスタイルに近づくかなって思ったんですよ!それに気づいてからは、ロッキンからパワームーブ・スキルに繋ぐ流れを色々開発していって、シルエットと全体構成の完成度をこだわりながら踊ってます。
後は、ブレイキンのトップロックも全てロッキンのダンスパートに置換しておどってますね。トップロックの際にロッキンをすることをよく思わない方もいるかもしれないんですけど、ブレイキンとロッキンのステップは共通点が多くて、「ロッキンのニュアンスでブレイキンのトップロックをする」って感覚で踊っています。実質ロッキンは、ビジュアルとしてトップロックの踊り方をより「緩く・リラックス」した感じなので、僕の中で「オリジナルのトップロック」という認識で踊っています。これは、多くのロッキンをブレイキンに取り入れているbboyに共通したマインドの部分だと思っていますし。
次にバトルスタンスを話すとバトルの時は、結構こういう人多いと思うんですけど、「相手を殺す」ってマインドを持ちながら、冷静さを保つよう意識しています。自分のエナジーを内に込めて、音楽・動きに集中することをいつも意識してます。それが一番自分の中で調子がいい感覚になるので、いつも意識するようには心がけていますね。
6.bboyファッションへのこだわりは?
こだわりは、何個かあるんですけど一つ目は、床との滑りがいいロンTをよく着用していますね。自分は、パワームーブであったりフロー系の動きをよくやるんで、スタイルが床に左右されることが多いので、自分の着用する服でできる限り調整しています。後は無地のもので、できる限り全身を同系色で統一するよう意識しています。同系色の方がみた時に、体の線(シルエット)が単色な分、綺麗にはっきり見える感じがするので。黒系なら黒、白系なら白で全身統一する感じですね。
後、ドゥーラグは、いつも着けていますね。ドゥーラグを巻くことで練習でもバトルでもいつもスイッチを切り替えることができますし、絶対bboyの黒い部分が出やすい感じがあるので、これは自分の中で必須ですね。もうつけてなかったらそわそわするレベルになってきました笑
最後は靴ですがこれは最近変化してきて、基本的にいままではスニーカーをブランド等気にせず履いていたんですけど、ロッキンを始めてから自分のトップロックの踊り方(足の運び方)がすり足で踊るようになってきたんです。そのステップの踏み方では、スニーカーだとなんか床に引っかかる感覚があるんですよね。そこで靴底が滑るバレーダンスシューズを買って試してみたら、すごく踊りやすかったんです。それからは、ブレイキンもアップロックも踊る時は、バレーダンスシューズを着用するようになりました。あとそれに変えてから、フットワークの踏み方も靴底が滑るので変化してきて、自分のスタイルが良い意味で変わってきていているので楽しいですね。
7.ブレイキンから何を学びましたか?
ブレイキンから学んだことは、たくさんあるんですけど人生の在り方を教えてくれることですね。ブレイキンをしてることで技だったりステップを覚える成長の過程があったり、人とのつながりを広げてくれてそこから生まれた友達と色んな取組をしてみたりできるんです。これらは、自分が人生を豊かにする上でとても大切なことだと思っているし、現在も生きがいを持って日々を送れている理由ですね。ブレイキンをがんばって続けることで、自分の人生が良い方向に構築されて、人生をどう歩んでいけばいいかを学ぶことができました。
8. 今もブレイキンを続けている理由は?
私がブレイキンを続けている理由は、いままでに出会ってきた人たちとまた繋がれることですね。今でも、学生の時にブレイキンを通じて知り合ったbboyたちとバトルに出たり遊んだりしてますし、ふとバトルに行くだけで再開できるので笑 それにやり続けて挑戦していれば、また新たなダンサーとの出会いもありますし。「友達とまた会えること」これは、ブレイキンを続けてよかったなって毎回思うところですし、続けている理由ですね。
9. メッセージ
今回インタビューを受けさせていただいて、まだまだ未熟者ですが自分のbboy人生をお話しさせていただきました。僕のマインドであったりbboyスタイルを見て少しでも、これからブレイキンを始める人たちの参考になれば嬉しいと思っています。また今後、ブレイキンを通じて皆様と繋がれることを楽しみにしています。
公開日:2022/1/1
インタビュー年月日:2021/10/2
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