なめらかな世界と、その敵
前回の投稿から一週間ぶりですね、バイトに行くまでちょっと時間があるけどガッツリ何かをする気も起きないのでnoteを書いています。
「裏世界ピクニック」を最新巻まで読み終わってしまったので、積んでた短編集を読んだらとても面白かったという話。
いやぁ凄いですね、伴名練さん。正直表題作品は刺さらなかったんですけど、その他の作品は殆ど大満足でした。「ひかりより速く、ゆるやかに」は主人公がナヨナヨしてるところがちょっとキツイ感じはしましたけどね。薙原が男より男らしい女傑だから対比してるのかな?とか。
「ゼロ年代の臨界点」はあくまで記録の体を取っていて、登場する人物の心情を直接的に描かないところに味を感じましたね。はじまりは一つのグループであった筈の3人なのに、富江とおとらは共に消え、残されたフジの心境を思うとグッと来るものがあります。
「美亜羽へ贈る拳銃」は伊藤計劃好きなのもあって一番気に入った作品なんですけど、「伊藤計劃トリビュート」収録作らしいので本人作以外興味無いからと買わなかった自分を少し恥じましたね。もっと早く伴名練に出会えた可能性もあったわけです。
記憶の有無は生死にも等しい、と僕は考えていて名作「シュタインズ・ゲート」なんかもSG世界線で再会した牧瀬紅莉栖は本当にあの時岡部が愛した彼女なのか?違うよね…といつも思ってしまう人間です。どんな人間も小さいながらリーディング・シュタイナーを持っているとはいえ、そのリーディング・シュタイナー自体も記憶の上書きで元の人格を殺してるよね、とかそんなつまらない事を考えてしまいます。
話が脱線しましたね。最近「裏世界ピクニック」や「なめらかな世界と、その敵」収録作で百合作品読んでて、僕って百合っていうジャンルは文章から接種する方が好きかもしれないということですね。映像で百合を描くとどうして身体的接触を増やして視覚的に観客を楽しませようと制作側が考えざるを得ないと思いますし、映像で心理描写を描くのが小説と比べて困難なのも想像出来ます。百合は心情面を重視する僕としては、小説の方がしっかり欲しい栄養を摂取出来るなと、映像でも自己補完出来る強者に早く僕も成りたいです。
今日もぼちぼちバイト、行ってきます。
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