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SHIELD タンパク質のロスを抑制した新しい組織固定

SHIELDとは

組織内のタンパク質や核酸といった生体分子の構造を保存するための新しい組織固定方法です。SHEILDに含まれる成分はポリエポキシ系化合物です。

生体分子のアミノ基と分子内架橋を形成することで生体分子の3次元構造を保持することができます。通常のPFA固定と比べ、熱や界面活性剤、有機溶媒、酸性pHに対する耐性が高く、組織の透明化技術へ応用ができます。

図はPFA固定とSHEILD固定をした際の、透明化手法の違いによるGFPタンパク質の蛍光強度の比較をしたデータです。

SHEILD固定した組織は、あらゆる透明化手法による処理においてもGFPのシグナルのロスが軽減されていることを示しています。
特にPassive CLARITY(SDS 37℃、SDS 56℃)においては、高温状態における処理においてもGFPシグナルのロスの軽減が見られたため、高温によって高速に透明化処理をより安全に行えることが示唆されました。


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