借金1000万円を返済して失ったとても大切な4つの物。♯2
借金1000万返済する中で、大切な物をいくつも失ってきた。
①地元の友人を失った。
借金まみれで、変なネットワークビジネスに引っかかり70万円分のクレカで借金作ったり、
また情報商材にも手を出して次は50万円を消費者金融から借りたりしていた。
そんなあまり人から尊敬されないような仕事をしていて、地元の友人とは疎遠になった。
けっして相手から嫌われて離れていったというわけではなく、自分から友人達の連絡先を削除していった。
人には言えない恥ずかしい仕事している自覚があったからだ。
②歯を失った。
これは意外かもしれないが、私は歯の被せ物が多い。
その理由は簡単だ。
あまりにもハードワークを極め過ぎると、生活がだらしなくなるからだ。
長時間労働後に帰宅して、そのまま服を着たまま玄関で寝ていた。
風呂も2日間くらい入らずに、当然歯も磨かずに、帰宅して3分後には夢の中にいた。
歯が虫歯だらけになるのは当たり前だった。
③20代という青春の期間を失った。
借金返済期間中(主に20代の時)は、恋愛はどうしていたかと言うと、答えは「ノー」だ。
何人かの女性と良い感じになったが、結局ダメだった。
私には劣等感がありすぎた。
借金が1000万とか、500万とかある状況で女性1人を幸せにする自信が無かった。
男として器の小ささを感じつつも、彼女を作る余裕がなかった。
だが、その時の私はまだ20代半ばの男で、人並み以上に女性に対する欲求があった。
だから数ヶ月に1回は、ご褒美として夜のお店にも行った。
そうやって自分を誤魔化し、慰めてきた。
その悔しさが今の貯金や資産運用、身体の健康管理のストイックさに現れている。
何年もコンプレックスの渦に埋もれている人生を歩んでいると、自分自身に呪いをかけるか如く心に怨念が生まれる。
それがやがてハングリーさに変わり、ストイックな生活が完成する。
その埋もれていた期間が長ければ長いほど、自分に課す多くのルールが習慣化されていった。
「こんな所で、人生終われない」
そう想い続けてきた。
話を恋愛の事に戻すが、20代での幸せな結婚はしないという決断を下した。
女性との楽しみは、夜のお店にたまに行く程度だった。
キラキラした青春の妄想をしながらも、現実は夜のネオン街の光を求めてさまよっていた。
夜の世界の疑似恋愛で、心の隙間を埋めていた。
④生活用品の大部分を失った。
本気で借金を減らす為に、実家から出た。
家賃無料の住み込みの寮がある仕事をした。
具体的には、箱根や熱海といったリゾート地のバイトで、夏場にはG虫がよく出て、たいしてエアコンが効かないボロボロの寮暮らしで、でも家賃・水道代・電気代が無料だった。
その上、温泉宿やホテルの仕事の為、温泉が入り放題だった。
食事に関しても格安の社員食堂や毎日数百円の食費補助が支給されていた。
大きめのボストンバッグとリュックサックだけの荷物を持って、寮費無料の仕事を転々とした。
その為、自分の所有物のほとんどを捨て、常に身軽にしていた。
時には、真冬に転職し、新しく住み込みした場所には布団がなく、アマゾンで新しく注文していた布団の到着も遅れていた。
その為、2週間くらいは段ボール布団を代用し、ブルブル震えながら寒い夜を過ごした。
かなり辛い思い出だったな。
ホームレスのように惨めで、固い床で身体が痛かったな。
このような住所不定の生活者には、アマゾンに生かされもしたし殺されもした。
以上の4つが借金1000万円返済した男の失った物だ。
特に③の恋愛が出来なかったというのが精神的に大きいと思う。
せっかく女性と仲良くなっても自分でブレーキがかけてしまうからだ。
人生のある一定期間中は、禁欲にしなければならないのかもしれない。