2024年1月5日 [Yes! オピニオン] 令和6年能登半島地震-災害対応には都道府県を越えた広域政府が必要 - 道州制の提案
本日2024年1月5日。毎日新聞一面コラム「余録」から
今年1本目の投稿です。
元旦早々に発生した、能登半島を震源とするマグニチュード7.6、最大震度7の大地震。輪島市、珠洲市などは壊滅的な被害が出ています。NHKの報道によると、本日1月5日現在、石川県内であわせて92人が死亡。242人の安否が不明とのこと。甚大な災害です。一人でも多くの尊い命が助かるよう、心から祈ります。
本日の毎日新聞朝刊一面のコラム余録には「体力の弱った自治体を支援して被害を最小限に食い止めるのは国の役目だろう」とあります。
Yes!はそう思いません。現状では、確かに国の支援が必要です。でも、直接対応にあたっているのは、石川、富山、福井の北陸3県の自治体です。
台風や地震などの自然災害が発生した場合、被害は、その県だけではなく、近隣の県を越えて広がります。当然、県を越えた広域での対応や支援が必要となります。
[オーストラリアの対応]
オーストラリアは、連邦制です。NSW、VIC、TAS、SA、WA、QLDの6州と、準州のNT、首都キャンベラ特別区、あわせて8つの政府があります。 それぞれが首相・政府、議会を持ち、州独自の法律があります。一方、連邦政府は、国防や貿易などに特化しています。
ハリケーンや洪水などの大きな自然災害が発生した場合、連邦政府ではなく、州政府が対応します。災害発生中は、ほぼ1時間間隔で、行政のトップの州知事と、実際に被害者の救助を行うチームを束ねる警察のトップ二人が、TVの記者会見に臨みます。その記者会見をTVで見て、被害者やその家族は、被害の現状を知り、また、行政と救出チームトップ両名の心強い言葉を聞くことができます。
一方、日本は47道府県ありますが、各都道府県は「政府」でないので、法律を制定することはできません。当然、知事の権限も限られます。日本政府が唯一の「政府」であり「立法」を独占しています。そのゆえ、自然災害発生時は、日本政府の決定と支援待ちになります。これでは、対応が間に合いません。尊い命が失われます。
もし、日本が道州制だったら、今回の地震対応はもっと早く進んだことでしょう。北陸州が、共同して災害の対応ができたはずです。
[道州制の提案]
日本には今、47の都道府県あります。それぞれに、選ばれた知事・都道府県議会があリますが、立法の権限は一切なく、せいぜい、条例を制定する程度です。
[道州制の区割り方法案]
どのように道州制の区割りをすれば良いのか。
Yes!は、日本の電力会社の「一般電気事業者「での区分けが現実的と思います。今、日本には、電力10社の「一般電気事業者」があります。
北海道電力、東北電力、東京電力、北陸電力、中部電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力の10社です。
この案を元に道州制を制定すると、こうなります。
北海道、東北州、東京(関東)州、北陸州、中部州、関西州、中国州、四国州、九州、沖縄州のあわせて10道州になります。
沖縄は、九州に組み込んでも良いのではと言われそうですが、地域性で独立した州で良いと思います。ちなみに、オーストラリアのTASタスマニア州は、人口わずか50万人の小さな島ですが、地域性で、連邦政府を構成する重要な州です。
[まとめ・提言]
- 日本は台風や地震など、毎年、大きな自然災害が発生している
- 自然災害発生は、県境を越え広域となる
- 災害への対応は、県単位では充分に行えない
- 迅速な災害対応のため、広域な「政府」を持つ道州制に移行すべき
- 全国10の道州「政府」を設定
- 全国10の道州が、国から独立した「政府を持ち」法律を制定し。広域地域にふさわしい行政を行うべき
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