電動ガンの日本製と海外製の違い
初心者玄人問わず、電動ガンを購入・調達したい時、脳裏によぎるのが
「東京マルイか、海外製か」
私は「国産と海外製どっちが良いのか」という問題に決着はあり得ないと思っています。かつては品質が悪く、調整する事が前提だった海外製も、今では品質も良くなっており普及率もかなりのものです。もう良し悪しの問題ではなく、国産、海外製で互いの弱点を補い合ってバランスを保っている状況下にあります。
今回は国産と海外製の根本的な違いとは何かを紹介していければと思います。またしても「沼にハマった側の意見」となります。良し悪しの判断基準は「壊れた時のリカバリーのしやすさ」です。
日本製が最高と言われる理由
「壊れた時のリカバリーのしやすさ」を基軸に考えると、国内に工場があるというのはそれだけで最強です。また、東京マルイの電動ガンは、発売したら全てのパーツ含めて十数年は販売され続けます。海外製のメーカーでこれができるところは今の所少ないです。ただ、下記の私が勝手に決めたランキング1〜6位のメーカーのどれかが日本に工場を作ったらかなりの脅威になるのは間違い無いでしょう。
電動ガンを始めると、東京マルイの電動ガンから始まり、海外製に移って、また東京マルイに帰ってくるという現象が起こります。私がそうなのですが、それは何故なのか?という考察をしてみました。
①ノーマルに飽きる・嫌になる
最初に東京マルイの電動ガン(スタンダード)を購入すると高確率でこの現象が起こります。特にサバゲーでカスタムガンや初めからレスポンスの高い電動ガンにこてんぱんにされた時や、使い込んでいる訳でもないのに本体にクラックが入ったり、バレルがひん曲がったりすると、更なる剛性やレスポンスを求めて海外製に移っていきます。
②海外製のカスタムで気づく
海外製に手を出していく中で、カスタムやメンテナンスが必要になった時「東京マルイのパーツを入れる」という定番テクニックがあります。ここで気がつくのです。東京マルイに足りないものは剛性とレスポンスのみだという事に。
③性能の指標が東京マルイになる
ここで3パターンに分かれると思います。
●東京マルイをメタルフレーム化する
●海外製の中身を東京マルイ化する
●次世代電動ガンかプラスシリーズを買う
そこからレスポンスや初速を上げるカスタムを施していく流れが一般的かも。
東京マルイ電動ガン プラスシリーズ
2023年にP90プラスの発売を皮切りに、スタンダード電動ガンの中でも頑丈なモデルの性能を底上げしたモデルです。命中精度と初速が担保されており、リポバッテリーによるレスポンス向上もされています。正直もうこれでいいじゃないかと思っています。
東京マルイ パトリオットプラス (ハイサイクルではない方)
【理由】
●4万円行かない安さ
●日本で生産・検品され、初めから命中精度が高く初速も0.2gで93m/s出る
●モーターをサマリウムコバルトに変えるだけでキレとサイクルが手に入る
●国産なので本体もパーツも手に入りやすい
●コンパクトで、別売の折りたたみストックを付けれる
●パーツが沢山あるので内部も外装もカスタムがしやすい
●軽い
あらゆる面で最高だと思います。海外メーカーのように、一度発売されたらそれっきりという事もなく、十数年は販売され続けるというのは、東京マルイが最高のメーカーと呼ばれる所以です。どこかが壊れても、純正部品を取り寄せて交換する事ができます。また、モーターを交換するだけでレスポンスとサイクルを向上させる事ができます。
ハンドガードの中にバッテリーを収納しますが、外観を損なう事もなく、コンパクトゆえにリュックサックに入れて持ち運べます。
海外メーカーの超えられない壁
「壊れた時のリカバリーのしやすさ」を基軸に考えた場合、海外メーカーには根本的なデメリット、超えられない壁があります。
結論は「在庫がなくなり次第、数年間手に入らなくなる、もしくは二度と手に入らなくなる」「予備パーツが手に入らない」です。
そもそも方向性の違いがある
海外メーカーの大半は「新商品」「新しいシステム」を開発していこう!という意気込みがあります。それはとても素晴らしい事です。だた、その意気込みが激しすぎるのか、次から次へと新商品がリリースされていて、カタログ落ちするスピードがとても早いです。最近ではスマートさを突き詰めすぎて、電子トリガー標準搭載、樹脂フレーム、M4ではなくピストル用の細いマガジン専用だったり、折りたたみできるようになったり、メカボックスが上下分割式になっていたりと、超絶技巧は素晴らしいのですが、使い込みたい私としては耐久性と互換性を重視したいところです。
海外メーカ品購入の際に気を付けている点
必ず店舗で現物を見る
ちゃんと撃って当たるかは必ず確認します。その他に気にする点がいくつかあります。
●スペアマガジンが有るか
●修理対応できるか
●カスタムは可能か
「壊れた時にリカバリーのしやすさ」を基軸に考えた場合、というかメーカー名指しで言うと(あくまで一個人の意見です。記載のメーカーは触ったことのあるメーカーのみです)
●1位 C.A.T
今新しく買うなら間違いなくこれです。理由はちゃんと検品されていてパーツも多いです。壊れても安心して修理できます。
●2位 DMT Aceline
Acelineは予め国内で検品されているからです。アフターパーツが豊富で、命中精度が保障されているため、お好みでギアやスプリングを変更しても良いです。駆動、吸排気系のカスタムがしやすいです。
●3位 G&G / クライタック
ネックは値段が高い事ですがメーカーサポートが手厚く、アフターパーツが豊富で、電子トリガーとの相性が良いです。G&Gは品質が良いと同時に、新商品の発表スピードが速く、カタログ落ちが早いです。
●4位 VFC / LCT
ネックは値段が高い事と品切れたら若干詰む事です。
とても人気で良いメーカーさんなのは重々承知しておりますが、再販されるのに数年かかったり、カタログ落ちすることが多々あります。カスタムや部品交換を行うと、いずれ中身が全て社外品に変わってしまいます。
ぶっちゃけ最近のVFCは電動ガンよりもガスガンのメーカーという認識です。
●5位 KingArms / ClassicArmy / PTS / G&P / E&L
ネックは値段が高い事と品切れたら詰む事です。
とても人気で良いメーカーさんなのは重々承知しておりますが、まあ再販されない、カタログ落ちします。社外品との親和性がかろうじて高いので、外装が壊れない限りは社外品で延命する事ができます。
●6位 BOLT
ネックは値段が高い事と品切れたら詰む事です。かろうじて純正パーツが入手できるので、パーツの供給が止まってしまったら完全に詰みます。摩耗しやすいパーツは買いだめしておいた方が良いでしょう。
ーーーーーーーーーーーーー超えられない壁ーーーーーーーーーーーーー
●7位 Arcturus(店舗で買わなかった場合)
このメーカーの電動ガンを購入する際は、店舗で買った方が良いです。私はネット通販で購入しましたが、2連続で不良品に当たってしまった為、この順位にしました。各ショップさんで取り扱いがあり、絶賛されているメーカーさんでもあります。しかし、弄れる人にとってはなんとか出来る問題ですが、元の品質が良いかと言われれば、悪いと言わざるを得ません。
店舗ではおそらく検品されている筈ですが、現物を触ってから購入した方が良いです。不良の内容はこんな感じです。
・アウターバレルが斜めになっていた
・QDメカボックスのネジを緩めないとスプリングが取り出せない
これは不良ではありませんが、塗装が剥げやすいです。
●8位以下(低価格帯) S&T / ARES / CYMA / E&C / ダブルベル / A&K / APS / ランサータクティカル
ここは福袋の常連なイメージです。
独自の電子トリガーが故障した場合、修理が面倒です。メカボックスの形状的にノーマルのトリガーが簡単に組み込めないからです。価格が安いので、使い捨てなのかも・・・
CYMAは壊れやすい反面、パーツが入手しやすいです。ただし、QDメカボックスを採用している電子トリガー搭載モデルは、電子トリガーが脆弱なため真夏か真冬に壊れます。また、メカボックスの金属部品が折れることがありますが、QDメカボックスは販売されていないので、ノーマルのメカボックスに載せ替える必要があります。
●未知数 ICS / EMG / ASG / DE Airsoft / Zion Arms / Specna Arms / NOVRITSCH / Baton Airsoft
これらのメーカーさんは私的にかなり未知数です。新参だったり、数年前にリリースしてから音沙汰がなかったり、新機構だったりと、今後どうなるか注目しています。
Baton Airsoftは低価格路線と高価格路線の両方を行こうとしているように見えます。Co2ガスガン、海外製電動ガン調整のパイオニア的企業なので注目しています。
最後に、電動ガンメーカーは今一定のバランスを保っている状況です。沼にハマった側の意見としては「パーツの入手性、メンテナンス性、性能、ボディー剛性全ての要件を満たせている電動ガンは存在しないので、カスタムが前提」が結論となります。ただ、値段がネックなだけでその要件がほぼ全て満たせているものがあります。
それはトレポンです。
私は持っていないので詳しいお話はできませんが、紹介動画や記事を見た限り、お金はとても掛かりますが、要件はほぼ満たせていると思います。
皆様の電動ガン選びの参考になれば幸いです。