MARUZEN マルゼン CA870 シリーズ カスタム メンテナンス
前回の製品概要の続きとなります。今回は、長年使っていると出てくる不調やお手入れ方法と、外装カスタムをやってみました。その際に使用した物の紹介と、参考にさせて頂いているサイトのリンクを貼っておきます。
皆様のハナマルライフの助けになれれば幸いです。
前回の製品概要です
この記事の目的
●各モデルの特徴や、社外パーツといった情報を一括で確認できる情報源になること
●下記にメンテナンス方法、分解組み立て方法を紹介しているサイトのリンクを紹介いたします。
●パーツの取り寄せ方法等
マルゼンの公式サイトです。ここに取り寄せ方法やパーツリストがありますので、パーツの名称や料金が記載されています。
メンテナンスと外装カスタム
いま現在使用している私のCA870ブルドックで、各部を見ていきましょう。
各部にガタが来ていて、その都度修繕しながら使用しています。
ネジの痛み
CA870は外装がナイロンファイバー、内部は亜鉛ダイキャストになっております。亜鉛ダイキャストはとても柔らかい素材なため、何回も分解組み立てを繰り返しているとネジが痛んでしまいます。この場合は、ネジの内径を拡張する必要があります。
一箇所、シルバーのプラスネジになっているのがわかるかと思います。このネジは、内部の亜鉛ダイキャスト製のメカボックスに止まっているため、工具でネジ穴を拡張しています。このような工具を使用し、サイズはM3.5〜M4の穴に拡張しました。
給弾不良
原因は様々ですが、メジャーなものの一つに「マガジンからBB弾をチャンバーに送るパーツの変形」があります。因みにこのパーツとはシリンダーです。
マルゼンさんに予備パーツを取り寄せる際は、シリンダーと言えば大丈夫でした。
画像中央の黒いパーツが若干歪んでいます。このパーツの修繕には分解する必要があります。
歪んだところを薄くカッター等で削り落とすと改善される場合があります。ただ、最善を言えばマルゼンさんにパーツを取り寄せた方が良いと思います。
他にも給弾不良の原因はいくつかあるのですが、対処法はおおかた部品交換かグリスアップになりますので、最初に貼っているリンクから参考にしていただければと思います。
なんやかんや分解が終わりました。汚れてますね・・・
自分のCA870に施しているカスタムは、0.9Jのノンばい〜んと、アングスのチューニングドーナツを噛ませただけになります。それ以外は全てノーマルです。
メンテナンスの注意点
粘度の高いグリスは絶対に使用しない
第一にお伝えしたいのはグリスについてです。おすすめのグリスは皆さんいろいろあるかと思います、紹介のしようが無いくらいに良いグリスはたくさんありますのでここでは割愛します。逆に、使ってはいけないものはこれです。例えば、東京マルイの電動ガン用の赤いラベルのグリスや、安いシリコングリスなど、低粘度を謳っていても白色のグリスを使用すると動きが渋くなります。ほぼ確実に初速が下がる、トリガーが引けないといったトラブルが起こります。
これは何故かと言うと、グリスの粘度が高いとピストンの戻るスピードが遅くなる→初速が下がる。各パーツのバネが柔らかい、パーツ自体が小さくて軽い→少しの抵抗で動きが渋くなるからだと思われます。
一番無難で手に入りやすいグリスは
・タミヤ セラグリス
・タミヤ グレードアップ No.383 GP.383 Fグリス (フッ素樹脂配合)
・東京マルイ 低粘度(青いラベル)グリス
※定期的なメンテナンスは必要です。グリスを一度塗ったら大丈夫といった事はありません。どこかのタイミングで動きが渋くなります。
ピストンヘッド、シリンダーの中は絶対にグリスを使用しない
電動ガンとは違い、エアコキ全般に言えますが「表面がキレイで乾いている」状態が一番性能が発揮されるからです。拭き取りやパーツクリーナー等で洗浄したらそれ以上は何もしなくて大丈夫です。
外装カスタム
今回は命中精度と静音性、機動性を強化するためのパーツを装着していこうと思います。パーツ自体も入手性が高いもので構成しています。
G&P マウントベース
これを取り付けるために、まずは分解です。
グリップは後端のプラスネジでとまっているだけなので、外して引っこ抜けば取れます。
フレームから2本のネジとピンを抜きます。
まずは付属のピンをさします。
仮組みしたところ、フレームとの隙間があったので、ゴムシートを貼ってガタを解消
マウントを差し込んで、ネジ止めします。
S&T ストックアダプター
こちらには電動ガン、ガスガン用のストックと、ガスガン用のグリップを取り付けることができます。
6角ネジで本体に固定します。
取り付けたらネジの緩み防止のため、テープで止めます(自衛隊みたい)
AKN工房 サイレンサーアダプター
東京マルイショートサプレッサーを取り付け
フォアグリップの加工
フォアグリップの突起が邪魔なので、少し切り落とします。
中が空洞なので、パテで蓋をします。
完成しました。
火力的にガンガン前に出ると言うよりも、30m以内のバックアップと潜伏からの不意打ちや狙撃に重点を置いた感じです。
元のブルドックでは機動力は高かったのですが、いざ接敵となると火力負けしてしまったりサイトが無いので精密射撃も出来ず、折角の性能を活かせずにいました(私が未熟なだけですが・・)
また、これでめでたし!とも言えない気もします。と言うのも、このセッティングは「チャージャー、タクティカルⅡ」のデメリットを生み出してしまったとも言えます。ストックパイプが頬に当たってしまい背の高いサイトしか乗せられなくなってしまいました。欲を言うならば、入手性が多少悪く、若干値が張りますがBLITZ ARMSのストックアダプターでストック位置を1段下げる事が出来れば尚良かったかもしれません。
最適なBB弾の重量
CA870の純正パッキンとインナーバレルはかなり優秀です。0.2g〜0.28gまでであれば、HOP調整だけで最適な弾道で飛ばす事ができます。
私が長年CA870を使ってきて「このフィールドは〇〇gだなぁ」と思った状況をいくつか書いておこうと思います。
インドアやCQB、いつもガンガン前に出るなら0.2g
具体的に言うと、ブッシュ(草むら)がなく、自身の交戦距離が25m以内である状況が多い所は0.2gが良いと思います。何故ならば、25m以内で一番弾道が良く、初速が高いのが0.2gだからです。この距離ではまず「着弾の速さ」が重要です。
私が過去実際に経験した事ですが、0.25gのCA870で、25m以内の0.2gを使用した相手と同時にトリガーを引いたら、私が先に被弾しました。
アウトドアは0.25g
具体的に言うと、自身の交戦距離が25m以上40m以内である状況が多い所は0.25gが良いと思います。何故ならば、25m以上40m以内で一番弾道が良く、初速が高いのが0.25gだからです。外堀を埋めるような戦い方をする場合、交戦距離が最初は40m以内、最終的に25m以内に縮む事が予想されます。自身の交戦距離が大きく変動する状況で、初速、弾道性能が安定している、ちゃんと弾が届く0.25gで一定の距離から攻撃するのが定石かと思います。
狙撃は0.28g
具体的に言うと、自身の交戦距離が30m以上である状況が多い所は0.28gが良いと思います。何故ならば、30m以上で一番弾道が良く、初速が高いのが0.28gだからです。机上のスペックだけで選んでいると言うわけではなく、CA870の中身は競技用ライフルで、メーカー純正の精密射撃用BB弾が0.28gという事からも「CA870の精度が一番引き出せるのが0.28g」だからです。
ただし、精度の代償として近距離での弾速が遅いです。いくら正確に弾が飛んでも、躱されてしまっては意味がありません。上手く使いこなすには、銃の性能よりも戦略と立ち回りスキルの方が重要になってくると思います。
0.3g以上は覚悟が必要?
これは余談ですが、フィールドによっては0.3g以上のBB弾を使用しているユーザーさんがいます。これはレアケースというか、0.28gよりも用途が遥かに限定されてしまいます。例えば、山林フィールドで相手が索敵できないレベルの擬態ができ、消音と弾道性能に全振りしているとか、障害物等で相手の動きが止まる場所があるとか「必ず撃って当てられる」条件が発生する、させられるような練度の高い方向けかもしれません。
因みにこれは私の憶測ですが、0.3g以上は性能限界な気がします。ノーマル状態では0.28gよりも飛距離が落ちてしまいます。0.3gに対して十分な回転を加えられない、例えばパッキンの硬度的に十分な回転が加えられないとか、インナーバレル内で回転が減衰するといった事が考えられます。
パッキンの硬度を変更して、より多くの回転がかけられるようにしたり、インナーバレルの内径を6.10mm等に広げて回転を減衰させにくくしたりといったカスタムが必要だったりします。その時間とコストが、妥当かどうかは皆さん次第です。
長くなりましたが、諸々まとめる事ができました。また新たな気づきや発見があれば記事にしようと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?