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電動ガン エアブレーキピストン
今回は電動ガンのエアブレーキピストンについて纏めようと思います。
レビューというよりは、実際に搭載してみて思ったことの備忘録になります。
逆に音を大きくした記事はこちらです。
今回入手したものはこちらです。ピストンヘッドとシリンダーヘッドがセットになっています。ピストンヘッド単体で販売されているものがありますが、手持ちのシリンダーヘッドに嵌るか不安なため、私はセットをお勧めします。
エアブレーキピストンの効果
ピストンがシリンダーヘッドの手前で一瞬止まるため、打撃音が低減されることで消音効果があると言われています。もうひとつの効果は、ピストンがシリンダーヘッドにダイレクトに当たらないためメカボックスに優しいと言われています。
正直言ってしまうと、このパーツは電動ガンには向いてないと思いました。
消音効果は実際どうなのか
これは私個人の感想になりますが、銃の種類とセッティングによって効果が違います。
エアブレーキピストンのみの消音効果について言うと、M4・AR-15系の電動ガンにはお勧めできないと思います。理由は、確かにピストンの打撃音は軽減されるのですが、ギアノイズが完全に消せないため、結局のところ消音成功とは言い難かったからです。
数値的なデータはありません。というかそれ以前に発射時に明らかに耳で知覚できた時点で消音もへったくれもないです。
ただ、これがもしP90やMP5といったモナカ構造のスタンダード電動ガンであれば、スポンジや発泡ウレタンでメカボックスを包み込んで更に消音効果を高めることが出来るはずです。
サプレッサーはつけた方が良い
セッティングにもよりますが、通常の電動ガンの初速でBB弾を飛ばす場合は、発砲音は必ず発生します。特に0.2gのような軽い弾なら尚更です。その場合は、やはりサプレッサーはつけた方が良いです。
おすすめなポイント
正直なところ、おすすめは難しいです。というのも、組み込みの難易度や効果を考えると付けない方が良いと思ったからです。
メカボックスへの負担が軽減される
これは確かにそうだなと思います。シリンダーヘッドにピストンが当たる寸前に一瞬止まる訳ですから、割れやすいメカボックスが搭載されている電動ガンに組み込むのはアリだと思います。
セミオートで中、長距離を狙う場合
発射音云々ではなくて、単純に近距離だとレスポンスが遅くて撃ち負ける可能性が高いからです。仮に、レスポンスが良いセッティングが出たとしても、近距離って事は発射音以前に自身の姿がバレている状況で、消音する意味はないと思います。であればなおさら中、長距離で戦うべきです。
電子トリガーのプリコック機能と併用する場合
エアブレーキピストンの問題点は「レスポンスを引き出すのが難しい」事だと思います。アナログトリガーの場合、モーターやバッテリーを強化してしまうと、回転が速すぎてピストンが一瞬止まっている間にセクターギアが回転してピストンの歯に衝突します。それを防止するために、モーターの回転数を落としたり、ギア比で回転数を落とす必要があります。当然、レスポンスは落ちてしまします。
一方で、電子トリガーのプリコック機能があれば、決まった位置で必ずセクターギアが止まってくれるため、モーターの回転数を上げてもレスポンスが引き出しやすいです。しかしこれにも注意点があって、保管のためにプリコックを解除して、再び使用する際にセクターギアとピストンが衝突するリスクがあります。数発撃って挙動を学習してプリコック機能が発動するまでの間のことを考えたサイクルにせざるを得ないです。
イマイチなポイント
発射音とギアノイズは消せない
あくまでピストンの打撃音が軽減されるだけです。消音目的であれば、シム調整やサプレッサーは必要です。
初速とレスポンスどちらかが犠牲になる可能性が高い
セクターギアとピストンが衝突するリスク回避のためには致し方ないです。
実際に組み込んでみて、わかった事
初速を出したい場合
強いスプリングで初速を出す場合も、インナーバレル長で初速を出す場合も低回転高トルクのモーターがお勧めです。レスポンスは犠牲になります。
レスポンスを出したい場合
インナーバレルは250mm以下にしないと、バレル内でBB弾が加速中にピストンが止まり続けてしまいます。セクターカットとピストン前側の歯をカットしないとセクターギアとピストンが衝突します。初速はその分落ちてしまいますが、強いスプリングで補うことができます。ですが、この組み合わせで初速を補うにはM130以上のスプリングが必要になります。当然、本体への負荷は増大し、発射音が大きくなってしまいます。
結局発射音と負荷が増えるなら、エアブレーキピストンは入れないでサプレッサーを使用し、高回転のモーターでギアノイズの発生時間を短縮した方が良いと思います。
実際のセッティング
レスポンスを出したい場合
・インナーバレル230mm内径6.08mm
・フルシリンダー
・ZC M120等ピッチスプリング
・18:1セクター引き終わり2枚カット
・ピストン前側2枚カット
・宮川ニトリル50フラット
これで0.25gで70m/sでした。
アナログトリガー、7.4v 1450mAh 40cのリポを使用して、モーターはSHSハイトルク、G&Gバジリスク、G&Gイフリートを使用してもギアの衝突は回避できました。フルオートは怖くて試してません。
更にスプリングを強いものにすると、18:1では初速は出ますが、レスポンスは落ちてしまいます。インナーバレルを伸ばすと、今度はバレル内でBB弾が加速中にピストンが止まり続け衝突します。
初速を出したい場合
・インナーバレル230mm内径6.08mm
・フルシリンダー
・ZC M120等ピッチスプリング
・100:300 ヘリカルギア セクターカットなし
・宮川ニトリル50フラット
これで0.25gで80m/sでした。
アナログトリガー、7.4v 1450mAh 40cのリポを使用して、モーターはEG1000を使用してもギアの衝突は回避できました。フルオートは怖くて試してません。
G&Gイフリートモーターにすればレスポンスが上がりそうですが、初速を出すためにセクターカットをしていないため、ギアが衝突する危険があります。じゃあセクターカットして、イフリートモーター入れて、スプリングを更に強くすれば良いと思いますが、それで得たレスポンスは、スプリングが強い分、レスポンスと初速は上記のセッティングとほぼ変わりませんでした。
エアコキでこそ真価を発揮する
もうこれに尽きると思います。
要はそもそもギアがなければノイズも発生しませんし、レスポンスを気にする必要もありません。発射音はサプレッサーで消せますし・・・
VSR-10 G specに実装すると、かなりの逸品になるのではないでしょうか。