鼻水も鍾乳洞くらい綺麗なら好きになれそう。鍾乳洞に失礼。

今日、家中の換気をしました。
ずっと私が風邪を引いていたので、菌が蔓延してるようなところを重点的にファブって窓開けて除菌シートでふきふき。


コロナ禍のとき思い出すなこれ。



すごい神経質になってた少し前。
ドラマでやったりするくらいのデカい事件だと思ってしまう、新型コロナウイルス蔓延。
黒死病とかコレラとか、簡単に命が消える危険物。

懐疑的になっていくと人は人を疑って罵り合って争いが起こっていく。
咳をした。熱がある。ソーシャルディスタンス。三密。
ついに私が大好きで見ていたドラマ、『MIU404』や『逃げるは恥だが役に立つ』にも、マスクをした演者が出てくる。
次元を越えた向こうにもコロナウイルスが蔓延っていたように見えた。
もう姿を見ることが出来ない、志村けんさん。
私はあの人の死から、コロナウイルスの恐怖を心底味わった。


テレビで感染者報告がされなくなっても、私の周りではまだ罹る人がいた。
まだ命を狙われている気がする。
私はというと。









まさかのNO罹患。

絶対嘘だと思います。
どこかしらで罹ってるとは思います。
みんなそうだと思います。知らんけど。

私は、家族の中でいつも真っ先に風邪菌、インフルエンザウイルスを拾っては鼻水を垂らしてゴミ箱が埋め尽くされていった。
鼻風邪から入るんです。
私は鼻から。

でも数日で治った風邪と、
いわゆるコロナウイルスの症状というのは、
言われているところだと多分違う。

疲労感、倦怠感、体が痛くなるインフルエンザウイルスの症状と似ている気がする。最近幸運なことになってないしな。
抑うつ、味覚障害、これは仕事のしすぎで既になっていたので、これが症状として出ていたとしたら普通に分かるわけない。

やっぱり代表的なのは発熱だろうか。
風邪引くとき何でか熱だけそこそこ上がって急に落ち着くから熱で苦しんだ事って意外とない。元々平熱が高いので、常に暑がりだからよく分かってないんかな。アホすぎ。
周囲の罹患者も、熱で発覚したケースがほとんどだった。なるほど……。


じゃ、なってないってことにしましょう。
人生知らなくていいこともあるよね。23年しか生きてませんけど。


私は感染対策とピリついた世の中にヘラこきながら生きていたけど。
年齢的に察した人もいるんかな。私大卒なんですが、

ちょうど大学二年になるときにコロナウイルスが一気に広まった。



小中高大社会人でも、一年生やら最終学年がやっぱりめちゃくちゃ不運だったよな、とは思うけど……(他にも色んな楽しみなこと潰れた人はやるせないですよね)。
私の場合は成人式だったかなぁ。
あとはちょうど行く予定だったタイへの短期ワークキャンプ。タイに行って村の事業のお手伝いをしながら自由に学びを深めるような、私の中のビッグイベントがこのウイルスによって消されてしまいまして。


そらもう、大ギレですね。


成人式は、当然ながらその年にはやっていない。
翌年に小さくビデオレターかなんかを見てワーワーやるやつはやったかな。
ただ、めちゃくちゃ嬉しいこともあって。

私が住んでいる街で、「成人したのに祝いの席がないなんて可哀想だから街中でお祝いしよう」というイベントが行われた。

私は本当にチビの頃からこの街が好きで好きで。
でかくなっても出て行かんし一生ここに住むって意気込んでた。
(前職の関係で普通に引っ越したけど、現在また戻っています。)
こんな最高なことしてもらったんで、
まあーーーーーーもっと好きになっちゃいます。

商店街中で、成人した人限定のクーポンやお酒(私は酒が全く飲めないので断ったけれど)をもらいにもらって、

市民センターまで行くと、懐かしのテレビ番組で使われていたようなクソデカさいころがありました。
目には色々、今年の抱負や飲んでみたいお酒とかあった気がする。
それを答える新成人を、地元のテレビカメラで収められていた。
私は何でかノリノリでさいころを振った。いつもはしません。完全に場酔い。
出た目は「街の長になったらしたいこと」。
聞くこと、デカすぎる。大ウケしながら答えた。


「もっと、若い人の意見聞いて、よりよい政治にします」



すごい喧嘩売って帰った。
当時の街のトップが、私のお気に入りの市民センターにあった小さな図書館を財政難だか何だかで潰したので、一発殴るような気持ちで。



色んなイベントが消えて、推しのライブに人生初当選したのにコロナウイルスで開催中止をくらったこともある。
まあこれも、公式の計らいで無料オンラインライブをしていただけたのだが。チケット購入者には、限定ポストカードと横断幕みたいなタオルが届いた。
大学も半分の講義はパソコンで受けていた。正直これも、我が家から大学まで相当な距離があるので楽ではある。
顔が見えない授業(オンライン上の講義ではカメラをオンにせず参加することもままある)も、友達に会えないなんていう問題も、
根がネット廃ユーザーみたいな学科で育った私たちにとっては逆に天国だったのかもしれない。



書いてて分かりましたけど、結構楽しんでましたね。
不幸のヒロイン面していたような気がするのでド訂正。



私には姉がいるのですが、
その旦那(義理の兄)に、よく言われたことがあります。
「大学生って、一番旅とか自由にできる時間があるのに、コロナで出来なかったのは寂しいね」


そっかな~??


寂しいはあったけれど、意外と旅以外でも、コロナ禍でも出来る、やることやりたいことで溢れていた私はそこまで打ちのめされてはいなかったかもしれない。いや、あのタイのワークキャンプは行きたかった。それは後悔。

私がずっと言っているのは、
「若い子が全員コロナで悲しんだことがある」と決めつけた世界にも、
ちょっとプチンなところがある、ということ。


もちろん事情を知らない状態で全部分かってくれとは言いませんけど!


たくさんの人が亡くなって、悲しい想いをして。
私も先日亡くなった二人の祖母とはコロナウイルスのせいで四年弱会えなかった。うち一人は、棺の中でようやく再会したくらい会えてない。
めちゃくちゃ悲しいです。でもそれだけじゃないんだよな。


生きていれば、悲しい事だけフルマックスで時が過ぎて、灰になって空に行くわけじゃない。
絶対良いこともあったはず。

実は色々静かに楽しんでたんだぜっていうのを、
ちょっとだけでも知って欲しいような。
それでも「かわいそう」なら。
もうそれは、それでいいかな。どう思われるかは自由だしな。



あの配布されたちっさいマスクにらくがきして、
ゴリゴリパンクなものに仕立てたあの時間も楽しかった。








踊る阿呆に見る阿呆。
同じ阿呆なら踊らにゃ損損。

ただし、コロナウイルス。テメーはダメだ。

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