癖
僕は無意識に髪の毛を抜く癖がある。
最近、友達(その人を平井とする)にその癖がバレてしまった。
平井は数学の講座が同じで、数学で隣の席の少し闇がありそうな男子だ。学校がある日はほぼ毎日一緒に昼ごはんを食べている。僕のことは夏目くん、お兄さんと呼んでいて、確実に僕のことを男子扱いをしている。
僕が受けている数学の講座は熟練度では1番上で、授業中は机をくっつけて受けるというルールがある。
ある日、いつも通り、平井と他愛もない会話(旅行やスイーツの話)を挟みながら問題を解いてると、急に「おーい、お兄さーん。」と呼ばれ、体がビクッとした後に「どうした?」と返事をしたら、「大丈夫か?」と聞かれ、僕は「大丈夫。」と答えた。その数分後、僕は急に不安が強くなりながら問題を解いていると、平井が僕の頭を指し、「さっきからずっと思ってたけど、それ、なに?」と聞いてきた。僕は「え?いや、これは、えっと、あっ、違う、これは、あ」と頭が真っ白になっていた。「バレないようにしていたのに」という思いが頭をぐるぐるし、「これはほんとに違うくて、えっと、あ、」としか言えなくなっていた。平井に「ゆっくりでいいで。それが気になっただけで別に怒ってないし。」と言われ、「これは.....えっと、別に気にしなくて大丈夫。」と平井からの質問に答えた。すると平井に「これで問題解けるなら俺もやろかなHAHAHA...」と言われ、僕は「いや、これ、癖やし、やらん方が....あ、ごめん」と言った。平井は「謝るくらいなんやったらやらん方がええで」と言った。
平井の優しさにも触れたが、なんだか辛そうに見えた。