バーベンハイマーって???
先月、西海岸の実家に帰る時、米系飛行機を利用した。先日、SFOで飛行機の車輪が落ちた、というあの路線だ。お〜、怖っ!
HSPの私は飛行機の搭乗中、ほぼ眠れないのでいつも映画を2〜3本観る。
往復で4〜6本。忙しくて映画館に見に行けなかった映画をこの時とばかりに観だめする。
以前は座席モニターでみていた。でも、あれって(多分皆思っている)画面丸出しで、隣の席の人はもちろんの事、トイレから帰ってくる人、CAさん、後ろの席の子どもさん、などから結構見えている、と思うのでバイオレンスとか、セクシャルな場面は困るなあ、と思っていた。
なので、最近はもっぱらタブレットとイヤーポッドで視聴している。ヘッドフォンのコードが邪魔にならなくてとても良い。画面を手元に持って来れるのでメガネも不要。でも、ノイズキャンセリングにはならないので飛行機の音はうるさい。今度はイヤーポットの上から備え付けのノイズキャンセリングヘッドフォンをしてみようかな。
今回は行きはオッペンハイマー(英語字幕・英語音声のみ)、帰りはバービー(日本語音声・字幕なし)を観た。
そう、去年の夏、アメリカで同時上映されGen Z達の間で『バーベンハイマー』と話題になった全く価値観の異なるあの2作品。なぜ、二作品を一緒に観なければならないのか、知りたかった。
結論から言うと、うん、やっぱり両方見た方が良いと思う。いろんな立場、いろんな状況の人に観てもらい、自分の価値観と何が違うのか、なぜこんな事を考え、実行したのか、どう生きたのか、何に苦しみ、何を喜びとしているのか考えて欲しい。良し悪しではなく、いろんな考えに触れ、視点を変え、思考を巡らせることに重要な意味があると思う。
オッピーは日本語補助が全くなく、物理用語のオンパレードだったので半分程しか理解できていない。ぜひ、また日本の映画館で観たい。映画の中でチラッと出てきて、でもインパクトはガッツリあったアインシュタインをもっと知りたくて、帰って来てからアマプラで「アインシュタイン」も観た。
要するに当時科学者達が研究、没頭したのは、エネルギーをどうすれば一瞬のうちに拡散できるか、という一点に尽きる。研究者としての情熱は純粋だ。でも、そこに時代背景、国同士の政治的駆け引きが絡みマンハッタン計画が悲劇を生み出した。起こるまで、一体何がどう作用し、いつまで影響が続くのか、誰にも分からなかった。
さて、バービー。はっきり言って馬鹿にしていた。
ああいうキャピキャピしたアメリカンGirlsは超苦手だ。冒頭、それをウンと見せつける。何不自由なく、自分が一番、自分は可愛い、自分は完璧、まさにBarbie Worldだ。観ているこっちまで「アホか。」と言いたくなる。
その価値観がある事がキッカケで大きく揺らぐ。戸惑うバービー。ボサボサ髪のボロボロ服のバービー。Barbie World はKen's World となった。
途中、ママがたまらずバービーに、いや、今の社会に吠えるシーンがある。私が言いたい事を全て網羅していた。この脚本を書いた人、ホント、凄い!
映画を最後まで通して心の揺さぶられ具合がビッグサンダーマウンテン並みだった。
映画公開後、”I am Kenough."というTシャツが女の子達の間で流行ったらしい。そりゃ、そうだ。人類の半分は女性なんだから。
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