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カニの幼体が思ったよりカニじゃない

 カニって生まれた時からカニだと思っていたんだけど、実はそうじゃないらしい。奴らは実はプランクトンからのスタートなんだとか。
 人間とか猫ちゃんとかの哺乳類って、生体からビビるほどかけ離れた姿を胎内とかで過ごすから感覚が麻痺してしまう。よく考えたら生物全般って、生まれた直後はあまりにも生体じゃない。

 カニは生まれた瞬間、そもそもゾエアと呼ばれるらしい。ゾエア!!なにかの掛け声か。このゾエアはプランクトンで、めっちゃくちゃ小さいのだが、脱皮を繰り返してどんどん大きくなる。このあたりの生態はめっちゃカニだ。外見はこんなにカニじゃないのに。

これがゾエア。うまくかけた。


 脱皮を繰り返して、ある一定の大きさになったゾエアはメガロパへと進化するらしい。めっちゃポケモンじゃん。名前もかわっちゃってさ。ゾエアの時は本当にカニじゃなくて、どっちかっていうとエビみたいな外見をしているのに、メガロパになったらカニカニし始める。

結構蟹になってきた。これがメガロパ。

 こんなに外見が違うんだ。すごい。
 すごい子供の頃、私はポケモンを見て「成長するだけでこんなに外見変わらないでしょ~!言うたかてさ~腕がチョット伸びるとか~」みたいに考えていた。でもこのカニを見てみると全然そんな事ないのかもしれない。
 人間はおこちゃまから大人になるまで、なんとなく一貫した容姿をしている。腕と足は二本ずつだし、数多も一つ。骨の数も別に変わらない。カニと比べてえらくシンプルな成長だ。
 でもそんな人間も、他の生物からみたらすごい変わってるのかも。猫は人間を見て「あいつら小さいのとクソデカなのが居るよね。同じ生物なのかい!? 知らなかった」とか思ってるのかも。

 このカニの幼体の話、なんだか上手いこと自己啓発的な言葉に繋げられそうな気がする。

「カニは生まれたての頃、全く姿かたちの違う姿をしています。脆く弱そうで、貧弱です。しかし脱皮を繰り返すことで、力強いカニの姿へと変わっていけるのです。脱皮は努力です。努力を繰り返し、自分の殻を破り続けることで、より強い殻……すなわち、人間力を身につけることができるのです!!!」

 上手いこと言えた?
 どっちかというと筋トレ方面の言葉かもな。

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