【season16 ダイヤ1到達】命削りリリスコントロール 解説 (4/27追記・訂正)
4/27追記:暗闇ミラーについて
このカードについて記事内の構築思想の項にてルールミスの記載ががあったため、訂正致しました。
悪王アフリマの効果処理について触れていたのですが、暗闇ミラー発動中に墓地に行くと無効化されてしまう旨を記載していました。正しくは、手札で効果が発動しているため無効化されません。大変申し訳ございませんでした。
暗闇ミラーの効果範囲について、使って気づいたところがあり、もう少し触れさせて頂きます。
1.効果解決時に闇属性以外だった場合、効果が適用される。
このデッキの場合、シャドウディストピア適用時に元々の属性が闇属性以外のモンスターがフィールド上で効果を発動し、それをコストでリリースした場合や、皆既日蝕の書で裏側表示にした場合に起こります。
応用で同条件下でアーゼウスなどの効果を発動し、皆既日蝕の書を発動すれば効果を適用することができます。
2.効果解決時にどこにどうやって存在しようと闇属性の効果を無効化する。
暗闇ミラーと次元の裂け目が適用中、自身コストでリリス発動すると除外ゾーンで効果処理を行いますが、効果を無効化されます。
また暗闇ミラー適用中、ズァーク特殊召喚時の(1)の効果にチェーンして皆既日蝕の書を発動し、裏側表示にしても効果は無効になります。
スキルドレインと違い効果範囲を表側表示モンスターに限定しないためにこういった処理になるようです。
ティアラメンツを相手取ったときには心強いですが、ディストピアが無いとティアラメンツ・ルルカロスの効果は通してしまったりと穴もあります。
スキルドレインとの併用も考えて調整を進めています。
4/27追記:5/1規制について
本デッキに採用していた《おろかな副葬》が制限になることが発表されています(こいついつもレシピ規制されてんな)。
今季のコンセプトカードでもあったため、以降のレシピ・解説はそのまま来季使用を続けることが難しいです。申し訳ございません。
現在は以下のようなレシピを調整しながら来季に備えています。
拮抗勝負が流行っており、先行取って負けるという最悪を回避するため『トラップトリックでサーチできる拮抗勝負対策』を試しながら調整しております。
現在はマインドクラッシュでバトルフェイズ時に拮抗勝負宣言するという案を試しており、ほかにもTwitterで教えて頂いたおじゃまトリオ・デュオで相手の場を増やしたりなど、入れ替えながら調整しています。
環境初期にはいなかったデビフラエクストリオやデスピア混合型の登場、ヌメロンの増加など依然課題は多いです。ある程度のところでまたnoteに記事にまとめたいと思います。
はじめに
11日間でのダイヤ1到達は自身でも最短記録!
試したかったカード達がティアラメンツほぼ一色環境に刺さってくれたのがとても大きかったですね。
ただし到達が早かったのは上振れも大きかったためで、デッキ自体は試験段階の部分があり粗が多かったです。
デッキレシピ
構築思想(4/27訂正)
今季は特に以下の3点を目標に調整しました。
1.ティアラメンツ対策
前季で対イシズの墓地対策のために採用した次元の裂け目は続投し、規制を受けた永続罠(スキルドレイン、御前試合)の代わりに暗闇を吸い込むマジック・ミラーを採用しました。
フィールド・墓地での効果無効はティアラメンツに非常に刺さります。ティアラメンツ以外のマッチアップでもシャドウディストピアの効果でフィールドのモンスターを闇属性にすれば、疑似的なスキルドレインとして機能します。
使い心地としては普段からスキルドレインを採用していたこともあり、こちらのデッキにはほとんど支障なく扱えました。天獄の王は手札で効果が完結しますし、リリスの効果が無効化されることにより、デッキ内に3枚以上罠があれば毎ターンリリースできたりと恩恵もあります。アフリマのサーチ効果が無効になる恐れがありますが、次元の裂け目が既に場にあれば問題なく使用できます。 ( 4/27追記:手札で発動した場合、効果処理時の場所は関係なく発動できます。勘違いしておりました。申し訳ございません。)
このカードを入れる代わりに、今まで採用していた永続罠は全て抜きました。スキルドレイン・御前試合ともにティアラメンツに刺さり辛く、これらのカードがあっても対デスピアの時のように打点を並べられて解決される恐れがあり、今期は活躍できないと判断したためです。
センサー万別もティアラメンツ側の融合体の種族がばらけているため扱いずらいと判断し不採用にしました。
2.超融合を使う
超融合はseason11以来5シーズンぶりの採用になります。
ティアラメンツが闇属性を並べるテーマだと聞いていたのと、使う上で課題だった「命削りの宝札を発動した後の相手ターンに手札を用意する」が救いの架け橋で解決できそうだったので採用を決めました。
キルターンを早める、ウイルスのコストを用意する、後手を捲る。なんでもできて非常に強かったです。ディストピア1枚通せれば相手の盤面を返せるので安心感が大きいです。
3.救いの架け橋を使う
OCGの入賞記事で【架け橋ピュアリィ】なるデッキが優勝しているのを見かけこのカードを知りました。
先述した「命削りの宝札を発動した後の相手ターンに手札を用意する」の回答になりえるカードであり、実践でも通用させることができました。
また今回の構築ではシャドウディストピアがあると強い組み合わせが多く、テラフォ・愚かな副葬・アフリマ・ディストピアで9枚体制(初手約75%)にできるのも強みになりました。
当初は手札コストになるとしか考えていなかった宝玉獣コバルト・イーグルも、「サーチ可能な14打点兼超融合の素材」として何度もフィニッシュブローに貢献しました。
新規採用カード解説
《宝玉獣 コバルト・イーグル》
最低限1枚採用。
OCGで入賞した【架け橋ピュアリィ】に救いの架け橋と共に採用されていた宝玉獣です。宝玉獣の中でこのカードが採用されているのは手札に来てしまった場合に(1)の効果で自身をデッキに戻すためと知り、このデッキでも合わせて取り入れました。
打点だけみると《宝玉獣 サファイア・ペガサス》のATK1800が1番高いのですが、例えば今季頻出したズァーク(ATK4000)+α+超融合からのスターヴ・ヴェノム(ATK2800)でキルする際、ATK1200以上あれば良いので必要最低限の攻撃力は備えていました。
メインモンスターが増えるのは7シーズンぶりぐらいですが違和感なく運用できました。相手が魔デッキでリリースできないATK2000未満1体で殴ってくるときも超融合で巻き添えにできたり、素引き合戦の時にサーチから戦線を維持してくれたり、通常召喚できるモンスターの強さを再認識させられました。
《おろかな副葬》
2枚採用。
救いの架け橋を落とす手段として採用。架け橋が手札にある時は、既に持っている永続をデッキから落とし次のドローの質を上げるようにしていました。
課題点でも触れるのですが、今回のデッキは通常罠がやや少なすぎたので、巨神封じの矢やバージェストマなど墓地発動する罠を増やして落としても良かったかもしれません。
《超融合》
評価を固めるため3枚採用。
ティアラメンツメタ…にはならないカード。次元の裂け目、暗闇を吸い込むマジック・ミラーと合わせて使わないと不十分です。
このカードの評価としては「現環境の最適解ではないが、今から使い慣れておけば将来楽できるカード」と考えております。ティアラメンツはOCGの動向を鑑みても近い将来必ず規制がありますし、それ以外のデッキも台頭してきます。ティアラメンツには裂け目暗闇、それ以外のデッキはディストピア+超融合で勝ち目があるので、このカードを使い慣れて置けば、環境的にかなり良い立ち位置にいられると考えております(今季もティアラメンツをメタりつつ、ティアラメンツをメタるふわんを魔デッキとこのカードで退けることができました。漁夫の利)。
《救いの架け橋》
最低限1枚採用。
命削りの宝札のエンドフェイズの処理後に発動し、相手のターン中に手札を2枚用意して超融合を活かします。
手札に来てしまった場合は、超融合のコスト、命削りの宝札で捨てるなどしていました。ここも調整点でエクストラにトロイメアフェニックスなどコストを払えるカードがあった方が良かったです。
(2)の効果はこのデッキでは自前で発動可能ですが(天獄の王+ズァーク,
クリスタルクリアウィング) 使えるタイミングに恵まれませんでした。完全な仕切り直し効果ではなく、除外ゾーンのカードを戻さず、召喚権や名称ターン1を使用した情報は当然残り、ウイルスなどの残存効果も消えないので、発動さえできればかなり有利な状況を築けると思っています。
《暗闇を吸い込むマジック・ミラー》
3枚採用。
ティアラメンツ相手にスキルドレインとソウルドレインの2枚分の働きをします。実装直後はティアラメンツほぼ一色だったので非常に刺さりました。また、シャドウディストピアとセットで発動することでメタ外のデッキ相手にも疑似的なスキルドレインを敷くことができます。
このカードを採用し、スキルドレイン他永続罠を抜くことで引きムラ(例ːスキルドレインだけ引いていて打点で捲られた、ソウルドレインだけ引いていて墓地が絡まない展開を許したなど)が起きず、戦略が立てやすく、魔法罠ゾーンの圧迫も防ぐことができました。
ライフコストが無いのも大きな利点で、終盤で引いて発動し天獄の王を特殊召喚して凌げた場面もありました。
超融合要員の評価
結果的に不要だったカードが多かったですが、必要性や出しやすさをみるため、全て最終戦まで採用を続けました。採用の目的、不要の理由を踏まえて列記していきます。
《星杯の守護竜アルマドゥーク》
採用枚数:1枚
目的ː対スプライトのリンクモンスター吸収
評価:現状不要か、アルミラージと合わせての採用が望ましい
マスカレーナとエルフを吸えればいいなと漠然と入れていましたが、4/11中はスプライトに当たらず。また、この盤面の時相手の場のリンクモンスターもこの2体しかない場合が多く、それなら自身でリリス通常召喚しアルミラージを立ててから吸い込むなどの手間がかかり、相手がマスカレーナを発動する可能性を鑑みても微妙かもしれません。
《捕食植物トリフィオヴェルトゥム》
採用枚数:2枚
目的ː相手盤面の解決
評価:2枚目は不要
トークンも巻き込める3体吸収は解決力が高いので1枚はこのまま採用。
2枚目はスターヴやドラゴスタぺリアを優先することが多く出す機会はなかったです。
融合召喚や効果を介する特殊召喚(マスカレーナなど)無効にすることはできないが、ルールに対する不安からか効果無効をもらうことも多かったです。
守備力が高く、延命にも繋がるので1枚は必ず採用したいです。
《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》
採用枚数:1枚
目的ː相手盤面の解決、覇王龍の魂要員としてEX枠を節約
(スターヴ・ヴェノム・プレデター・フュージョン・ドラゴンと入れ替え)
結果:現状維持
吸収枚数と効果含め取り回ししやすく、一番扱いやすかったです。
トリフィオ・ドラゴスタぺリアがあるためこのまま1枚で良いです。
《捕食植物ドラゴスタペリア》
採用枚数:2枚
目的ː相手盤面の解決
評価:2枚目は不要
効果は優秀でしたが、トリフィオとスターヴもあり2枚目まで手が伸びることはなかったです。
《アースゴーレム@アットイグニスター》
採用枚数:1枚
目的ː対斬機の盤面解決
評価:不要(斬機が復権するまで保留)
4/11中は1度も斬機に当たらず、実際に当たっても超階乗からの1枚ハンデスを許しつつ超融合を打ったあと捲れるのか疑問が残ります。
採用できていなかったリンクモンスターに枠を譲って良いと考えています。
《沼地のドロゴン》
採用枚数:1枚
目的ː先行制圧デッキのバロネス・ウーサー対策
評価:現状維持
1回も出しませんでしたが、先行制圧デッキに勝ち目を残すため採用を維持します。
思い当たるところだとアダマシアのバロネス(風)+ウーサー(風)、魔術師だと稀にオッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン(風)、ドライトロンの神光の宣告者(光)+各ドライトロンなど。
不採用理由
season15まで採用していたカードの不採用理由を簡単に列記していきます。
《やぶ蛇》
不採用理由:
対エクソシスターのリタニアの処理でタイミングを逃すため。
アルティメットファルコンを越える手段が各デッキに確認できたため。
(エクソシスターのジブリーヌ、デスピアの凶劇、スプライトのピクシーズなどの打点強化)
《闇のデッキ破壊ウイルス》
不採用理由:
・環境に神碑が減ったため。
・ティアラメンツ相手に捲りの手段にならないため。
《スキルドレイン》・《センサー万別》・《御前試合》
不採用理由:
・暗闇を吸い込むマジック・ミラーにメタを任せ、デッキ枠を空けるため。
・スキドレ、御前は制限カードになったことにより、引けた時と引けない時の戦略のムラが大きくなるため。
・センサー万別はスプライトが環境から減ると見込んだため。
《天霆號アーゼウス》・《覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン-オーバーロード》・《暗影の闇霊使いダルク》
不採用理由:
超融合の採用による融合先の候補を試験するための枠空け。
不要と判断した融合先と再度入れ替えます。
《スターヴ・ヴェノム・プレデター・フュージョン・ドラゴン》
不採用理由:
スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンと交換。
覇王龍の魂要員と兼任しEX枠の節約。
《ナチュル・エクストリオ》 ・《異星の最終戦士》・《RR-アルティメット・ファルコン》・《ヴァレルエンド・ドラゴン》
不採用理由:
やぶ蛇の不採用に伴い超融合要員と入れ替え。
課題点
1,通常罠が少ない
(今回もデュエルアカデミア数学科様に作成頂いた確率計算機を使用して計算しております。いつもありがとうございます!)
リリスコントロールを掲げつつもリリスの着地後3回効果を発動できる確率が50%を切ってしまっています。リリスに頼ることなく勝てているとも言えますが、実際にはせっかく引けたリリスを発動できず泣く泣くセットするシーンもあったので、せめてもう1枚以上積み確率を上げたいところ。
2,おろかな副葬の選択肢が少ない
救いの架け橋以外に墓地に送るのは、ダブる可能性のある永続か、同名カードくらいで2枚目のおろかな副葬を活かしづらいので役割を持たせたいところ。
3,救いの架け橋を捨てられるカードが少ない
架け橋を引いてしまった場合、墓地に送るには、
(1)発動する
(2)手札や場で破壊される(する)
(2)手札コストで捨てる
(3)命削りのエンドフェイズ処理で捨てる
(4)手札調整で捨てる
この4つくらいだと思いますが、現在の構築だと能動的に行えるのが(2)(3)に絞られ、手札コストを求めるカードも超融合しか採用していないので、やや少ないです。
EXデッキにも手札コストを要求するカードを用意しつつ、副葬を増やして引いてしまう前に落とせるようにしたいと思います。
課題を踏まえた構築案
皆既日食の書を月の書に差し替えつつ枚数を減らし、おろかな副葬と仁王立ちに枠を譲りました。裏側ズァークによる全体破壊は強力ですが、メインギミックの成立を優先して枚数を減らしました。月の書に変更したのスプライトが減り、エクソシスターにも月の書でも十分仕事をすると判断し、うららを確実に避けて効果を通すためです。
エクストラは不要と判断した超融合要員を抜き、元の汎用カード+手札コストを切れるバリケイドベルグを選択。
《仁王立ち》
通常罠の枚数を増やしつつ、おろかな副葬の対象を増やすため仁王立ちを選択しました。
手札に来てしまっても自らの発動で能動的に墓地に送ることができ、墓地にあればほぼ確実に1ターンの猶予を稼げます。これらの効果は全てフリーチェーンで行えるため、いつ引いても、いつ落としても仕事をする理想的なカードです。バージェストマや巨神封じの矢、迷い風、ブレイクスルースキルなども候補に挙がると思いますが、発動の制約があり、使いやすさではこのカードが頭ひとつ抜けると考えています。
《警衛バリケイドベルグ》
エクストラデッキの手札コスト要員として採用。トロイメア系と違い場に左右されずに必ず手札を切れる点を買っています。墓地にカードがなくても発動できる絶対に手札コストを払うマン。
今季はダイヤ1帯での連勝を目指しつつ、月末までこの構築を元に調整していきたいと思います。
終わりに
今季はメタがぶっ刺さり爆速でランクマッチを終えてしまいました。
毎シーズン、ダイヤ1になる度にバーンアウトを起こし後のモチベーションが下がってしまいます。
その分今季は余裕をもってnoteを書けたので、まだ構築が甘いところにも多く気づくことができました。また来季までひたすらデッキを磨きたいと思います。