SAS CPAP療法、鼻閉(第31回)
CPAP療法は、鼻から送気するので、鼻詰まりがあるとマスクは使えません。
アレルギー性鼻炎があるならCPAP本体のエアフィルターを花粉対策用に交換します。
更にアレルギー性鼻炎の内服治療や点鼻治療を併用します。鼻粘膜の腫れを取る為に点鼻薬を必要とする事もあります。
副鼻腔炎がある場合は、そちらの治療を優先せざるを得ない事もあります。
ネーサルマスクが無理な場合は、フルフェイスの使用も考慮すべきです。ひとつのマスク使用に拘ることなく、その時の患者さんの状況で臨機応変に変えてあげましょう。
小児では、アデノイドで物理的に気道が閉塞している事があり、その場合は切除術の適応らしいですが、当院では経験がありません。
いずれにしてもSASのCPAP療法は、上手く行くと劇的な効果が出て、患者さんの生活の質を根本から改善出来るので、鼻閉などで簡単にCPAPの治療を諦めてはいけないと思います。
CPAPは物理療法です。薬の治療で取って代わることは出来ないのです。薬の様な副作用の心配もありません。