不妊治療と仕事の両立が難しいと感じた理由①(退職の選択について)
不妊治療をしていると、問題になるのが仕事との両立です。
突然通院日時が決まり、自分の都合で調整できない。それによって仕事を休んだり遅刻・早退しなければいけなくなること。
これが仕事との両立を難しくする一番の理由だと思います。
診察室で突然「次は明日の〇時に来れますか?」と聞かれることも稀ではありません。今日も仕事を休んで通院しているのに、急に明日も仕事を休まなければならない状況が起こり得るです。その上、その場で承諾しなければ治療予定が立たないため職場に事前に相談することが困難です。
私は仕事にやりがいを感じていて、ずっと働き続けたいと思っていました。初めは不妊治療と仕事の両立を目指していたものの、いつの間にか「仕事優先、不妊治療は仕事が休める状況なら進めよう」という状況になっており、いつまでも治療が進まない状況が続いていました。年齢を重ねるごとに妊娠の確率は下がるし、出産には年齢のタイムリミットもある。仕事は何歳になってもできると考え、確実に通院ができるよう退職を選択しました。今回はその理由について、お話します。
私が退職を選択した理由
突然の遅刻・早退・休暇の申請をすることが精神的に辛くなった為
上司以外のスタッフに自分が不妊治療をしていることを公言する勇気が無かった
転院後のクリニックが人気のあるところで、自分の都合の良い時間に通院出来なくなった
不妊治療が長期化し、いつまで続くのかの見通しが立たなくなった
コロナ禍で突発的な人手不足が発生することが予想される中、不妊治療を理由に仕事を休むことは難しいと感じた
生理周期が不規則になり、不妊治療の通院スケジュールが予想しづらくなった
不妊治療による長期休職制度が無かった
今回はひとつめの理由について、詳しくお話していきます。
1.突然の遅刻・早退・休暇の申請をすることが精神的に辛くなった為
これが一番ストレスに感じ、退職に繋がったと感じています。
私は管理栄養士として病院で働いていました。月に2回ほど土日の一人勤務当番があり、その日に通院を指定されることが度々ありました。
上司には急な休みを取ることは構わないと言っていただいていましたが、他のスタッフには自分が不妊治療をしていることは言っていませんでした。
交代勤務はスタッフ同士でやり取りすることになっており、同僚にお願いすることが重なっていくと申し訳ない気持ちが大きくなっていきました。
それが積み重なったある日、またも自分が土日の当番勤務の日に通院を指定されました。クリニックの待合室で、後輩にLINEで勤務交代してもらえないかとメッセージを送った瞬間、今まで溜まった申し訳なさが溢れ出るように涙が止まらなくなりました。メッセージで「やっぱり交代しなくて大丈夫です」と送り、先生には「仕事を休めないのでしばらく通院はできない。退職しようと思うので、その頃にまた来ます」と伝えました。
その半年後に退職し、通院を再開することになりました。
土日の当番勤務を当面の間免除するという選択肢も上司から提案していただきましたが、そうなると1か月に3回以上土日出勤するスタッフも出てきて負担をかけてしまいます。今以上に他のスタッフに迷惑をかけられないと感じたことと、不妊治療していることを公にしたくないという気持ちがあり、提案を辞退しました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
次回は二つ目の「上司以外のスタッフに自分が不妊治療をしていることを公言する勇気が無かったこと」についてお話します。
自分の気持ちや職場環境を振り返りながら、改めて「不妊治療と仕事の両立」について考えていきたいと思います。