
ウォルフ波動 |【テクニカル分析】
今回は、ウォルフ波動の基本的な概念や、波動のパターン、分析方法などについて、お伝えしていきます!
ほかのチャートパターンについてはこちらから学んでみてください!
■ ウォルフ波動とは
ウォルフ波動は、テクニカル分析の1つであり、価格チャートに見られる特定の波のパターンを使用して、市場の未来の動向を予測する方法です。
手法を考案した投資家親子ビル・ウォルフ(Bill Wolfe)とブライアン・ウォルフ(Brian Wolfe)の名にちなんで「ウォルフ波動」と名付けられました。
ウォルフ波動がFXチャートに現れたら、トレンドが反対方向に進むサインです。逆張りの取引方法を取ることで大きな利益を得られます。
■ ウォルフ波動のパターン

■ 1波
1波は、市場のトレンドがまだ始まったばかりの段階で現れます。1波は、価格が急激に上昇する傾向があり、取引量も増加します。
■ 2波
2波は、1波の後に現れます。2波は、価格の下落が始まり、1波で上昇した価格の一部を取り戻す傾向があります。2波は、1波よりも長くなることが多く、取引量も増加します。
■ 3波
3波は、市場のトレンドが強くなり、最も急激な上昇を見せる波です。3波は、取引量も増加し、価格の上昇が一層加速します。3波が終わると、一旦調整期間に入ります。
■ 4波
4波は、3波の後に現れます。4波は、価格の下落が始まり、3波で上昇した価格の一部を取り戻す傾向があります。4波は、2波よりも短くなることが多く、取引量も減少します。
■ 5波
5波は、市場のトレンドが最も強くなった段階で現れます。5波は、取引量も増加し、価格の上昇が一段と加速します。5波が終わると、市場は反転し、下降トレンドに転じることが多いとされています。
■ ウォルフ波動のメリット
◇ エントリーと決済ポイントが明快
ウォルフ波動の特徴の一つが、エントリー・利確ポイントが明確なこと。FXチャートにウォルフ波動が現れた場合は、トレンドはそれまでと反対方向に進んでいくためです。
上昇トレンド中に現れる下降のウォルフ波動を例に見ていきましょう

最も高値となる⑤が売りのエントリーポイントとなります。また、⑤で反発したチャートが、①と④を結んだ延長線上に達した点が理想的な利確ポイントとされています。
FX初心者がいきなりウォルフ波動を見極めるのはやや難しいかもしれません。まずは①・③・⑤と②・④をそれぞれ結んだ2本線を引き、ウェッジの形を見つけるところから始めましょう。
◇ トレンドの天井・底を予測できる
ウォルフ波動はトレンドラインを用いたテクニカル分析であるため、トレンドの天底を予測できるというメリットもあります。
FXではいかに高値で売り、安値で買えるかが重要です。トレンドの上限・下限が予測できれば、トレードの成功率はぐんと上がるでしょう。
複数のウォルフ波動を活用して全体トレンドの天底を予測することもできます。チャート分析の経験を積んでFXに慣れてきたら、天底予想の活用の幅を広げていきましょう。
◇ 期待値が大きい
ウォルフ波動は、成功した際の利幅が大きいFX手法。というのも、ウォルフ波動はトレンドラインのブレイクを狙う手法なので、最大限の値幅を取ることが可能なのです。
ウォルフ波動は損切りラインも明確に決まっているため、期待値も大きいです。予想した通りにトレンドが転換しなくても、すぐに損切りをすれば利益を回収できます。
■ ウォルフ波動のデメリット
◇ 発生数が少なく、見つけるのが難しい
まず相場の7割はレンジ相場と言われるように、ウォルフ波動が発生するトレンド相場は、全体から見れば半分以下の時間です。
さらにウォルフ波動は天井圏や底値圏で発現するため、可能性のある時間帯はさらに減ってしまいます。
初心者の場合、ウォルフ波動が発生していても見逃してしまう可能性があります。
それは、発生しても、的確なラインを引かないとウォルフ波動を目で確認することが出来ないからです。
発見できれば大きなチャンスとなるウォルフ波動ですが、見つけられなければ始まりません。
ウォルフ波動を見つけるためには、経験が一番です。
慣れてくれば、見つけることは難しくありません。
そのためには沢山チャートと向き合い、ラインを引き、検証を繰り返してください。
◇ トレンドが反転しないこともある
ウォルフ波動はトレンドの反転を想定してエントリーしますが、実際には反転せずに、トレンドが続いてしまうこともあります。
もともとトレンド相場は上下の波がありつつも、基本的にはそのまま進んでいくものです。
そこに対して逆張りを仕掛けるわけですから、時には外してしまうことがあるのは避けられません。
そんな場合に備えて、利確目標とともに損切りポイントも確認しておくことが必要です
■ ウォルフ波動の見つけ方・引き方
◇ ウォルフ波動が成立するルール
ウォルフ波動は単にチャートを眺めたり、何となくラインを引いているだけでは、確実に判定できません。
いくつかのパターンが満たされていることが条件です。
条件としては「相場がトレンド状態で、高値圏や安値圏を推移している」ことが求められます。
また、天井圏や底値圏にあれば、さらに好条件でしょう。
見るべきポイントは、下記のように、ジグザグを描く5つの折り返し点(①〜⑤)です。

これらが決められたルールに当てはまっているかどうかで判断することになります。
これらの値動きは、チャートパターンとしてはいわゆる「上昇ウェッジ」や「下降ウェッジ」と呼ばれるものです。
ウォルフ波動では①〜④が「ウェッジ」に当たり、最後にウェッジを抜けた矢印の先(赤線と価格が接触する所)が目標となります。
図では下降トレンドの場合を示していますが、上昇トレンドの場合、数字の向きは逆になります。
①の底を起点として価格が上昇し、②を上値として折り返している。
次の下降で付けた底値が③となり、①の安値を更新している。
③で折り返した価格は上昇して④に至り、そこが①より高い位置となっている(そのため右上がりの赤い線が引ける)。
①から③に向けて引いたトレンドライン上に⑤がある(多少ずれていても良い)。
②は①の後に付けた最初のトップであり、③は②の後に付けた最初のボトムである(値動きがスッキリしていて迷走していない)。
ウォルフ波動は、この中で⑤をエントリーポイントとします。
そして利確ポイントになるのは、①から④に引いたライン上と価格の交点です。
このように、①〜④が揃わないと、ウォルフ波動は成立しません。
なお、見逃しやすいポイントとして、④が①よりも高い位置にあるという条件があるので、留意しましょう。
低い位置だと赤い線が引けないため、利確ポイントが生まれないからです。
◇ 基本の見つけ方
まずは、ウォルフ波動が出現する条件を考えましょう。
出現しない相場で見つけようと躍起になっても時間の無駄です。
また間違って「似た形」を見つけてしまうと、失敗のもとになります。
まず、ウォルフ波動にはトレンド相場で出現する特徴があるため、レンジ相場になっていた場合は検討の対象外です。
またトレンドの転換場面を狙うため、トレンドが発生してからすぐも可能性の低い時間帯でしょう。
ある程度トレンド相場が続いていて、いつ転換が入ってもおかしくない環境が候補です。
トレンドの中盤以降で、値動きがウェッジ状態になったら、ラインを引いて検討を始めましょう。
このような環境が揃うのは、おそらく相場全体の1割にも満たない時間です。
その時間帯に限定し、ジグザグとなる値動きに注目してください。
◇ ラインの引き方
チャート環境が揃ったら、先ほどのルールに従い、実際にトレンドラインを引いてみましょう。
FXではラインは多くの場面で必須となるので、慣れていない人はこれを機会に練習しましょう。
上昇トレンドの場合、起点となる①(高値)から、②(安値)→③(高値)→④(安値)→⑤(高値・エントリーポイント)とラインを引いてください。

ここまでは通常のチャート分析で用いる方法と変わりません。
ウォルフ波動では、さらにラインを追加します。
①を起点に④に向けてラインを引いてください。
この先に、将来の価格が到達すると予想します。
下降トレンドの場合は、その逆です。
①(高値)から、②(安値)→③(高値)→④(安値)→⑤(高値・エントリーポイント)というWのラインになります。
同じように①と④を結ぶラインを引いて、将来の価格目標を確認しましょう。
■ ウォルフ波動のエントリーポイント
エントリーポイントを決める場合、ライン上の点ではなく、もう少し余裕を持った「ゾーン」で考えるようにしましょう。
ウォルフ波動ではこれを「スイートゾーン(Sweet zone)」と呼んでおり、この範囲を考慮してチャートを解釈するのがポイントです。
スイートゾーンは、下図のピンクの範囲を指します。

上昇トレンドの場合、②と④を結んだ線と平行の線を、③に当てます。
そしてそこから引き出した線と、本来のトレンドラインとの間がスイートゾーンになるわけです。
ウェッジを形成する2本の線の間隔が次第に狭くなるため、③から引き出した線によって三角形が描かれるのが分かるでしょう。
教科書的には、エントリーは⑤で価格が反発した時となっています。
しかし、ラインを超えてもスイートゾーンの中で反発があれば、そこからエントリーできるということです。
逆に、そのままスイートゾーンを超えて行ってしまったら、エントリーを見送る結果になります。
より慎重になるなら、敢えて価格がスイートゾーンに入るのを待ち、再び戻ってきた時点でエントリーしても良いでしょう。
このように、スイートゾーンを使うとトレードの失敗を事前に防ぐとともに、利幅を少しでも取れるメリットがあります。
スイートゾーンは、本来のウェッジの範囲からは少し逸脱しているため、普通に考えると「ダマシ」でしょう。
一度はラインを外れたはずの価格が、再びラインの中に戻ってくるからです。
通常、テクニカル分析を行う場合、このようなダマシを如何に避けるかが課題になります。
しかしウォルフ波動では、そのダマシすら法則の中に入れ、具体的な範囲まで指定してくれるわけです。
ただしスイートゾーンまで行かず、普通にライン上で反発することもあるので、そこは注意しましょう。
■ まとめ・注意点
初心者の方には特に難しいチャートパターンになるかと思います。
使いこなせば大きな値幅を取っていける反面自分のものにするのに時間はかかってくるでしょう。
もちろんウォルフ波動単体で使うのはオススメできませんので下記の
他の手法と併用した方がいい
きれいな形になるとは限らない
決済を決めるために使う
と言う事を頭に入れながら使っていくようにしましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました。
一人ではなかなかFX始めたり、継続していくのは難しいです。
当コミュニティは、FXに興味のある方々が情報交換やトレードの相談を行える場所です。私たちは、経験豊富なトレーダーから初心者までFXに興味がある方々が集まる場所を提供することで、自然な形で交流や情報交換ができるように心がけています。
コミュニティでは、下記のようなコンテンツを提供しています。
・口座開設手順サポート
・裁量トレードアイデアの共有
・無料でEA、ミラートレードの環境提供
・FX初心者向けの基礎知識や情報発信
・トレードの相談や質問への回答
・定期的なオン・オフラインセミナーの開催
・将来専業トレーダーとして活躍できる環境提供
より多くの方々に当コミュニティに参加していただき、交流や情報交換をしていただきたいと考えています。ぜひ、私たちのFXコミュニティに参加し、一緒に学びましょう!
ご不明な点やご質問がある場合は、お気軽にお問い合わせください。みなさんの参加をお待ちしています!
是非下記からライン公式登録をしてみてくださいね!
🔻🔻🔻LINEアイコンをタップ🔻🔻🔻
参加されたら『Nノートからきました』と伝えるとスムーズです!

いいなと思ったら応援しよう!
