宅建4ヵ月合格記録(初学者が無料で)
昨日、2024年度の宅建士試験が終了した。
宅建試験は、50問の択一式で、毎年相対評価で上下するものの合格点は35-36点といったところ。
今回、初学者ながら自己採点で41点と合格ラインに至ったため、昨日までの4ヵ月間の勉強法について記録しておく。
まず、なぜ受験を決めたのかというと、それは、不動産業者(宅建士が免許申請して成れる)しか閲覧できないレインズに興味を持ったから。
不動産売買に興味があったが、業者しか見れない取引不動産が掲載されているサイトとは、どのようなものなんだろうという漠然とした憧れが出てきたから。
それに加えて、ゆくゆくは物件の売買を行いたいが、売買の際には宅建士が間に入ることになり、仲介手数料がかかる(物件価格の3%以上)ため、自ら宅建士になり手数料を浮かしたいと思ったことも、もう一つの理由だった。
さて、本題の勉強法について。
①テキスト、②過去問、③講義、④スマホ学習を組み合わせて勉強をしてきたが、すべてお金はかけなかった。
お金をかけずとも合格はできる。ということを、合格しなければいけない理由を持っている人に向けて、以下まとめていく。
①テキスト
Tokyo Joe ロースクール
結果的には、勉強の終盤で出会ったのだが、過去問だけやっていては掴めない「学ぶべき全体像」がつかみやすいと思うので、必須だと思う。情報量は必要十分、また作者はYoutubeで解説動画も出している。
「宅建業法」「権利関係(民法)」「法令上の制限」「税その他」と4つのファイルに分かれてPDFになっているが、色使いや強弱ポイント含め、無駄がなく見やすかった。これを紙で出力したものを活用していたが、余白に自身の間違えた問題のポイントを書き込むことで、最後の最後まで見直しに活用させてもらった。
必要な人には、別途、有料で講座や一問一答、過去問題集なども提供されている。
②過去問
不動産適正取引推進機構(宅建試験の運営組織)
にも過去問は搭載されているが、回答の解説含め見やすかったのは、
宅建試験ドットコム
がダントツだった。(回答に参考法令までまとめられている充実っぷり)
右側メニューに、一問一答やら、領域別過去問も準備されているが、「宅建過去問題PDF」で紙に出力できる本番形式の過去問が手に入るので、利用させてもらった。10年分の過去問をやった。
ちなみに過去問題の使い方は、
・問題解く。(時間を計って)
・全選択肢について、マルバツ記入。バツの場合は理由も記入。
・全問、全選択肢の正誤を確認。(50問×4選択肢=200文の正誤確認)
たまたま正解した選択肢は、次回間違える可能性がある。間違えた選択肢に加えて、正誤があやふやな選択肢と、バツの理由を間違えていた選択肢は復習対象として見直しをしていた。
また、過去問を解いた後は、領域別※でそれぞれの目標得点と、実際の得点の乖離を確認して、その後の重点対象領域として、上記のテキスト読み込みを行った。
※領域別(目標得点/問題数)
>問1-14 :権利関係 (7/14)
>問15-22:法令上の制限 (6/8)
>問23-25:税その他 (2/3)
>問26-45:宅建業法 (18/20)
>問46-50:統計データ等 (4/5) 合計(38/50)
あとは、過去問で知らない単語が出たら、すぐに「〇〇とは?」と検索していた。法律用語であったり、業界特有のことも、弁護士事務所のHPなどでコラムで丁寧に解説してくれているので、理解しやすいと思う。
特に、重説などでわからない単語については、以下HPのお世話になった。
【イクラ不動産】プロのための不動産売買専門メディア
③講義
順序が逆な気もするが、過去問を解けば傾向が分かってくるかと思いきや、宅建試験は過去問5年分程度では合格点にのらなかった。そこで追加学習としたのが、ようつべ動画。
宅建吉野塾 - YouTube
吉野先生のシンプルかつ、くせつよな語呂合わせを学べるチャンネル。
(「どこが洪水?」と、「狂暴少女、はい集合!」はよく使った。)
動画内で来ている先生のTシャツに、「宅建試験に合格して人生変えよう。」という強烈なメッセージが刻まれており、またメヂカラもギンギンなため、動画なのに少し距離を置かねば見れなかった。が、いくつかの動画を見るうちに、その違和感は払拭された。勉強初期に、知らない単語を具体的なイメージに変換することで次々と知識を授けてくださった先生。
そして、もう一つ。
棚田行政書士の不動産大学【公式チャンネル・宅建】 - YouTube
棚田先生には、中盤から終盤助けていただいた。これがなかったら受かっていなかったと言わしめる動画。
そのすごさは、受験者が陥りがちなひっかけ問題に対する引っ掛かり思考回路を、まるで脳内スキャンしたかのように読み取って動画で正しい解法を伝授するところ。「問題の解説見ても、よくわからん。」を、よくわかるように説明してくださる。(「20%を超える中間金等は、受け取れます!」が代表例。)
「一通り、勉強が進んできたなー。」という段階で見ると、過去の良質ひっかけ問題でバキバキに知識を矯正してもらえるので、ありがたい。その角度で理解できておりませんでした、となる。
あと、実務者的な知識として、実際の重説やら、登記簿とは、といったところも、実物見せて少し回り道しながらも結果知識定着に役立つように教えてもらえるので、見る価値あり。
こちらは、最初は吉野塾の関連動画のオススメで表示されたものだが、その内容がアニソン語呂合わせで数字関係を覚えようという動画だった。その歌の歌唱レベルがあっぱれで(NHKの素人参加の歌番組なら確実にカネ1つのレベル)視聴継続を悩んだが、たまたま上記のひっかけ問題系の動画にもたどり着くことができたため、継続視聴に至った。
④スマホ学習
上記の講義動画を、ダウンロードして通勤中に視聴していたことに加えて、スタケンという問題集アプリで一問一答を解きまくって領域別の苦手分野を洗い出すことに重宝していたが、
スタケン(宅建講座サービス終了のお知らせ)
残念ながら2024年度版でサービス終了となってしまった。
似たような問題集アプリで、スキマ時間にポチポチ一問一答を繰り返すだけでも知識の定着具合がわかるのでオススメ。スキマ時間の積み重ねは、大きい。通勤が片道1時間でも、4ヵ月×20営業日×2時間=320時間。これだけで、宅建合格標準勉強時間の300時間になる。
最後に、勉強法ではないが、テスト当日について。
一つ目は、集合時間。
13時試験開始で、12時30分集合だからと、12時30分に到着するように行くと、既に監督員が説明を始めている。(スマホを袋に入れて封をしなさいとか、鉛筆以外はカバンにしまいなさいとか。)
ので、復習しようと思っていても、する間がなくなってしまう。お手洗いのことも考えて、さらに1時間前ぐらいには到着するぐらいで余裕もって行動したほうがよい。
二つ目は、試験回答順。
好きに解けばよいが、問1から始まる民法は基本的に回答に時間がかかる。
最悪、時間切れで問題を解き切れないということに備えて、問26の業法からスタートし、問1ー14の民法は最後にするなど、回答順は考えたほうがよい。
以上、振り替えってみると、それなりにいろいろと対策したんだなと思った。受験終盤には、司法書士試験に興味が移ってしまったため、むしろ宅建は受かって当然!というメンタルで受験できたことが、変に気負わなくてよかったのかもしれない。
とにもかくにも、各種情報提供をして頂いた皆様には感謝の思いを伝えたい。有益な情報のおかげで合格ラインに到達することができました。本当に感謝しております。
また、今後、宅建にチャレンジされる方には、お金をかけずとも合格できる勉強法を知ってもらえたと思う。次はあなたの番です。着実に知識を積み上げて、合格を勝ち取られることを祈っております。
最後に、勉強時間を与えてくれた家族に感謝の気持ちをもって締めたいと思う。ありがとうございました。