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みんなの罪と罰〜ちいかわ セイレーン編〜


こんにちは、あんこです。

何を隠そう、当方ちいかわ好き。
勿論リアルタイムでナガノさんの更新を追っているわけですが…

ちょっと今回のセイレーン編、あまりにも…じゃないですか?

投稿期間の過去最長記録を大幅に塗り替えたセイレーン編。
話数がめちゃくちゃ多いだけあって、ストーリーやちいかわ族の関係性の模様もえらい複雑です。

今回はこの『セイレーン編』で考えたこと、感想を書いていこうと思います。
というか寝る前に読んでしまい、案の定寝れなくなったので今これを書いてます(AM1:00)
普通に明日仕事です、助けて



意外と怖いぞちいかわ世界



ファンの間で通称でかつよと呼ばれている敵側のキャラクターがいたり、
ちいかわの体を狙ってくる魔女的なやつがいたり、
悪影響を及ぼす道具を販売しているお店があったりと

食べ物が湧いたりほのぼのした印象を受けますが、
ちいかわ世界には危険がありふれています。
少しでもボタンをかけ間違えてしまうと、あっという間にやられます。

店内でさえも…


それはちいかわ達も例外ではありません。

ちいかわ・ハチワレ・うさぎは主要メンバー&それぞれの長所が上手く掛け合わさっているから四肢欠損等もなく生き延びられているのだ

と思ってしまう程度には大変な世界です。

突如攫われたり
仲間がいても必ず勝てる訳でも無い
主人公にも容赦ない


生きるのに結構過酷なちいかわ世界。
それはこの世界に強者と弱者がいるからです。
言うまでもなく、ちいかわたちは"弱者側"です。

弱者だからこそ、それはもういろいろなやつらにいろいろなことをされる訳ですが、
ただ力だけで圧倒されると思ったら大間違い。

あの手この手で、ちいかわたちは怖い目にあっています。
ちょっとだけご紹介します。

(ここで出てくる○○編という名称は、説明しやすくする為に筆者が勝手につけた名前です。
公式名称ではございませんのでご了承ください。)

心霊現象編


ちいかわ世界で初めて明確に心霊現象が描かれた話です。

心霊現象だと思ったらうさぎだった
…と思ったらやっぱり心霊現象だった


心霊現象の情報をネットでサーチしていたちいかわとハチワレ。
ジワジワと怖くなり、2人でちいかわの家に帰ります。
そんな中、外から扉を叩く音とよく分からない影が窓に映りこみ…

という話。
分かりやすくホラーです。

実はこの心霊現象編はここで終わっています。

この手形はなんだったのか?
ちいかわたちはどのように対処したのか?

そこは全く描かれません。
次回からは当たり前のように日常に戻ります。
現時点では、この手形に関する情報や心霊現象自体の再登場はしていません。

シンプルな心霊現象。
だからこそ後からどうとでも味付けできるので、そういう意味でも怖い話です。


拾魔(ひろま)編


この話は本当に…なんというか…ホラーと一言で言い表せないゾワゾワくる怖さがあります。

このお土産石が全ての始まり
石の正体は…
元凶ヘビの呪いと対決
元凶を倒しても欠けた石はそのまま…
石を処分しようとしたちいかわ達だが…!?


「ツツウラウラ」を旅行してきたといううさぎ。
ちいかわとハチワレはお土産として綺麗な石を貰います。

しかし、綺麗な石を貰ったあと、うさぎは行方をくらまします。
心配してうさぎの足跡を追い、ある館にたどり着いたちいかわとハチワレ。

とある部屋には『拾魔』の文字。
そこでは、ちいかわ族が皆一心不乱にあの綺麗な石を削っています。
そこには探していたうさぎの姿が。

一安心…かと思いきや、ズンズンと外に歩を進めるうさぎ。
庭に出た途端、なんとうさぎが石になってしまいます。

パニックになるちいかわとハチワレ。
しかし何故かこの現象を「当たり前である」と考え直した2人は、友達のうさぎを置いて、また石を削る作業に戻ります。
そこでふと気づくのです。
もしかして今削っている石って…

…というのが拾魔編の流れ。



この話、何が怖いって

・ヘビの目的や正体
・戻らない石は結局ちいかわ族だったのか、本当に最初から石だったのか

が明確に書かれていないところと、

・元凶であるヘビの呪いの影響は倒した後も健在であること
・しかし土に埋めるしか対処が出来ていないこと

なんですよね。

これまでは、
「食べるため」「体が欲しいから」等の理由が言及されていました。
しかし、このヘビの呪いに関しては『なぜヘビはこのようなことをしたか』は全く分かりません。

生存本能なのか?
石を広めないといけない理由があるのか?
理由は"呪いだから"だけなのか?
そもそもなぜ呪いは発生したのか?

全部全部分からない上に、
ヘビを倒した後も呪いの効力は持続していますよ」というラスト。

なぜ土に埋めたら効果が無くなるのか?も謎ですし、
そもそも拾魔には石が放ったらかしにしてある訳ですから、誰かがまたあそこに足を運んでしまえば、今後また何らかの経路で復活してもおかしくはありません。

一時的解決はしましたが、今後いつどうなるかも分からない。
しかも呪いにあてられた人たちはそれが普通だと思い込まされるわけで、この呪いが一気に広まってしまったらどうにも出来ない…
ヘビの目的も分からないから事前に解決することも出来ない…

…と、なんだか最後まで怖さが残る終わり方なんですよね。
いつ日常が侵食されるか分からないという、ずーっと小骨が引っかかる様な恐怖があります。
個人的にはこの拾魔編、めちゃくちゃ怖くて苦手です。



とまぁこのように、これまでにもちいかわ世界でも怖い終わり方は描かれていました。

しかしセイレーン編は、これらとは全く異なる質感の怖さがあると考えています。
その怖さは、エンディングと思われる2023年11月26日に投稿された、2話に濃縮されてます。

セイレーン編のエンディング


セイレーンとの戦いを終え、宴をする島民とちいかわ達。
人魚を食べた真犯人である葉っぱ組は、2人話します。
恐らくセイレーンに自分たちが犯人だとバレたこと、捕まった場合「なんかずっとくらいとこ」をされること…
2人は暗い道に歩を進めます。

くらいとこ


場面は変わり翌日。
ちいかわたちは元いた自分たちの居場所へと帰ります。
日常へと戻っていくちいかわたち。

「友達」


これで終わりか…
と思っていました。私は。

1時間後、再びナガノさんのツイートがありました。

「明日の日を夢みて 希望の道を」


とんでもねえ

このせいで寝れなくなって、今この記事を書いているわけです私は。

なぜこんなに私がモンモンとしているか、書きたいと思います。


エンディングの時系列


投稿順としては、
①ちいかわたちが帰る(船に乗っている)
②島から脱出した島民たち、セイレーンの影…
になってます。

(今後説明しやすくするため、①を1話、②を2話とします)

しかし、私はこれらは時系列が逆だと考えています。

理由は2つです。

①空模様

まず、ちいかわたちが船に乗り、見送られるシーンをよーく見てみます。

お見送り時
船の上

出発時点で太陽は既に登っています。
そして空の色を見ると空が完全に明るくなっており、船に乗っている時点では太陽が空高く登っていることも分かります。

次に、島民とセイレーンの最終話を見てみます。

まだ青白む空

太陽が登っていませんよね。
空の色にも着目してみます。
船の上のシーンでは空が完全に明るくなっているのに対し、島民が無人島に着いた時点ではまだ空が青白いことから、太陽が登り始める前だと推測することが出来ます。

恐らく脱出を企んだ葉っぱ組は、
それを誰にも悟られないよう、また極力早く逃げ出せるよう、
暗い時間帯から行動を始め、島を後にしたのだと思われます。
実際ちいかわ達が島を出る際に、葉っぱ組の姿は見えません。

その胆力には割と感心しましたが…

②笑い声


もう1つの理由が笑い声です。


よくよく見ると、ちいかわたちが談笑する中である笑い声が見られます。

キャァ〜…ハハ…


この笑い声、セイレーンの笑い声と同じなんですよね。

ただ、セイレーンは人魚がいなくなってからは笑っていません。
戦いの中で余裕の笑みを見せることはあっても、笑い声は上げていないんです。

笑っているのは過去編のみ


このセイレーンの笑い声が海に響いている…

ということは島での一件は解決したけど、セイレーンという脅威は未だ健在なんですね!と解釈してました。

2話が投稿されるまでは

2話が投稿されたことで、
「葉っぱ組が脱出したこと」
「それをセイレーンが追っていること」
「1話と2話の時系列が逆なこと」
が分かりました。

つまり、順に書くと

①葉っぱ組が逃げ出す
②葉っぱ組を追ったセイレーン
③ちいかわたちは帰宅。その際にセイレーンの笑い声がコダマする


になるんです。

人魚を失ってから笑い声を上げなくなったセイレーンが、
犯人である島民たちを追ったあと、
笑うようになった。つまり…


エンディングの考察


単刀直入に私の考えを書いてしまうと、

葉っぱ組はセイレーンに分かられてしまったので、全てを抱え込んだまま逃げ出した。
セイレーンはそれを追い、なんらかの方法で復讐を果たした。
だからこそ、その後ちいかわたちが帰る頃には笑い声をあげられている。

…だと思っています。


ただこれ、考えるとこの先の方が凄く怖くて。

セイレーンが「(犯人が)分かった!」したの、双葉ちゃんだけじゃないですか。
逆に言えば、セイレーンが狙っているのは双葉ちゃんだけなんですよね。

見られたのは双葉ちゃんのみ


もし葉っぱ組が逃げ込んだ先で、
セイレーンが双葉ちゃん"だけ"を「なんかずっとくらいとこ」にしたとしたら…

しかも葉っぱ組も、セイレーンに捕まったら
「檻に入れてなんかずっとくらいとこ」されることは知っていても、
体ピッタリの檻に入れられて、深くてくらーいとこで永遠のいのちを味わってもらう」ことになるとは露とも知らない。

かわいいお歌

もし皆さんが「檻に入れてずっと暗いとこにいさせるぞ」と言われたとして(どんな状況)、
「体ピッタリの檻に入れられて、深くてくらーいとこで永遠のいのちを味わわされるんだ…!」と理解出来る人、います?

多分ナガノ先生くらいじゃないでしょうか。

一葉ちゃんはあの無人島で永遠の命を1人孤独に味わい、
双葉ちゃんは想像していたよりも重い重い罰を1人受け続け…

という展開も考えられるんですよ。

一葉ちゃんは「双葉ちゃんを助けたい」と、
双葉ちゃんは「1人で永遠の命を味わうのは嫌だ」という気持ちで、
共犯者となった葉っぱ組。
要はこの2人は、ただ1人になるのが怖かっただけなんですよね。

そんな葉っぱ組が、お互い1人ぼっちで明けない闇を永遠に繰り返すしかない…
この2人にとって、これほど辛い一生もないでしょう。

「明日の日を夢みて
希望の道を
今日の日はさようなら
また会う日まで
また会う日まで」

これは正に、最終話の葉っぱ組の結末を暗示しているのでは…

と考えていたら最悪な気分になりました(褒めてる)
あくまで可能性ですけどね。

ただ、まだ希望も残っています。

キャァ〜ハハ…という笑い声はセイレーンのものだと書きましたが、実はこれ、ちいかわたちの笑い声にも採用されることがあります。
よく3人が笑いあっているシーンで使われているイメージです。

楽しそう(小並感)


この笑い声はちいかわたちのものなのか?セイレーンのものなのか?
恐らくですがナガノ先生は、明確には分からないように、狙って書いていると思います。
(まぁ私は、今回3匹が談笑しているシーンはそこまで笑いが起こっているようには見えないので「セイレーン説」を推しますが…)

あと、私はセイレーンの影を「葉っぱ組の居場所を特定した上で島に向かっている」と解釈しました。
しかしこれも「ただセイレーンが海で遊んでいただけだ」とも取れます。

何をどう読み取ろうと自由です。
セイレーンにやられないよう、葉っぱ組があの手この手で逃げ続けるかもしれないし、
あの島には実は先住民がいて味方してくれるかもしれない。

葉っぱ組とセイレーンの結末が描かれていない以上、
どんな終わりを迎えるかの考察は人それぞれですので。

あくまで私の考えはこうだよ、ということで1つお願い致します。


罪と罰


そもそも事の発端は、
「悪意なく」双葉ちゃんを瀕死に追いやってしまったセイレーンでした。

他害した自覚もなし

よりにもよってセイレーンたちに好意的だった親友の双葉ちゃんがやられてしまい、一葉ちゃんは怒りに震えます。

そこでティン…と来てしまった一葉ちゃん、とある計画を実行します。

ボカ。


一葉ちゃんの狙い通り、回復した双葉ちゃん。
しかし、目覚めた双葉ちゃんは自身が立たされた状況を理解し顔面蒼白に。

共犯者

こうして共に永遠の命(機械の体)を手に入れた葉っぱ組。
2人は秘密を隠し通すことを約束します。

しかしそれで事が収まるはずもなく…

「だから食べてるの」


訳も分からず攫われ食われ、生活も脅かされ、恐怖でパニックになる島民たち。
そんな状況を傍目で見ながら、それでも尚黙秘を続ける葉っぱ組…

こうして物語は始まりました。
この件を難しくさせているのは、

・始まりはセイレーンの悪意ない他害だった
・一葉ちゃんは悪意を持って人魚を害した
・罪もない島民が被害にあった
・葉っぱ組はある種島民を見殺しにしながら自己保身に走った

ことです。

さらに島民も嘘をついてちいかわ達を呼び出したりと、結構みんなやることやってます。
ある意味「全員が被害者かつ加害者」なんです。

SOS


だからこそ、我々読者もハチワレも、
なにが正解なのか…と悩んだわけです。

ちいかわ世界には、刑法や刑罰もありませんし、
人間世界における裁判所などの裁定者もいません。

さらにそこに強者と弱者、捕食者と被食者による立場の違いも出てくるわけで、罪と罰はより複雑化します。
今回のように、無関係の罪のない仲間を巻き込んだとあれば尚更です。

そんな何が正解なのか分からない中、
ちいかわは「真実を暴かない」ことを選びます。

友達の元へ


ちいかわは「葉っぱ組が真犯人である」ことは察していましたが、そこに至ったまでの経緯は知らない。

ただ少なくとも、葉っぱ組の間に友情と、それ故に何かがあったであろう関係を見出した。
さらにその重さをハチワレやうさぎには知らせず、自分一人で抱えます。
「1人は嫌だ」と友人と罪を分け合い共犯者となった葉っぱ組とは対照的です。

この選択を出来たのは、
ちいかわ自身が痛いほど「いつまでも絶えることなく友達でいよう」を理解出来る子だったからなのでしょう。

こういった物語では勧善懲悪であったり、主人公が真実を暴いて罪が世に出たり…が王道の展開だと思いますが、
ちいかわは「真実を知った上で告発しないこと」を選び、友達と共に光溢れる日常へと戻っていきました。
そのため罪は誰にも知られることなく、島民・セイレーン・葉っぱ組への罰も描かれることはありません。

もう証拠も縁もない


これが正義なのかは分かりませんが、
ちいかわたちにとっては正解だったのだと思います。


葉っぱ組とちいかわたち


くらいとこに居続けることとなった葉っぱ組と、光溢れる日常へと戻れたちいかわたち。
両者は何が違かったのか。

結局のところ葉っぱ組の最大の失敗は、「世界の構成員を2人だけしてしまったこと」だと思っています。

セイレーンとの戦いでも描かれているように、
基本的にちいかわ達は"皆で"立ち向かいます。
突如現れた島二郎さんも、島民は勿論、知り合いでもない観光客達(ちいかわ達)にまで協力してくれます。

それはそれとしてヒーローなんよ


それに対して、葉っぱ組は終始自分たちだけで完結しています。

そもそも双葉ちゃんがやられてしまった時に、
誰にも相談せずに人魚の殺害を行った時点で
「おい!」とは思ったのですが。

その後も、セイレーンにも島民にもちいかわ達にも何も言いませんし、助けも求めません。
彼らの世界から他者は徹底的に排除されています。

UNOすら2人で1人


結局葉っぱ組は、そのスタンスを最後まで変えないまま、2人は別の島へと逃避してしまいました。

恐らくあの島は無人島です。
島にいた時と違って、観光客や島二郎さんの様な助太刀も期待できません。
何かあったとしても、それを伝える手段もありません。
そのため、葉っぱ組の末路を知るものは誰もいませんし、結末が変わることもありません

2人だけを望んだ葉っぱ組が、それぞれひとりぼっちの人生を永遠に歩み続ける。
2人の世界には2人しかいないので、2人を助ける救世主は永遠に現れない。

皮肉というか因果応報というか。
それこそが、葉っぱ組に課せられた罰に該当するのかなと。

後始末は別の地で当事者だけで、という終わりなので、
島民目線ではセイレーンも真犯人もいなくなり、島二郎さんもいてくれるようになり…と、寧ろ安全で万々歳な結末ではあるんですが…

最後の最後だけでも、自らの世界に他者を組み入れたら、葉っぱ組にもなにか違った道があったのではと思うんです。
それに最後まで気づけなかった葉っぱ組は哀れでもあり、それだけ大切に思える親友が出来たのは幸福だよなとも思えたり…

五味全てを感じられるような、何とも言えないエンドで私は凄く好きです。


なりたいヤツがいるんじゃ…こういうふうに…


葉っぱ組は罪を犯して、永遠の命という身体を得ました。

この「自分とは別の体を手に入れる、自分のなりたい姿になる」といったテーマは、ちいかわで良く描かれます。

身体を奪われ…
身体を奪い…
急にそうなっちゃったりも…?


そもそも「ちいかわ」は「こんなふうになって暮らしたい」から生まれた物語なので、当然と言えば当然かもしれません。

そしてこれはちいかわ達も例外ではありません。
ちいかわたちが別の身体になったり、入れ替わったりなんてこともありました。

なんだかんだで
楽しんでる3匹


ただ基本的に、ちいかわはいつもある結論に達します。
それは

辛いことがあるかもしれない、
ままならないことがあるかもしれない、
将来もどうなるかも分からない。
それでもなりたいものがある。
それは自分自身でしか成し得ない。
だから自分は自分として日常に戻り、前へ進んでいく


というものです。

フューチャーオーノーに…
優位な身体の心地良さに…
負けない!


今回の葉っぱ組は、これと対照的です。

前に進むことはせず、罪と罰から逃げ続ける。
新たに得た身体を害されないよう、他者に被害と責任を押し付けてでも守り通そうとする。

葉っぱ組は見た目こそちいかわ族のままですが、
正直私は、彼らはセイレーンよりも怪物だと思っています。

セイレーンが「犯人が名乗り出なければ全員食べる」と話しているのに、頑なに自白せず島民を見殺しにしている。
でもいざ自分達の身が危ないと知るや、フードで身を隠し、誰にも何にも言わず逃げ出した。
もしかしたら逃亡に対する聞き取りで、再び島民に被害が及ぶかもしれないのに。

結局、葉っぱ組は自分たち2人が無事であればそれでいいという考えだったという訳です。
自己保身が最優先。
しかも自らの行いのせいで被害者が出ているかもしれないのに、逃避先で2人で笑い合えるという精神。

罪を犯したことで、
罪と罰から逃げ続けたことで、
もはや葉っぱ組は「ちいかわ」ではなくなったのだと考えています。

しかし、2人がこのような考え方を出来ていたのは、親友・共犯者が常にそばにいたからです。

上で述べた様に、セイレーンによって2人が離れ離れにされ、尚永遠の命を味わわなければならないとしたら…

2人がどんな精神状態になるかは、想像にかたくありません。

もしかしたらそうなって初めて、葉っぱ組は自らが犯してきた罪と向き合えるのかもしれませんね。


総括


日常に戻るちいかわ達。
全く勉強出来ていないので、草むしり検定がどうなるかは正直なんとも言えないところです。

もしかしたらまた落ちるかも。
そもそも資格自体がどうなるかも分からない。

しかし、挑戦・失敗できるのも、日常にいるからこそです。
「くらいとこ」にいるうちは、前に進むことは出来ません。

今回、経験を活かして策を講じられたちいかわ。

身をもって知った激辛カレーの威力


以前は助けてもらう側だったのに、今回は友達たちを助けられたちいかわ。

島二郎と共に頑張りました


罪を目の当たりにしても、自分の意見を出せたちいかわ。

黙秘という罪

この長編を経て、ちいかわは何段階も成長したと思います。

草むしり検定を合格できるまで
ハチワレとうさぎにプレゼントを送るまで
上位ランカーになるまで

紆余曲折はあるでしょうが、ちいかわは日常を頑張って生きていくのでしょう。

葉っぱ組のように他者を害して望んだ体を得たモモンガや、元同種族を…してしまったあの子のようなキャラクターがどんな結末を迎えるのかも気になります。

これからのちいかわも楽しみです。



それはそうとこのコマ好きすぎて苦しい

「また会う日まで」






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