親父のエギング塾 その28 海の中を想像して欲しい
海の中を想像しながら釣りをすると、どんないい事があるのでしょう?
そもそも、海の中を想像する意味って?
登場人物
クロ:
今日もよろしく頼むね。
親父:
はいよ。
クロ:
ねぇ、海の中を想像するといい事があるの?
親父:
もちろん。
分かりやすいところで言えば、釣果が急激に良くなるよね。
あとは、根掛かりが減る。
でも、そもそも、釣りをする場合、陸上の事だけ考えて、海の中を想像しないなんて変なんだよ。
確かに結果として釣果はあるけれど、そこには海の中の事もあるし、風や潮といった自然の環境もある。
更に言えば、月の遠近や旧暦まで調べたりする。
俺たちはそういう壮大な景色の中のほんの一部なんだよね。
釣りを極めるって事は、そういう全体を把握するって事でもあるんだけどな。
クロ:
まぁ、そこまで壮大でなくてもいいんだけど(笑)
じゃあ、親父って海の中の何を想像してるの?
【地形】
親父:
まず、俺の場合は海の中の地形かな。
どこに障害物があって、どこが浅く、どこが深いのか。
俺の頭の中は3Dマップのようになってるよ。
クロ:
それを想像する事でどんなメリットがあるの?
親父:
地形の変化はそのまま好ポイントを見つけるって事でしょ?
あと、根掛かり回避にもなるよ。
詳細にイメージすればするほど、ギリギリを攻める事が出来るし、それに伴い釣果も上がるよね。
以前、友人と一緒に釣ってたんだけど、友人は根掛かりを嫌うんだね。
まぁ、友人だけではなく、俺も根掛かりは嫌なんだけど、俺の場合は海の中を想像しているから、障害物のギリギリを攻められる。
そうすると、友人との釣果は自ずと開いて行くんだね。
クロ:
なるほど。
根掛かりの安全マージンをどれだけ取るかって事か。
親父:
そういう事。
クロ:
他には?
【エギの動き】
親父:
地形が想像出来たら、今度はエギの動きを想像するんだ。
クロ:
エギの動き?
親父:
そう。
自分のエギはアクションを与えるとどんな動きをしているか?
自分のエギはどんな姿勢で沈んでいるか?
それを想像するんだ。
クロ:
簡単じゃない?
親父:
簡単そうに見えて簡単じゃないんだよ。
想像ってのは、身勝手にイメージする事ではないんだね。
色んな状況を加味して、正確さを求めて行くんだ。
つまり、イメージしたエギの動きや沈み方が正確じゃなきゃいけないんだね。
クロ:
なるほど。
親父:
潮や風によってエギの動きも沈み方も変わるでしょ?
その補正をしっかりした上で正確な動きや沈み方をイメージするんだよ。
クロ:
なるほど。
でも、それをする事によって釣果って変わる?
親父:
当たり前だろ?
だって、エギって適正な動きや沈み方があるんだよ。
アオリイカがもっとも好む動きや沈み方がね。
だから、どこのメーカーもそれをきっちり守ってエギを作ってる。
それが、潮や風の影響でまったく違う動きや沈み方をしたら?
クロ:
釣れない。
親父:
そうだね。
だから、まずは現状のエギの動きと沈み方を正確に把握するんだ。
そして、今度はそれをシンカーなどで補正する。
クロ:
そうすれば、メーカーが考えた通りの動きや沈み方になって、アオリイカが釣れる、と。
親父:
その通り。
クロ:
なるほど。
現状把握かぁ。
確かに現状把握が出来なければ補正も出来ないもんね。
親父:
そうだな。
クロ:
次は?
【アオリイカ】
親父:
次はアオリイカを想像する。
クロ:
アオリイカ?
アオリイカを想像しても意味なくない?
親父:
どうして?
クロ:
エギを想像するのはまだ分かるよ。
でも、アオリイカを想像したって、実際のアオリイカがエギの近くに居るのかも分からないし、どんな動きをしているかも分からないでしょ?
親父:
確かにクロの言うことにも一理あるね。
でも、意味がないかと言うと意味はあるんだ。
アクションってね、適当にエギを動かせばいい訳ではないんだ。
見えているイカを釣ってると仮定してみて。
アオリイカが見えていれば、自分はそのアオリイカに気に入られるようにエギを動かすでしょ?
アクションはアオリイカの気を惹く為に行うし、アオリイカがエギを抱きやすいよう、エギを静かに沈める。
でも、アオリイカが見えなくなるとどう?
適当にしゃくってない?
クロ:
確かにそうかも。
アオリイカが見えないからね。
親父:
でも、見えないけれど、そこにアオリイカがいると仮定してみて。
そうすると、エギの操作も変わって来ない?
クロ:
確かにそうかも。
でも、実際は見えないからなぁ。
親父:
確かに。
見えないだけではなく、クロが言ったように、そばにアオリイカはいないかもしれない。
それでも、そこにアオリイカが居ると仮定して、エギを操作するんだ。
そうする事でエギの動きはずっとよくなるから。
エギの動きって言うより、しゃくりの間が良くなるって感じかな。
クロ:
なるほど。
アオリイカをそばに居るとイメージするのと、しないとではエギの動きに違いが出る、と。
親父:
そうだね。
クロ:
じゃあ、次は?
【潮】
親父:
最後にイメージして欲しいのは、潮なんだね。
釣っていると時々感じる事がある。
クロ:
何を?
親父:
例えば、エギを投げてエギが着水する。
着底したからしゃくってみると、エギの重さは5くらいの重さ。
でも、何度かしゃくっていると、急にエギが重くなって、8くらいの重さに感じる。
クロ:
どうして?
海の深さが変わった?
親父:
確かにそれも一つだね。
でも、実際に多いのは、そこに潮目があるからなんだね。
その潮目は目に見える事もあれば、目に見えない事もある。
でも、その潮目に入ると、しゃくった時のエギの重さに変化があるんだね。
クロ:
なるほど。
親父:
そうしたら、イメージして欲しいんだ。
その潮はどこからどこへ流れているのか、って事を。
クロ:
どうして?
親父:
アオリイカが潮についているなら、その潮の通り道がポイントになるからだよ。
目に見えなくても、頭の中でイメージして欲しいんだね。
そうする事によって、もっと効率よくポイントを攻める事が出来るようになるから。
クロ:
なるほど~。
こうやって見てみると、海の中を想像するって大切なんだね。
あまり考えずにただしゃくるだけだったけど、僕もエギングを始めて数年経ったからね、これからは考えながら釣ってみるよ。
親父:
そうだな。
一方的にしゃくるだけじゃなく、海の中を想像し、アオリイカの姿を想像するようになれば、クロも一人前かな。
クロ:
そっか(笑)
親父、今日もありがとうね。
親父:
はいよ。
まとめ
① 地形
② エギの動き
③ アオリイカ
④ 潮
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