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親父のエギング塾 その5 2段しゃくり 技術編
今回は2段しゃくりの技術編になります。
基礎から応用まで、色々訊いてみたいと思います。
登場人物
クロ・・・エギングを始めたばかりの初心者
親父・・・エギング歴15年のベテランエギンガー
クロ:
今日もよろしく頼むね。
親父:
はいよ。
クロ:
今日は2段しゃくりの技術編になるんだけど。
親父:
うん、そうだったな。
クロ:
で、基礎から応用までを説明してもらいたいんだけど。
親父:
了解。
ただ、基礎については以前にも話しているから、それを参考にして欲しい。
クロ:
じゃあ、今日は何を話すの?
親父:
今日は主に応用をやっていきたいと思う。
いかに2段しゃくりが実戦的な技術なのか、それを知ってもらいたいと思ってる。
クロ:
なるほど。
【予備動作】
親父:
まず、どんなしゃくりにも共通する基礎なんだけど、これだけは絶対に守って欲しい予備動作がある。
それは、ロッドを下げる動作なんだね。
クロ:
ロッドを下げる?
親父:
そう。
しゃくる動作ってロッドを上に向かって移動する動作だよね?
それがエンドタップジャークであろうと、スラックジャークであろうと、どんなしゃくりであろうと共通している部分だと思う。
クロ:
確かに。
親父:
じゃあ、しゃくりはロッドを上に向かって移動させる動きなのかと言うと、そうではない。
正しくはそこに予備動作が入る。
予備動作とは、手首を下に曲げて、竿を下に向ける動作の事。
つまり、
竿を下に向ける → ロッドを上にしゃくる
この一連の動作をもって【しゃくり】と言うんだね。
一連という部分を強調したのは、出来れば予備動作からロッドを上に振り上げる動作を、休みなしで行って欲しいからなんだ。
そうする事によってロッドの反発力も十分に発揮され、素晴らしいしゃくりになる。
クロ:
なるほど。
親父:
じゃあ、この予備動作をしないとどうなるかと言うと、
① ロッドを振るがいい音がしない
② キレのあるしゃくりにならない
と、なってしまう。
クロ:
ふむ。
親父:
だから、必ずこの予備動作はやって欲しい。
クロ:
了解。
【ロッドの振り幅】
親父:
まず、2段しゃくりでロッドをしゃくる際、基本となるのはどこまでロッドを振るかって事なんだ。
通常は1回目のしゃくりが時計の10時の位置、2回目のしゃくりが時計の12時の位置。
こうやってロッドを振るのが基本。
クロ:
ふむふむ。
親父:
でも、だからと言って、必ずそうしなければならない訳ではないよ。
例えば、1回目のしゃくりを9時、2回目のしゃくりを11時でもいい。
そうすると、エギの跳ねる動きが小さくなり、低活性のアオリイカや、サイズの小さいアオリイカに対しては、こちらの方がいいかもしれない。
クロ:
なるほど。
振り幅を変える事で、エギの動きの大きさを調節出来るって事か。
親父:
そういう事。
思いっ切りしゃくるだけがしゃくりではないからね、アオリイカの活性に合わせて、エギの動きの大きさもコントロールした方がいい。
クロ:
なるほど。
【ロッドを振る強さ】
親父:
次はロッドを振る強さ。
基本は思いっきりしっかりロッドを振って欲しい。
これが基本。
思いっ切り振っても、ロッドのしなやかさがそれを吸収してくれるから、何も心配せず、思いっきりしゃくればいい。
クロ:
なるほど。
親父:
でも、いつも思いっきりしゃくればいいかと言うと、そうではない。
さっき言った振り幅と同じように、低活性のアオリイカやサイズの小さいアオリイカに対しては、振る力もコントロールした方がいい。
つまり、小さな力でしゃくる事も覚えなければならないという事。
クロ:
でも、小さな力でしゃくると、エギの動きからキレがなくならない?
親父:
大丈夫。
振り幅が小さくなろうが、振る力が弱くなろうが、頭の中に【エギを瞬間移動させてアオリイカの反射を煽る】というイメージさえしっかり持っていれば、エギの動きが変わる事はないよ。
クロ:
なるほど。
ここでイメージが大切になってくるんだ。
親父:
うん、そういう事。
クロ:
次は?
【ロッドを振る方向】
親父:
ロッドを振る方向と言ってもあまりピンと来ないかもしれないね。
これは、エギをどれだけ刻むかという話になるんだけど、例えばロッドを手前に引き付けるように振れば、エギは手前に大きく移動しながらダートする。
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でも、ロッドを手前ではなく、真上に振るようにすれば、エギは移動距離をあまり必要とせず、結果的に細かく刻む事になる。
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クロ:
なるほど。
親父:
高活性の場合はエギの移動距離を大きく取った方がいいけど、低活性の場合はエギの移動距離を抑え、刻んだ方が効果的なんだ。
だから、ロッドのしゃくる方向というのは意外と大切なんだね。
クロ:
なるほど。
【ロッドを斜めに振る】
親父:
最後はロッドを斜めに振る、だね。
通常ならロッドは真っすぐ振るよね。
クロ:
そうだね。
親父:
でも、あえて竿を45度ほど寝かせて振るんだよ。
クロ:
どうして?
親父:
真っ直ぐしゃくると、エギはその真っすぐなラインを中心に左右にダートするよね?
でも、ロッドを斜めに振る事で、そのダート幅が更に大きくなるんだよ。
つまり、エギが左右に大きく動くんだね。
クロ:
なるほど。
高活性のアオリイカには効きそうだね。
親父:
うん、そうだね。
ここまで2段しゃくりの動きについて話してきたんだけど、これはいわゆる応用であり、バリエーションって事なんだ。
2段しゃくりは単純に見えるかもしれないけど、ちょっとの工夫でこれだけバリエーションがある。
しかも、エギに高さも出せるテクニック。
クロ:
う~ん、あまり2段しゃくりをカッコイイとは思って来なかったけど、確かに一線級のテクニックとして使えそうだね。
親父:
そうなんだ。
俺を単なる頑固じじいだと思ってるかもしれないけど、俺は意外と合理的でね、良いものは取り入れるし、悪いものは排除する。
今でも2段しゃくりをメインで使っているのは、2段しゃくりに今も使うだけの価値があるからなんだよ。
クロ:
うん、そうだね。
僕ももう少し2段しゃくりを煮詰めてみるよ。
親父:
うん、そうするといいよ。
クロ:
親父、今日もありがとうね。
親父:
はいよ。
まとめ
① 予備動作
② ロッドの振り幅
③ ロッドを振る強さ
④ ロッドを振る方向
⑤ ロッドを斜めに振る
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