親父のエギング塾その13 エギの沈め方
エギなんて勝手に沈むのではないのでしょうか?
エギを沈めるのに、何かコツのようなものが必要なのでしょうか?
登場人物
クロ:
今日もよろしく頼むね。
親父:
はいよ。
クロ:
今日はエギの沈め方についてなんだけど、そもそも、エギなんて放っておけば沈むんじゃないの?
親父:
まぁ、基本的にはその通りかな。
クロ:
基本的って事は、それ以外のパターンもあるって事?
つまり、エギが沈まないって事が。
親父:
そういう事。
根本的なことを理解していないと上手くエギは沈んでくれないから、今回は読んで損はないと思うよ。
クロ:
なるほど。
それじゃ、早速お願い。
【エギは沈まない】
親父:
最初に言っておくと、エギって案外沈んでくれないんだよ。
その理由は2つあるんだね。
① 人為的なもの
② 自然の影響によるもの
クロ:
ふむ。
親父:
まず、人為的なものって言うのは、要するに自分のせいって事。
具体的に言うと、エギを投げて沈めている間、自分のラインをどういう状態にしているか、って事なんだ。
クロ:
どういう状態?
親父:
そう。
クロはエギを投げた後、どうしてる?
自分のラインを。
クロ:
投げたらリールのベールを倒して、後は着底するまで待ってるかな。
親父:
うん、それが一般的だね。
でも、実はそれは大間違いなんだ。
クロ:
え?
そうなの?
親父:
まず1つ目。
投げてすぐにベールを倒してはいけないんだ。
どうしてかと言うと、投げたエギは海の底まで沈んで行くんだけど、ベールをすぐに倒してしまうと、ラインが徐々に張ってきて、ついにはラインにテンションがかかってしまう。
特に、水深の深い海で釣りをする場合は、この傾向が強いよ。
そして、ラインにテンションがかかった瞬間、エギの沈降角度は浅くなってしまうんだね。
エギの沈降角度が仮に45度だったとしたら、ラインにテンションがかかると30度に変わってしまう。
もちろん、30度がいい場合もあるけど、それは結果論であって、本来、自分の使っているエギの沈降角度は45度なんだから、45度に沈めてあげるのが正しい。
クロ:
なるほど。
でも、どうしたらいいの?
親父:
簡単だよ。
リールのベールを倒さなければいい。
でも、慣れてくるとベールは倒すんだけど、ラインが張りそうになるとベールをもう一度起こしてラインを放出し、ラインにテンションがかからないようにしてあげるんだね。
クロ:
どうしてそんな邪魔くさい事をするの?
ずっとベールを起こしたままにしておけばいいんじゃないの?
親父:
投げてフォールしている最中にアオリイカがエギを抱く事もあるからね。
だから、すぐに合わせられるよう、ベール倒すんだ。
そして、ラインを放出する必要性のある場合のみ、ベールを起こすんだね。
クロ:
なるほど。
親父:
これはしゃくった後も同じで、底から1m程度ならラインを放出する必要はないけど、エギを随分浮かせた場合は、必要性に応じてラインを放出してやらなければいけないんだ。
そうしないと、ラインにテンションがかかり、エギの沈降角度が変わってしまう。
ちなみに、投げた直後もしゃくった後もだけど、ラインにテンションがかかってしまうと飛距離を大幅に損するからね。
沈降角度が浅くなるって事は、エギが真下に沈まず、自分の方向に向かって沈むって事だから、距離を損してしまうんだ。
クロ:
なるほど。
他には?
親父:
じゃあ、どれくらいラインを緩めればいいかなんだけど、分かる?
クロ:
これくらいじゃないの?
親父:
うん、間違ってはいない。
でも、推奨するのはコレ。
クロ:
どうして?
僕のラインも水面に接地している事でテンションはかかってないし、どっちでも良さそうに思えるけど。
親父:
確かに。
でも、どちらかと言うとクロの方がラインを張ってるよな?
クロ:
確かに。
親父:
そして、俺の方が緩んでる。
この緩みは遊びなんだよ。
アオリイカはエギを抱いていきなりその場から離れようとする事がある。
つまり、いきなりラインが張るんだ。
その時にこの遊びが効くんだね。
クロ:
なるほど。
僕のラインの張り方では、急激なラインの張りに対応出来ないって事か。
親父:
その通り。
アオリイカは少しでも違和感を覚えるとエギを離してしまうからな、よくカーブフォールで釣ってる人が空振りしてしまうのはそのせいだよ。
だから、少しだけでいいからラインを緩ませておいて欲しいんだ。
それは、エギを投げた後もそうだし、しゃくった後も同じ。
常に、ほんの少しでいいからラインを緩めておいて。
この緩みが、ラインにテンションをかけない保険的な意味も含んでいるから。
クロ:
なるほど。
了解。
じゃあ、今度は自然の影響について教えてくれる?
【風と潮の影響で沈まない】
親父:
自然の中で釣りをするって事は、風や潮の影響を受けるって事なんだ。
風もない、潮もないなんて日はほぼないと言って過言じゃない。
必ず風や潮の影響を受けていると言っていいと思う。
風や潮の影響を受けるって事は、エギが沈まないって事なんだ。
詳しくは過去にも書いているから説明は省くけど、とにかく沈まない。
クロ:
なるほど。
メーカーの推奨する沈降角度はでは沈んでくれない、と。
親父:
その通り。
さっき人為的なもののせいでエギが沈まないって話をしたけど、風や潮の影響を受けると更に沈まない。
でも、それらの事に気付かず釣りをしている人が本当に多いんだよ。
人為的に沈まない時に必要なのは知識、風や潮で沈まない時に必要なのはシンカー。
それを覚えておいて。
クロ:
なるほど。
親父:
だから、俺は初心者の皆さんには知って欲しいだね。
① あなたのエギの沈降角度は何度ですか?
② 人為的にエギが沈む邪魔をしていませんか?
③ 風や潮の影響でエギが沈むのを邪魔していませんか?
てね。
クロ:
でも、エギの沈降角度って箱に書いてある?
親父:
書いてあるものをあるし、ないものもある。
もし書いてない場合はお風呂で沈めてみて。
何度で沈んでいるか目で確認して覚えておいて欲しい。
クロ:
なるほど。
了解。
親父、今日もありがとうね。
親父:
はいよ。
まとめ
① エギは沈まない
② 風と潮の影響で沈まない
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