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日常に香るエトセトラ

ある夏の日、きゅうりを近所の方から
たくさん頂いた。

なにを作ろうかな…
ひとまず輪切りにしよう。

ひたすら輪切りする。
切ったきゅうりが転がって、
あちこちへ散るのがいや💢
そんな時、朝イチで解決法を知って、
めちゃくちゃ快適になって
たのしい輪切り🥒

シーチキンと白ごまと塩昆布で
あえようか、、
これ、実母がつくってたやつだっけ?
ん、違うな、義母が作ってたのだ。
実母が作ってたのは
ほうれん草とわかめとシーチキンだ。
きゅうりじゃなかったや。

実母は実父の居酒屋のお店を手伝ったり
スナックや料亭やスーパーの惣菜部門で
働いていて、
色んな料理を知っていた。

手をかけて、美味しい食事を用意してくれた。
電子レンジもやっと出てきたような
子ども時代に
揚げ物も一から、茶碗蒸しも一から
そんな感じで
間違いなくおいしい。

愛情だと感じていたし、
私も興味をもって作り方を聞いたり
手伝ったりした。

当たり前に
知ってるレシピだ、
今も作っている。
たまに子どもの頃を思い出しながら。

ごはんの時間が来る前にお腹が空いて、
何回も味見しちゃったなー、とか
料理中、なにかが足りないとき
何をどのくらい足すかって
なんでわかるんだろって、
聞いても「てきと~だよ」としか
返ってこなくて
すごいなって思った。

それだけで充分、
愛されてたんだって思っていいし、
思うようにしていたんだけど、
大きくなるに連れて
私への関心は薄くなって
お金と女性性への執着が強くて
なんだか苦しくなってきちゃって。

5年生の運動会。
姉も中学に上がり、
運動会は私だけのために来ることになるのだが
その日の朝はお弁当を渡された。
「もしかしたら行けないかもしれない」
わかったよ、って言ったけど
ほんとに来てなくて
仲良しの友達のシートに入れてもらって
お弁当を食べた。
お弁当用意してくれたもん、いいじゃん。
そんなに気にすることないよ。
とか思うようにしていたし、
友達に話したら「まあね~」って言うし
気にしてなかったんだけど。
こないだふと思い出して
今、親になってみたら
そんなこと、、ちょっと、できないかも…
って、少し悲しくなってしまった。


37歳で私を出産したのだから
更年期が来る頃に
母子家庭を支えるのは
さぞかしきつかっただろうな。
今、更年期を迎えていることを
実感しながら
こんなことも過った。

出掛けて帰ってきて、
次のことをする合間に、
私たち姉妹が
それぞれ何かに夢中になってる合間に、
横になる実母。
おやすみ3秒で寝てしまう。
すんごいいびきかいて、
お尻が大きくて、カバに似ているな、と
眺めていた。
疲れてたんだよね…

私も今、そんな感じ、、
私はすぐには寝れないけど
ひゃー!やっと休めた、、
あと何分だけ、、
ってソファに横たわる。

1年生次男の
初めての面談。
仕事から帰って、15時過ぎにお昼食べたら
眠くて、、寝過ごして、
16時からの面談に遅刻…!!

担任の先生から電話きて
マッハで向かって
5分短くなった面談は
速攻おわった。
疲れてたんだよね…そう、疲れてしまってた。

(今月の2学期面談は
仕事から直行だ!
寝るもんか!!( `Д´)/)

色々なこと、
こうしてここまできてみないと
実母の苦労をわかり得ない。
親の気持ちをわかり得ない。
ましてや母子家庭。

大変なのだとずっと
助けなきゃいけないと思って
ちょっと思い詰めすぎちゃって、、
だんだん悲しくなってきて
不満を圧し殺すようになっちゃって
自分を責めるようになっちゃって。

これはたぶん、
実母に求めないように
実母を責めないようにするための
無意識に働いた
私なりの工夫とか、やさしさとか、配慮とか
だったのかは、わからないけど。
でも1番は、
実母に嫌われたくない
好かれるように
関心をもってもらえるように
望んでたんだと思う。
ほんとはやっぱり
求めていたんだと思う。

しんどい時に
子どもにもとめられて
逃げたくなることがあること、
これもまた
ここにきて知ったりしてる。

時折、思いついて、
関心もってあげなきゃなって
何か話しかけたりしても
その時は子どものほうが
他に夢中になってたりするけど、
良いところがあったら
聞いてなくても褒める。

ちゃんと求められたときに
私が応じると、
子どもはすごくうれしそうで
そのことの大事さを知るけど
5回に1回かもしれない
(ごめんなさい)



4年ほど前から、
市の施設に実母を入居させた。
そしてそのときから
私は実母と絶縁している。

自分で日常生活を送ることができて
外出も自由にできる施設で、
ごはんは3食用意されて
施設員の人は、
積極的な介助などはしない。

基本自由で、
痒いところには手が届くような、、?
そんな気がしてるけど
実母が語るのは不満だろな笑

実母と会うこと、話すことを考えると
私はどうしても胸の奥が苦しくなってしまう。
色々なことがあった。

今もし、「危篤です」とか知らせがきて
その時にだけ向かうことになったとして
それで後悔はないだろうかと、
半年前ほどから考えていた。

月に一度のカウンセリングでは
日々の子どもや旦那のことを話して
終わってしまうことが続いて
前々回、やっと相談してみた。

自分から何か求めるところがあるなら
又は、実母からなにかあるなら
そのとき考えるとして、
そういうものがないのなら、
自分の家族のことに
勤しむことでいいのでは?

ここに思考をおいた。

聞きたかったこと、言いたいこと、
今それらはなにもない。
もうすでに、済んでしまっている。
未練あるものはない。

20年間は私がなにかと気にかけたから、
その間疎遠だった姉に
今は頼らせてもらおうと思う。

だから、
最期だよっていう知らせがきて
駆けつけたとして
どんなことが起きたとしても
誰かがひどく批判するかもしれなくても
私は守りたいものを守って
そう決めたのだから
負い目を感じるとか
自分を責めたりとか
そんなことはしないと思ってる。

ほんの少し、するかもしれなくても
後悔はしないと思う。

自分のコントロールできない心を
守ったこと以外は
逃げたりしたわけじゃないし
ズルさを発動したわけでもなく

心を守ったことも
子どもたちを悲しくさせたくないからで
迷ったりしたけど
真っ当に答えを出した気でいる。


だから、運動会に行かないで
自分の体と心を守った母を
恨んだりしないことにする。
それから
そのことを
がまんできた子どもの私を
えらかったね、と
ほめてあげたい。














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