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自分にとっての当たり前は相手の当たり前ではない

私たちは、ついつい自分の考え方が当たり前だと思い込み
それを基準にして相手をはかってしまいます。

「なんでこれができないの?」
「普通○○が当たり前だよね?」

その考え方により、イライラしたり、人間関係のトラブルに発展してしまう
ケースはよくあります。


ですが、それは自分にとって当たり前なことであって
相手にとって当たり前ではありません。



ブログにお越しいただきありがとうございます。
心理カウンセラーの飛田竜之介です。
よければ最後までお付き合いください。



「りんご」という言葉を聞いて何を連想しましたか?



りんごを「食べる」イメージが出てきた人

りんごの名産地である「青森県」が出てきた人

また、りんごが落ちることから発想をえた「万有引力」を思い浮かべた人もいるかもしれませんね。


このように、一つの物事には複数の捉え方が存在します。

りんごの例でも3つ出てきました。
出そうと思えばもっとたくさん出てくると思います。


つまり、自分にとってりんごからくる連想は「食べる」が当たり前だと思っていても、人によっては「青森県」や「万有引力」が当たり前だと捉えている人もいるということになります。


ですが、ついつい私たちは「自分の当たり前」を
「社会(世間)の当たり前」だと勘違いして相手に押しつけてしまうことがあります。

それがかみ合わないときに、相手に対してイライラしてしまったり
「なんでこうしないのよ!」とトラブルに発展してしまいます。

相手としては「自分の価値観を押しつけられた!」と思い
気分のいいものではないでしょう。

逆に、「価値観を押しつけられた」と感じたことがある人も多いかと思います。

こうしたズレが生じるのは、私たちの主観が入っているからです。

アドラー心理学では、こうした考え方は「私的理論」と呼びます。

私的理論には、個人の主観が入っているため
かみ合わなかったり、ズレが生じることがあります。


一方で、自分と相手との間で共有されている考え方を
「共通感覚(コモンセンス)」と呼びます。


共通感覚ではお互いが同じ認識をしているので
トラブルも生まれませんし、協力的にもなるので
生産性は格段に上がります。

相手の立場になり、相手の目・耳・心で物事を考えてみることで
相手がなぜ、その私的理論を抱いたのかがわかるようになります。


すると、今まで抱えていたイライラやトラブルが
理解と共に少しずつ解消されていきます。



また、私的理論は本当にやりたいことを見つけるために必要な
自分の強み、長所を気付かせてくれるツールになります。


私的理論にはその人らしさが反映されています。

つまり、自分にとっての当たり前

自分にとって、特に苦労せずできてしまうことなどが含まれます。


例えば、生まれつき社交性が高い人は
初対面の人に自分から笑顔で挨拶をするというのが
当たり前(私的理論)だと思っている人がいます。

その人が、人付き合いが苦手で、自分から話しかけることが中々できず
いつも声も小さくおどおどしているように見える人を見ると
「普通、自分から挨拶するのが当たり前でしょ?」
と感じるかもしれません。

私的私論のままにしていたら、どこかでイライラが募りトラブルに発展してしまう恐れがあります。

ですが、共通感覚で捉えることができれば
「人付き合いが苦手だから自分から中々挨拶できないのも仕方ないよね」
と共感的理解をしめすことができます。


また、この人にとって「コミュニケーション能力の高さ」が
自分の強みということも発見することができます。

本当にやりたいことに繋げるときは
この人は一人でもくもくと作業をするよりも
色んな人とコミュニケーションを取れる仕事のほうが
よりその人らしいさを発揮できる仕事ということが見えてきます。


私的理論が出てきたら、一度立ち止まり
俯瞰してみてみてください。

そこにはあなたの強みが隠れていて
自分の当たり前は、相手の当たり前ではないことに気付かせてくれます。

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