選択肢が増えても選択しないを選択する
本当にやりたいことを見つけるために
よく聞くアドバイスの一つとして
「たくさん行動して色々と経験した方がいいよ」
というのがあります。
これを言われたことがある人も多いのではないでしょうか?
ですが残念ながら、これは間違いです。
これでは本当にやりたいことは見つけられません。
ブログにお越しいただきありがとうございます。
心理カウンセラーの飛田竜之介です。
よければ最後までお付き合いください。
では、なぜ「たくさん行動すること」で
本当にやりたいことが見つけられないのでしょうか?
たくさん行動すれば選択肢も増えて
その中に自分の本当にやりたいことがある
確立だって高くなるじゃないか。
私自身もそう考えて、行動していたことがありました。
でも、それでは見つからないのには
私たちの心理的理由があります。
「ジャムの法則」をご存じでしょうか?
とある大学の研究です。
スーパーで24種類のジャムを売る場合と
4種類のジャムを売る場合
どちらが多く売れたと思いますか?
正解は4種類。
この実験から
「人は選択肢が多ければ多いほど選択しないという選択をする」
ことがわかっています。
そもそも、この「本当にやりたいこと」
という悩みは非常に現代的な問題です。
現代では職業や働き方が多様化しており
選択肢に溢れています。
それゆえに、他の仕事にも目移りしたり
「私がやりたいのはこっちじゃなくてあっちかな?」
という思いを抱きやすいんですね。
恐らく、江戸時代などでは
こういう悩みはまず存在しなかったと思います。
武士の家系に生まれた子は武士へ
農耕の家系に生まれたものは農耕へ
そもそも選択肢がそれしかありませんでした。
ゆえに「自分が本当にやりたいことはなんだろう」
という悩みは存在しませんでした。
そしてもう一つの原因が
高度情報化社会であることです。
私たちが1日で触れる情報量は
江戸時代の1年分
平安時代の1生分と言われています。
このように、昔の人は仕事の選択肢が少なく迷うことがなかったのに対して、現代人は多すぎる選択肢に触れてしまい、やりたいことを決めることを先延ばしに「本当にやりたいことがわからない」状況に陥ってしまうのです。
だから冒頭で話した
「たくさん行動して色々経験した方がいいよ」
は間違いになります。
大切なのは
自分にとっての判断基準を明確にすることです。
どんな働き方がしたいのか。
・通勤手段は?
・服装は?
・大勢の人と働きたい?少人数?もしくは一人?
・仕事と趣味は別?それとも延長線上にあるほうがいい?
また、ネガティブな感情に注目することも大切です。
・満員電車には乗りたくない
・スーツで働くのは嫌だ
・オンラインだけだと気が滅入る
そうしていくことで自分にとっての
明確な判断基準ができあがります。
いくつもの選択肢からこのフィルターを
通り抜けられるのは数個程度でしょう。
あとは、残ったいくつかの選択肢の中から
自分がやりたいと思うものをやってみればいいだけです。
迷うのであれば、ここで行動をしてみます。
その仕事を見学してみたり
それを仕事にしている人に話を聞いてみたりします。
この時の行動はとても有効に働くでしょう。
なので、まずは、自分を知ることから
本当にやりたいこと探しをはじめてみてはいかがでしょう。