中小企業の倒産

 コロナ禍の経済活動の落ち込みによる資金繰り支援の名目で、政府系金融機関が実施した「ゼロゼロ融資」の返済がスタートしている。その中で、実質無利子・無担保とはいえ、多くの中小企業は運転資金や固定費に充てていたであろうことから、倒産件数がまたも加速している。

 中小企業は、日本国内における会社数の99.7%をしめる重要な存在である。しかしながら、毎年5万件前後が休廃業・解散を強いられている。こうした中小零細企業を揶揄して「ゾンビ企業」と呼ぶことも珍しくないが、一概にそうではないだろう。そもそも、コロナ禍における企業の苦境は、自己責任で片付けてよいものだろうか。断じてそうではないと思う。

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