日本の没落
「収益をあげて賃上げ原資に」 小林日商会頭が就任
日本商工会議所の三菱商事の小林氏は、臨時会員総会で企業の賃上げを呼び掛けた。たしかに、賃金の上昇はGDPの6割を占める個人消費を活性化させるために必要なことだ。だが中小企業にその余裕はないのが現状だ。大企業にいたっては、賃上げどころか過去最高額の自社株買いを行っている始末である。
企業の評価軸が利益率一辺倒になったのはいつ頃からだろうか。有形固定資産をできるだけ持たない、ファブレス経営やプラットフォーム事業が悪戯に持て囃されている。賃上げや人的資本形成、有形固定資産への投資は、個人消費促進や資本ストックの蓄積を通じて持続的な成長につながる。だが、バブル以降の日本はすべて逆の政策を講じることで、没落の一途とただることとなった。
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