リーマンショックは金融詐欺であった。
サブプライムローンとは、銀行融資における信用度が低いものを指す。プライムに対するサブであるから、当然ながら金利も高くなるため、債務不履行の確率は上昇するが、01年~06年は投機的に、担保となる土地や不動産が値上がりしていたため、融資残高はみるみる膨れ上がった。
だが、実態を伴わずに投機的膨れ上がった資産価格が下落に転じた07年9月に連鎖し始めたサブプライムのデフォルトを発端として、リーマンショックという混乱を引き起こした。デフォルトした住宅ローン担保証券(MBS)を大量に保有していたリーマンブラザーズは破綻した一方で、当の金融商品を組成したシティやバンカメ、モルガン等は公的資金が投入されて破綻を免れている。
結論から申し上げれば、リーマンショックによる世界的な金融騒動は、アメリカを震源地とした国家ぐるみの金融詐欺あるいは、極めて悪質な人災とだと断言する。サブプライム称することで、通常では銀行融資の審査が通らないものを、複数ローンを証券化し、転売による手数料ビジネスに仕立て上げることで、その融資を可能にした。また、証券化されたMBSに米国格付け会社がAAAのお墨付きを与えることで、その流通を促した。結果として、次元付き爆弾であったMBSを大量につかまされた金融機関は破綻することとなった。
一方、これほどまで悪質な金融事件であったにも関わらず、日本国内ではその本質を理解しているメディアは極めて少ないように思う。なるほど、平成バブルの本質や総括すらできない連中に、期待するだけ無駄というものかもしれない。