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一度も言われたことのない憧れの言葉

学生時代
新幹線で隣に座ったお爺さんに何かと話しかけられた時。慣れない人と話すのが苦手で(辛い…)と思いつつ、冷たい態度もとれずに話を合わせるしかない。
我慢。
大昔ですから、話の内容は覚えていませんが忘れられないフレーズがあります。

「お嬢さん、良いカラダしてますね。
柔道でもやってるんですか?」

え〜ん

また、別の時は買い物に入ったお店で
見ず知らずのお婆さんから

「おねえさん、体格良いねぇ!」

うわ~ん

いや、本当に柔道をやっていたなら、すんなりと受け止められたし、立派な体格に生み育んでくれた親には感謝をしています。
昔の人は(体格が良い)を男女共通の褒め言葉だと思っていたみたい。多分、今どきの若いお方は知らない(健康優良児)なんて言葉もあったしね。
でも、言われた頃にはまだ乙女心らしきものが残っていたので、ちっとも嬉しく無かった。紙で指を切ったくらいに傷ついたのです。
そんな私が今まで言われたことが無く、憧れている言葉があります。

華奢(きゃしゃ)

ああ…この漢字も、音さえも美しい。
単に痩せているんじゃなくてふんわりとした色気がありつつ、守ってあげなきゃと思わせる。
芸能人で言うと…誰だ?
すーごく考えて浮かんだのが、
高畑充希と趣里。
檀蜜もかな?と思ったけど、色気のパーセンテージが高すぎて、少し違うかも。
竹久夢二の絵に出てきそうなたおやかな女性。良いな。
こちとら体格組は絵画で言うならゴーギャン。理想と現実が違い過ぎるぜ。

この先憧れの呼称、華奢ですね~と言われる日はあるのでしょうか。
残念ながら、無い。
頑張ってダイエットをして痩せても身長が邪魔。
小学校から高校卒業まで身長順に整列して(小さな前ならえ)をしたことがありません。(小さな前ならえの意味は通じるのだろうか)とにかく、いつでも女子の最後列エリア。

(タテヨコ、でかい)
(一緒にエレベーターに乗ると、狭い)
その頃は笑っていたけど、かなりの言葉を言われてきました。
(愛がある冗談は傷つかない)
頑張ってダイエットをしても年齢もあって、華奢じゃなくてやつれたね、と言われるんだろうな。

華奢、永遠に憧れの言葉。

さて、新幹線で(柔道やってますか)と言ったお爺さんとは続きがあります。
降車駅が近づいた時
「いやぁ~楽しいな、良かったらこの後、お茶に行きませんか?」
(あわわわ)
「い、今急いでいるので!」

何しろ、女子力とやらの関係でナンパをされた経験なんて、無い。悲しいかな、お断りの言葉のバリエーションを持っていませんでした。

今どんなに急いでも新幹線の中、
駅まで一緒!

生まれ変わりがあるなら、華奢でナンパされても、ふわりと可愛い言葉と仕草で断わることのできる女子を希望します。






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