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永く愛していたけど、心が離れようとしている

古いアパートの重いドア。
私が自分に帰る為の(どこでもドア)。重いエコバッグを冷蔵庫の前に置いて丹念に手を洗う。
部屋の電気もまだなのに、テレビのスイッチを押した。

なんてね、下手くそな私小説的に書いてみたけど、家に帰ったらすぐにテレビをつけます。

神経が細いと言われることがありますが、図太い時もあってバランスが悪い。
常にテレビをつけているのは、神経質部門の仕業です。

無音で耳に聞こえる(シーン)が苦手で、音が無いとツラい。これ、わかってくれる仲間がいると嬉しいな。

テレビっ子と言われた世代で、テレビ姐さんを経てテレビおばあを自称するテレビ好き。なのに、今になってテレビから心が離れようとしています。

大きな要因が2つ。

映像から感じる痛み。時代と私が乖離してしまいました。
例えばコロナワクチン接種映像。コロナ禍の時は1日中、ニュースやワイドショーで接種のアップ映像が流れていて、苦痛でした。
人の肌に針を突き刺すのって普通に見ていられるものなんですか?私は無理。

最近、もっとキツいのが事故の映像。
ドラレコの普及で交通事故の映像がたくさん撮られているんだろうし、注意喚起の意味もあるのかなぁ…死亡事故の瞬間も目にするようになりました。

でも、

朝ご飯を食べながら、晩酌しながら、見て良いものなの?呑気に流行りのスイーツなんかを食べつつ人が命を失う瞬間の映像…。キツイキツイ!

ネット時代ですから、望めば衝撃の場面はいくらでも目にすることができます。
それに馴れている人にとっては普通の映像なんでしょうか?

もしそうなら、
敢えて言います。
想像力が乏しい。

もうひとつは、認めたくないけど感性が鈍ったのか面白いCMに出会えなくなりました。
笑ったり感動したり、番組と同じくらいCMを楽しんで、年末にACC受賞作品の上映会にも行っていました。

今、映像制作のクオリティは格段に上がっているのに心を掴まれない。

瑞々しい感覚が無いとCMの流れに棹させないらしい。

今だに情報元がテレビメインなのは、中高年。
私の職場でお昼休みにテレビを見るのは私だけです。
なのにその世代に訴えるCMが少ない。
視聴率のF1.M1と呼ばれる若い世代は見ないのになー。

ここ数年で上手い、と思ったCMはACジャパン(もう公共広告機構って言わないんだって)と日清だけど、日清の自社製品を一旦落として上げるパターンは少し飽きちゃった。

ACジャパンの広告が印象に残っているってことは放送される企業CMの量も減っているのかな?

ともあれ、私のようなテレビヘビーユーザーでも気がつけばNETFLIXやユーチューブを見ています。

地上波テレビだけじゃなく、既存のマスコミは変わらなければならない岐路にあるのでしょう。

それは楽しみなような、心配なような。

違うメディアに心を奪われつつある私は、元カレを気にかける情に厚い女の気分で見守っています。

マスコミの人からしたら(何、言ってんだ。余計なお世話)ですけど。
ファイト!


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