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【人生を変える本30冊】③『喜びから人生を生きる! ― 臨死体験が教えてくれたこと』アニータ・ムアジャーニ

アニータ・ムアジャーニさんは、インドの女性の方です。あるとき、知人が次々にガンになって亡くなってしまい、恐怖を抱いたアニータは、自身もガンにかかってしまいます。

身体は蝕まれていき、倒れて病院に運ばれたとき、アニータは臨死体験をしました。

意識が広がっていき、包まれたのは深い思いやりに満ちた愛のエネルギー。すべてがひとつにつながっている感覚、自分がすばらしい存在であるという気づき。

自分がガンになったのは、怖れからだったこと。インドの女性への文化的な期待と、ありのままの自分自身とのギャップに苦しんだこと、あらゆる場面で自分自身を強く責めて生きてきたことが原因だった、そう気づいたのです。

この本にはたくさんの気づきがちりばめられています。臨死体験でみた世界。私たちの人生は美しい1本の糸で、世界は完璧で美しいタペストリー。一人ひとりがかけがえのない存在であること。自分を深く愛して、恐れずありのままの自分を生きていいんだということ。

アニータさんのお話は腑に落ちることがたくさんありました。なかでもこの本の一番の肝は、「自分を大切に思う気持ち、自分を愛すること」だと思います。

ぼくが体調を崩したのも、人と比べ、自分はダメだと自分自身を責め続けてしまったから。読んでてそう気づきました。自分を大切にしたい、自分を深く愛せるようになりたい。でもこれには、「自分にはそんな価値はない」と否定する心もあって、なかなか素直にいきません。

どうしたら「自分を愛すること」ができるだろう。この文章を書けずにいたのは、その答えがわからずにいたからです。

でも思いました。こうやって文章を書けるのも、自分がいてくれるからです。この前友達と野球ができて、ヒットを打てたのも。旅行に行って、美しい景色がみれたのも。今保育園で子どもたちと遊んだり笑顔でなにかできるのも。ちゃんと動いてくれる身体があって、自分がいてくれるから。猫がかわいいのも、かわいいと感じる自分がいるからです。当たり前じゃないんです。どんなにこの宇宙に美しいものがあったとしても、自分がいなかったらそれを体験できない。


「自分を愛する」というのは、人と比べてどうかの自分じゃなくて、自分という存在があってくれること、そこにほんとにほんとのありがたさを感じて、感謝すること、それが「自分を愛すること」なんじゃないかと思いました。この「自分」は、あなたも私もなにも変わらない価値です。そして自分をそうして深く愛せたなら、周りの人、あなたのことも深く愛せるのではないかと思ったのです。


自分が今いることを当たり前としなければ、存在するというレベルで、人と比べることなく「自分を愛する」ことができる。そう思えば、人と比べる部分の自分なんてほんの些細なもの。


こう思って生きていけるかどうかわからないけど、例えば美しい太陽をみれたら、それをみることのできた自分がいてくれることにもたまに感謝して、自分を大切に生きてみたいです。



※追記(2025年1月6日)
この本には10周年記念版があって、こちらの10周年記念版のあとがき(50ページほど)を読みました。この10年でアニータが学んだことが凝縮して書かれていて、特にエンパス(感受性・共感性の高い人)についての話がすごく響きました。ぜひとも10周年記念版のほうを読んでください。
そして自分もエンパスだと感じたなら、アニータの本の3冊目、『繊細さは、これからの時代の強さです』(『Sensitive Is the New Strong』)を読んでほしいです。この本にしかない、助けになる情報があります。『喜びから人生を生きる!』の続きのような内容です。ぜひぜひ。



アニータ・ムアジャーニさんの動画(日本語訳)↓


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