テーマがあると楽しいの話。
毎日は、テーマによって成り立っていると思う。
かなり昔の話だが、おからを大量にもらったので、なにか新しいメニューをと思って、創作料理にチャレンジした。
「おからでスイーツ」とか、
「おからで中華」とか、
何かしらテーマがあればよかったのだけれど、
なんとなく何かできるだろうと、適当にあれこれ混ぜて、炒めたり、煮込んだりした結果、大惨敗した。
なんだか味がはっきりしない、よくわからないものができただけだった。
なんとなく着手したものは、なんとなくのものにしかならない。
お腹が空いて、なにかが食べたくて、
なんとなくコンビニやスーパーに行って、
満足のいく買い物ができた試しがあまりない。
「今日はからあげ!」とか、「今日はおでん!」とか、
朝から心に決めていた日は、迷わないし、心が満たされもする。
テーマって、意外に大事だなと思う。
時折、ドラマのあらすじを書く仕事をいただく。
すでにできあがっているドラマの映像や脚本を見て、
公式サイトなどに載せる各話のあらすじをまとめるという仕事だ。
最近は減ったけれど、韓国ドラマで各話にタイトルがついていない場合、そのタイトルをつけるということもしていた。
レンタルDVDなどを見ると、各話にタイトルがついていると思う。
あれである。
その仕事をしながら、タイトルがつけやすい作品と、そうでない作品があることに気づいた。
タイトルがすんなり浮かぶ作品は、各話ごとにテーマがあるのだ。
あぁ、この回の裏テーマはこれなんだな、
この回のキーとなるセリフはこれなんだな、
というのが、はっきりとわかる。
全体を通して「名作だな」と思ったものは、
例外なく各話のタイトルがつけやすい作品だった。
人との会話もそうだ。
雑談から、面白い発想が生まれることもあるが、
なんのテーマもないうちは、ただの雑談だ。
どうでもいい話をしていくうちに、何かをきっかけにテーマが浮上して、
テーマが生まれた途端、皆イキイキと喋りだす。
これが楽しい。
食事のメニューもテーマがあったほうが
選びやすいよなぁ。
そんなわけで、テーマである。
noteを書き始めて、毎日大変じゃない?と聞かれることがある。
実は、書くこと自体は大変じゃない。
今日は、これを書こうかな、の「これ」が見つかれば、大変じゃない。
むしろ楽しい。
「これ」が、まさにテーマなんだと思う。
今日は「これ」をやる。
今日は「これ」を食べる。
今日は「だれ」に会う。
今日は「ここ」に行く。
今日は「ここ」を片づける。
今日は「これ」を読む。
……
そういった「これ」「ここ」「だれ」みたいなものがはっきりしている方が、実は楽しく過ごせるということを、noteを書きながら気づいた。
もちろん、なにもしない日もいい。
でも、なんとなく過ごすより、
「なにもしない」がテーマくらいの気持ちいいかもなぁと思う。
もちろん、なにげなく見ていたTVで、運命の推しに出会うこともある。
なんとなく流していたラジオで、偶然聞いた歌に心打たれることもある。
なんとなく、偶然、たまたま、のなかから、喜びを見つけることもある。
でも、
「なんとなく過ごす」がずっと続いていたら、どうだろう。
適度な緊張があって、一生懸命がんばっていて、
そんななかで、一瞬ぼーっとしたり、ふっと一息ついたりしたときに、
偶然、テーマが飛び込んでくるような気もしてる。
いずれにしても。
どんなものもテーマがあると、話しやすいし、書きやすいし、選びやすい。
何より楽しいよなぁと思う今日このごろ。
というわけで、明日は、「珍しいものを食べたい」をテーマに
仲間とタイ料理を食べに行く。
グループLINEでは、
「19時半スタートがありがタイ」
「予約、してみるタイ」
「予約、ありがタイ」
「楽しみタイ」
という会話が繰り広げられ、やっぱりテーマがあると楽しいなぁと思う。