私のバカせまい観覧記
2024年9月10日、東京・台場のフジテレビで『私のバカせまい史』の番組観覧に参加しました。とても楽しかったので翌日にもnoteを書いて上げたいぐらいでしたが、観覧時の注意事項を守るため、すべての収録回のオンエアが終わった後の公開となりました。ご理解のほどを。
はじめに
『私のバカせまい史』(以下バカせま)は、バカリズムさんを研究長に、誰も調べたことがないような"せま~い歴史"を研究してプレゼンする教養系バラエティ番組。2023年にX(旧Twitter)で相互フォロワーさんが投稿した研究テーマが採用され、後に番組からの招待で観覧に参加したのを知ったことがきっかけで、自分もいつかスタジオに行きたくなりました。
翌年9月から勤務先の退社に伴う有給消化期間に入り、平日に東京へ行くことのハードルが下がったのでフジテレビの会員制サイト「フジテレビクラブ」で番組観覧に応募したところ見事に当選。念願だった研究発表を生で見ることになりました。
フジテレビ前集合~収録開始
収録当日は集合時間の約2時間前にゆりかもめでお台場に到着。フジテレビ本社7階のグッズショップでサザエさんの人形焼を買ったり、すぐ隣のぽかぽかパークで生放送中だった『ぽかぽか』をギャラリーの隙間から覗いてみたり、チケットを買って25階の球体展望室と5階のガチャピンムックミュージアムに行って待ち時間を充実させていました。
14時過ぎまでにフジテレビ本社外のゲートに集合し、クラブの会員証と身分証明書を提示して入館パスを渡されました。会場は、主に試写会で使われる1階の小さな劇場「マルチシアター」。バカせまがゴールデンタイムから深夜帯に移動してからここで収録が行われています。小ぢんまりとしたシアターなのでステージおよび出演者との距離がとても近く、2013年に新宿のスタジオアルタで『笑っていいとも!』を観覧したことを思い出しました。
ステージ中央の大型モニターには観覧客を迎える「皆さまようこそ バカせまい研究発表へ」の画面。ナレーターの窪田等さんの場内アナウンスが流れ、研究長助手の杉原千尋アナウンサーによる前説で拍手とリアクションの練習をしました。そして、研究長のバカリズムさん(以下研究長)、研究員の森田哲矢(さらば青春の光)さんとせいや(霜降り明星)さんが入場。後半はヒコロヒーさんも収録に参加しました。レギュラー陣が最前列に着席し、研究長のタイトルコール、オンエアされる機会は少ないオープニングトークとともに本番スタートです。
収録1本目
実は言ってない名言史 (バカリズム研究長)
かつて石田純一さんが発言したとされている「不倫は文化」がマスコミの切り取りだったように、実は本人の発言ではない偉人や有名人の名言を研究。ガガーリンの「地球は青かった」や、明智光秀の「敵は本能寺にあり」も言ってなかったのは驚きです。フジのドラマ『東京ラブストーリー』の名台詞で「カンチ」とは言ってないことを立証するためのチープなCG、田村正和さんが「ハンマーカンマ―」を言ってないか検証するために出演した全作品を見てチェックした結果の表が出てきてめちゃくちゃ笑いました。VTRを一切使わずに軽妙な喋りでプレゼンを成立させる研究長に圧倒されました。
収録2本目
目指せ!憧れと親近感の黄金比 庶民派ママタレ史 (森田哲矢研究員)
子育てと家事をしながらテレビや雑誌で活躍する"ママタレ"の歴史を研究。当時子供を仕事場に連れ込んで議論になった歌手のアグネス・チャンさんのエピソードでは、アグネスさんの大ファンのせいやさんの補足情報が。『霜降り明星のオールナイトニッポン』のリスナーの自分はテンションが上がりました。捉え方によってはママタレたちの庶民アピールを弄ってるようにプレゼンしている森田さんに研究長とせいやさんがツッコむと「黙れ!」「退場してください!」と一喝。まとめの部分で、SNSでママタレぶりをアピールしてるのに報われないタレントを弄った挙句、番組公式ママタレに認定する流れも面白かったです。
休憩~収録再開
2本の収録を終えて20分の休憩に。同じフロアにあるトイレやローソンフジテレビ店に行ったりした後にマルチシアターの外に集合しましたが、早めに並んだので今度は自分が出演者の真後ろの席に。自分の目の前に有名人の後頭部がある光景は夢のようですが、同時にずっとカメラに抜かれるという緊張も。オンエアを確認しましたが、近すぎて直視できませんでした(笑)
収録3本目
数字の「4」迫害史 (ヒコロヒー研究員)
本題に入る前に、ヒコロヒーさんが観客に数字の「4」は好きかどうかを問いかけ、手と腕で「○」と「×」を作って回答するくだりがありました。これはフジテレビの外で集合したときにスタッフさんが事前に質問して練習したものです。「四」が「死」を連想させ、生活のあらゆるもので「4」が避けられているのに「四つ葉のクローバー」はむしろポジティブに捉えられているのは盲点でした。海外では「8」が不吉な数字と呼ばれている国があるのも初めて知りました。この回の終盤では、杉原アナによる前説の様子と、それをイジる研究長と森田さんのトークが公開されていて嬉しかったです。
収録4本目
座布団より金!林家木久扇の金儲け史 (せいや研究員)
この日最後の収録は、落語家の林家木久扇さんがこれまでに手を出した副業についての研究。せいやさんが木久扇師匠の自宅を訪問して直接インタビューするロケVTRも流れました。自分は観覧に2回参加するほどの笑点ファンなので『いやんばか~ん』のレコードや木久蔵ラーメンの存在は知っていましたが、それ以前にも曲をリリースしていたり、大手企業の株を買って儲けていたことは初耳でした。なかでもタイのゾウを購入したもののワシントン条約の兼ね合いで日本に移送できず、現地から「ゾウが風邪を引いた」と何度も伝えられる度に注射代を送金していたのは詐欺のニオイが凄すぎて笑ってしまいました。発表後に研究長がコメントしたように、失敗談がネタにできるからこそ木久扇師匠が愛されていると実感しました。一方、せいやさんはロケVTRがほとんど使われなかったことに不満げでした。
あとがき
4本目の収録と一部シーンの録り直しを経て、約4時間に及ぶ収録が終わりました。子供の頃からテレビっ子なので、最前列に座る出演者のみなさんを撮るための小さいカメラや、観覧客の拍手や笑い声を録るためのマイクといった機材にも興味津々。スタッフのみなさんもやさしそうな方ばかりで現場の雰囲気が良かったのも印象的でした。念願だったバカせまの観覧でこの番組のことがより好きになったので、これまで以上により多くの視聴者に見てほしいという思いが強くなりました。私からもTVerでのお気に入り登録をおすすめします。
最後に、フジテレビを出た後に見たレインボーブリッジの夜景を。