大地に還る。
風が運ぶ、
何かが変だよ?
知っているよ。
大地に足をつける時。
揺らぐ、
怪しい情報。
流される、
根拠の無いデマ。
何処へ行けば良いのか?
わからなくなる。
真実はどれで、
嘘はどれ?
上手く繕うから、
分かりづらい。
風が運ぶ、
大丈夫だよ。
一番初めに戻れば。
一番初め?
それは何?
大地に戻って。
大地に還って。
無理なら感じて。
???
風が運ぶ。
私を。
知らない場所。
でも、
懐かしい場所へ。
何も無い。
あるのは大地。
ひたすら広がる。
圧巻な景色。
怖さは無い。
私は靴を脱ぎ裸足になる。
大地を踏み締める。
感じる。
大地の息吹。
温かく懐かしい。
何故?
裸足いつぶりかな?
ましてや大地に足をつける?
幼い時は大地に足をつけて、
遊んでいた?
朧気な記憶。
暫くそのまま立つ。
足裏が温かいのは、
気のせい?
目を閉じた。
感性が鋭くなる。
聞こえるのは、
風の音、
足下の息吹。
自然しかない場所。
風が呼ぶ。
私を呼ぶ。
もう大丈夫。
大地に戻る方法が、
わかったでしょう?
私は頷く。
ゆっくりと、
目を開ければ、
そこは日常。
見慣れた景色が、
映りこむ。
私は又、
大地に還るだろう。
きっと戻る、
戻り方はわかったから。