朗読劇「Fiend/Friend in 20faces」を観劇して
このnoteはネタバレを含みます。見たくない方はお戻りください。
SnowMan、佐久間大介に出会う何年も何年も昔からアニオタ、声優オタとして生きてきました。好きな声優さんがよく朗読劇に出演されるのでここ10年ほど年間数回ずつではありますが朗読劇にも通ってきました。ノサカラボの作品は現地には行けず配信で見た覚えがありますが、多いのはまた別の演出家さんの朗読劇です。佐久間くんそちらにも出てくれないかな…
(閑話休題)
RAYSも全滅していた自名義がやっと息をして大阪6公演目(Bキャスト)に当選し、東京5公演目(Aキャスト)をノサカラボで当選をもぎとった時にはさすがに2025年の運使い果たしたかと思ったものです。あれはまだ2024年だったけど。
まずは東京5公演目、山寺さん井上さんのAキャスト
THEATER MILANO-ZAの3階、最後列から全体を見ていました。そもそも朗読劇はそのキャスト1人ではなく全体を見る派なので双眼鏡も持たず、どんな話になるのかな、大御所も大御所の実力派の中で佐久間くんは大丈夫かな、と余計な心配をしていました。正直キャストが発表された時から(佐久間くんならきっと大丈夫)と(このメンツの中で揉まれるの怖い)の感情をいったりきたりしていました。余計な心配でしたね。
アンサンブルとキャストの皆さんが登壇され、ピンク髪の佐久間くんが見えた瞬間悲鳴を上げそうになったのを堪えた私、えらい。なんと言っても初めて生の佐久間大介を目にしたのだから多少漏れてても大目に見てほしい。
そしてまさかの第一声佐久間くん演じる燕谷麟太郎
「あつい…あついよぉ…お父さん…お母さん…」
その一言で、この麟太郎が子どもなんだ、1人なんだそんな情景がぶぁっと広がりました。映像がない分、朗読劇はその声でキャラクターの年齢やおおよその雰囲気を表さなくてはならないのですが、佐久間くんは最高の第一声を発したと思います。
孤児となった麟太郎にそこからまた数々の不幸が積み重なります。引き取ってくれたおじさんには虐待され、助けてくれた養父の燕谷さんは二十面相を追っている途中で事故で殉職。そんな中でも養父の人のためになることをしたい信念を受け継ぎ警官になり二十面相を追う麟太郎。
警官シーンがあの制服姿です。めっちゃ似合う。天才。
今回観劇するにあたって原作を読んで向かいました。ここにどんな風に麟太郎が混じってくるのかな、と思いながらみていました。
原作にもある仏像を二十面相が盗む場面、小林少年が仏像に変装してアジトに潜り込むわけですが、朗読劇ではそこを麟太郎が担っていました。黄金の仏像の仮面とマントを纏った佐久間くんが二十面相のアジトに着いてその仮面とマントをバサッとはぐシーンはまさに舞台人。朗読劇ではあまりないピンマイクでのお芝居に野坂さんがここ佐久間くんにやらせたかったのはそういうことか、となりました。
小林少年へ助けを求めるために登場するのが、あのピッポくんです。この時はまだcv.山寺宏一じゃなかった。
捕まりかける所で煙幕を張り逃げる二十面相、という所で一幕が終わります。
ぶっちゃけ、原作ここで捕まって終わるんです。なので、休憩時間にはここからどうなるのかもう分からなくなっていました。だからこそのネタバレ厳禁。
冒頭のあついよぉ…から助けてくれたのが二十面相である遠藤平吉。麟太郎はその兵吉さんにとても懐いていました。本当のお兄ちゃんのように。そんな平吉が二十面相であることなど知らず、養父の仇である二十面相を追う麟太郎。
明智小五郎について語るのを忘れていました。井上さん演じる明智小五郎は明朗な名探偵。親しみやすさを感じ、小林少年も先生に懐いているように見えました。その明智が二十面相を追いかけていくうちに目をつけたのが遠藤平吉が所属するサーカス団団長笠原(金光さん)そこから、二十面相は遠藤平吉ではないかと疑い始める。
しかし麟太郎は受け入れたくない、そこであの火事のショックで失った記憶を取り戻すための退行催眠を受けることになります。しかも当の本人遠藤平吉に頼むのです。
ここでの演出はレーザーと音響が見事でした。3階から見下ろすとレーザーが階段を降りる音に合わせて切り替わり、扉を開く音に合わせてレーザーも開く、映像もセリフもなくても今どんな所にいるのかを視覚から訴えてきました(照明じゃなくてレーザー専門の担当者さんがいるそうです)
その催眠によって思い出す両親を殺した犯人。前述の、虐待したおじさんでした。こいつはまじ許さん。
ゆっくり休めよ、麟太郎と声をかけ平吉さんは去り、場面は二十面相のアジトへ。よくレポで見かける照明が消えたところでも演じていたぐったりする佐久間くんはここです。
あと大きな場面は2つ、明智小五郎と
笠原団長の対峙と麟太郎と平吉さんの対峙。
笠原団長は実は明智が5歳の頃に自分を捨てて出ていった父であり、二十面相に盗みの技を教えた師匠でもありました。明智は泥棒の父を恨み、追い詰めますがその泥棒が自分の心臓手術のための資金を集めるためだったと知り、迷いが出ます。結局撃つことはできずに笠原団長はどこかへ。明智小五郎は麟太郎に全てを知らないのに相手を追い詰めてはいけない、と語ります(正確なセリフは覚えてないけどニュアンスはそんな感じ)でも麟太郎は信じていた平吉さんに裏切られ泥棒は悪だ、そのせいで父は死んだと二十面相(平吉)をおいつめます。まぁそらそうですね、なぜ二十面相が盗みをはたらいているのかわかりませんから。
二十面相は盗んだ金品で各地の養護施設などを支援していた。助けるために、盗みをしていたわけです。
そんなこととはつゆ知らず、麟太郎は二十面相を追いつめます。麟太郎に追い詰められた二十面相が平吉に戻っていくところはまさに声のグラデーション。今回二十面相はいくつもの人物になりすましていますが、切り替えるというよりも段々と平気地の声に戻るようにセリフを言いながら声を戻すその技術。まさに七色の声を持つ山寺宏一のその天才っぷりを遺憾無く発揮しておられました。
追い詰めた麟太郎は平吉に「正義のために泥棒をしていた、正しいことをしていたならなんで父さんは死ななきゃ行けなかったんだ!答えてよ!答えろよ!!」と問いかけると言うより気持ちをぶつけるが正しいような叫びをぶつけます。あれを1日2公演でよく喉潰れなかった…ちゃんと発声してる証拠ですね、さすが佐久間大介。
平吉は憎むなら撃てとけしかけますが、麟太郎は引き金を引く事が出来ず、なら逃げるぞと消えようとする平吉、銃声、暗転。
二十面相は消え、明智小五郎と小林少年と麟太郎は日常へ。すっかり仲良し。
さて、二十面相は本当に死んだのでしょうか?
書類仕事に辟易していた小林少年と麟太郎の元に資産家の家に泥棒が入ったとの一報が。現場に向かう明智と小林少年に麟太郎は先に行ってて、と声をかけます。
そこで登場する二十面相「行くぞ、麟太郎!」
そうです、生きていたのです。
応える麟太郎
『いつでもいいよ!平吉さん!!』
この最後のセリフ、本当に晴れ晴れとした感情が伝わってきました。
ここで本当の閉幕。
麟太郎がアイドルなのすっかり忘れてました。
まだ東京5公演目ということもあり、気持ちが走ってテンポが早くなっていたところもあり、所々甘噛みしてたのもありますし、発音が苦手な音があるんだろうなと感じる部分もありました。それでも新人声優として大御所との掛け合いも決して負けてない、実力の片鱗を見せてくれました。金光さんも話してくれていましたが、まだまだ技術的には未熟な部分もありますが、決してアイドルが声優やってみました、ではなかった。期待の新人声優 佐久間大介が大御所たちと共に舞台に立つ姿を目の当たりにしました。
舞台に立つ姿がとても似合うのでまたこういった機会がきっとあると信じて、アイドル兼声優の佐久間大介を推していこうと思います。
私の要約が下手くそなばかりに長くなったので、Bキャストについてはまた次へ。ごめんなさい。