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ゲームという時間

ふと、何か物足りないな、と感じる瞬間がこの頃ある。
勿論すべきことやしたいことはたくさん存在しているが、そのための現実逃避のようなものではなく、本当に瞬間的に何かしていた習慣があったはずだけどなんだったっけ、と思うくらいのもの。この瞬間的な空虚感はなんだろう、と思うと、アイドルマスターSideMのソーシャルゲームを何かとしていた時間、モバエムやエムステやサイスタをしていた時間だったな、と気がつく。
昨年のGrowing STARSのサービス終了が確か7月末。ゲームが全部終わって1年以上が過ぎたのだな、と思う。
慣れとは恐ろしいもので、ゲームがない生活が当たり前となった。幸いなことにコンテンツは元気で、先月めでたく10周年を迎えた。地盤がなくなったら315プロダクションのアイドル達とはもう会えなくなってしまうのではないか、と不安に感じた時期も短くはなかったから、ちゃんといてくれて前を進み続けていてくれることが嬉しい。とにかく1年間の10周年期間を噛み締めてお祝いをしたいと思う。

私はLIVE ON STAGEを始めるまで、ソシャゲどころかまともにゲームをしたことがなかった。SideMという作品に出会い、曲を聴き始めてアニメを見初めてからも、新しく始まるエムステを遊ぶ予定はなかったし、モバゲー版は難しそうでこちらも自分には縁がないなと感じていた。元々スマホにもパズルゲームを何回か入れたことがあったくらいだったのと、ハードゲームに関わりのない家庭で育ったため(サンタさんに流行っていたポケモン緑が欲しいとお願いしたらワンダースワンのたれぱんだモデルとたれぱんだパズルソフトがきた。まあいっかとそれを不服に思わないくらいの子供だった)「ゲーム」というジャンルが遠かった。家族や友達のゲームで遊ばせてもらうことも何回かあったが、本読みの自分にとってゲームは作業が多くて分かりにくい上に、ストレスが溜まりやすい…というか本と違い終わりが見えにくいので逆に飽きやすかった。加えて携帯やスマホで遊ぶゲームは、ニュース等でも耳にするまあまあ闇(課金等)の印象もあり、余計にあまり良くないもの、みたいなイメージがあった。

そんな「ゲーム」と関わりなく過ごしてきた2017年秋、しないな、と思っていた、ライブオンステージ、エムステをいつの間にかダウンロードしていた。作品を好きになっていくうちにライブ映像、楽曲ドラマ、アニメだけではアイドル達のことを追うには足りなかったからで、もっと315プロダクションについて知りたい、と思う気持ちが大きかったからだと思う。
SNSでTwitterを眺めていると、ゲームを通じてアイドルの理解を深めている方が多くてうらやましかったこともある。
最初期の10連に確かSR確定枠がないことも疑問に思わず、ランボとポイボの違いさえ分からず、手探り状態で始めたエムステはゲームなんか難しいし、飽きる、を感じることなく、全てが新鮮で新しく、楽しかった。
毎日ログインして、担当ユニットや46人のことを知っていき、悪戦苦闘しながらなんとかイベントを走り切る、日々に慣れていく。昼休みにお昼を急いで食べて、近くの公園のベンチに走り、スマホをいじるふりしながら必死で順位をキープ、とかよくしていた。段々とステだけでは物足りなくなり、モバエムもいつの間にかDLし、毎日並走し始めるようになっていった。(ちょっとアプリ版がリリースされた頃でタイミングも良かった!)ストーリーならモバ、と言われていたようにこちらは情報量がかなり多く、思い出メモが足りなくてお話読めないな…とかイベントガシャは課金しないと引けないんだな…とか何かとハードルが高く、悔しい思いをすることも多かったけれど、その分ストーリーの濃さや過去雑誌を開放して新たな一面を知っていくことが楽しく充実していた。割と決まり事を続けるのが得意で忍耐強くもあるので、モバのポチポチゲーは性格にあっていたのだと思う。バレンタインもホワイトデーもマラソンも担当イベも大体粘り勝ちで乗り切っていた。miniちゃんがきてくれるのも楽しかった。モバエムは季節イベントが多く、そこで季節を感じていたことも多かったから空虚の一因はここが大きいのだろうな。そのようにすっかりエムステとモバエムを隙間時間に遊ぶ日々が生活に染みついたため、ステやモバより熱は低めではあったものの、サイスタも当たり前のように日々こなしていた。

良いことばかりではなかったけれど、ゲームを通じて、アイドル達のことを知れた日々はとても楽しくて、新鮮だった。自分の人生の中で唯一ゲームがあった数年間、あそこまで熱を入れることはもうないんだろうな。
もしかしたら一生関わることのなかったかもしれない「ゲーム」というジャンル。SideM、というかアイマスはゲームコンテンツなんだから当たり前だよ!ゲームしないなんてお話になりませんわ!という扉かもだったかもしれないけれど、SideMという作品を通して、関わることないなと思っていた遊び=ゲーム自体に触れて、自分の中での世界が広がったことも収穫だなと思うようになった。私アイドルを育成するゲームをしていたんだな、今でもなんだか不思議な感じだ。
楽しかった数年間のこと忘れずにまだまだ一緒に歩いていきたい。
モバエムメモリアルブックの発売を楽しみにしています。


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