好きなものの話~音楽編~

私は音楽が好きだ。
とはいってもおそらく人並みにだと思う。
歌詞の意味を深読みするとか、評論するとかそうい聴き方ではなく好きなジャンルをただ楽しんでるだけ。
昔ベースを弾いていたことがあってどっちかというと音とか、リズムとかの感覚が自分好みで選んだりすることが多い。
とは言え、自分の胸を打つ歌詞にだって随分出会ってきた。
時にそれが長い月日、自分の支えとなることもある。

20代の頃はとにかく色んな音楽が知りたくてCDを買いあさり幅広く聴いていたが、今はそんなやんちゃはせず落ち着いている。なので今流行っている音楽は存じ上げないものも多い。

今回はそんな自分が、歴として一番長く好きであるバンドの話をしようと思う。

彼らの曲を聴いて涙が止まらなかった

今から22年ほど前、自分の給与を友達と遊びに行くお金よりも遥かにCD代につぎ込んでいた頃。
基本、邦ロック好きではあったが、彼らの存在を知るのはこの頃。
きっかけは行きつけの美容室でかかっていたラジオからかかってきた曲。
その曲がBUMP OF CHICKEN「天体観測」だった。
今では説明不要の彼らを代表する1曲である。
疾走感のある音、印象的なサビのメロディー、そしてヴォーカルの声。
髪を切ってもらいながら、その曲に自分の意識を持っていかれた。
ただバンド名の記憶が曖昧だったため彼らにハマるのはそれから少したってから。
彼らのメジャー1stアルバム「jupiter」。
これがリリースされるとCDショップではこのアルバムが店頭に流れていた。
そしてそこであの「天体観測」と再会する。
一気に初めてこの曲を耳にした時の記憶がよみがえった。ほぼ迷うことなく
そのアルバムを手にしていた。
家に帰り、真っ先にプレーヤーにCDをセットしスタートボタンを押した。
1曲目の「stage of the ground」を聞き進める。開いた歌詞を見ながらその目がぼやける。涙が出ていた。 

「飛ぼうとしたって 羽根なんかないって 知ってしまった夏の日 古い夢を一つ犠牲にして大地に立っているって気づいた日」
「迷いながら 間違いながら 歩いていくその姿が正しいんだ 君が立つ地面は ホラ 360度すべて道なんだ」

子供のころから自己主張することも下手で、何か言葉を発するときは考えすぎて言葉にできず、人との会話も入り込めず、故に根暗の印象しか他人に与えてこなかった。自分のやりたいことも、なりたいものも、親が反対するからとか色んな理由をつけて無かった事にしてきていた。自分ってこうやって年老いていくんだろうと思っていた。

そうやって蓋をしてきた感情があふれ出たのかもしれない。
立ち止まるときもある。けどどの道を行っても、その道が険しくても迷い道でも、自分らしく生きるための道は誰にも決められない。「歩いていくその姿が正しい」という歌詞に自分の道は自分で作るんだよ言われている気がした。ヴォーカルの藤原基央さんの歌い方も相まって優しく背中を押してくれるようなそんな気分だった。

その後も「jupite」を聞き進める。すべての曲にハズレはなく、1回聞き終えた後にはもう目も真っ赤になるくらいに、こんだけ泣いたのいつぶりだろうというくらい心がスッとしていた。
それから毎日聴くようになり、数日後にはインディーズの頃のものも含めた過去にリリースされているCDを全て買った。今でもあんなに衝撃的な出会いをしたバンドはあの時以外では記憶にない。

出会えてよかった存在

この20年でほかにもいろんなアーティストの曲ももちろん聴いてきた。
しかし20年以上たった今でも変わらずBUMP OF CHICKENを好きでいられるのは、リスナーの心を動かしてやまない幼馴染4人が紡ぎだす音と、藤原基央さんの言葉の引力が唯一無二の存在だから。それは出会ったあの時と変わらずに自分の中に残り続けているからだと思う。

彼らの音楽がこれからも自分の支えになっていくのだろうな。
彼らと出会えて本当に良かった。
そう思いながら新しいアルバム今から楽しみにしている。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
BUMP OF CHICKENの事については今後も書いていきたいと思います。
ほかにもたくさんいい曲があるので。




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