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『残夜幻想』配信ありがとうございます。OPアニメーションが最高な件。
Fate/Samurai Remnant 発売1周年おめでとうございます!
主題歌『残夜幻想』の配信、本当にありがとうございます!
配信懇願記事にしようと思っていたら、配信してくださいました。
この記事の趣旨は以上になります。
後は蛇足として、アクションRPG Fate/Samurai Remnant 主題歌『残夜幻想』(のOP映像)の魅力について、音楽知識のないオタクがない語彙力を絞り出して語った記録です。
よろしくお願いします。
まずはこちらの動画をご覧ください。
オープニングアニメーション監督:温泉 中也
オープニングアニメーション制作:CloverWorks
主題歌:残夜幻想 feat. 六花/スパイラル・ラダー
私はこの動画を偶然拝見し、Fate/SRの沼に落ちました。
アクションシーンの作画が素晴らしいアニメーター 温泉中也さんがFate/Grand Order 絶対魔獣戦線バビロニア 18話で初のアクション監督をなさって以降、恐らく二作目の監督作品。もうそれだけでも凄いのにCloverWorks制作となれば、アニメオタクの私としては歓喜の涙を流さざるを得ません。
最近ですと、逃げ上手の若君やその着せ替え人形は恋をする、スパイファミリー、ぼっち・ざ・ろっく!などヒット作を連発しているCloverWorksさん。視聴前から期待値が高すぎます。
まず全体を通してのこのOPの魅力は色彩ではないかと思います。
ビビッドな彩色のない、全体的に曇天のような色合い。
実際のゲームでは目に鮮やかな江戸の街並みを体験することができますが、OP映像では鮮やかさは極限まで抑えられています。これは個人的な印象ですが、登場人物のほとんどが暗い過去や人生観を持ち、死闘を繰り広げる本作において、登場人物たちの目に映る世界は明るいものではない。そういった意味合いが込められているのではないかと思っています。
さて、映像についてかいつまんで語らせてください。
本編の多少のネタバレを含みます。
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以下画像は『Fate/Samurai Remnant』OPアニメーションより引用
©TYPE-MOON/コーエーテクモゲームス
私はセイバー陣営が一番好きなので、どうしてもその話に偏ってしまいますが、まず冒頭の幼少期伊織の光のない瞳に映る剣聖の姿、それに心を奪われてしまった事から始まる宮本伊織という男の物語。それを感じさせるノスタルジックな雰囲気から一転、聖杯戦争が始まるワクワク感を高めるサウンドと共に、江戸に集結せんとするマスターたちの姿が描かれていきます。
そして主人公宮本伊織とそのサーヴァントであるセイバーの血生臭い戦闘シーン。伊織はゲーム内で刀の柄頭を使う場面はありませんが、OPでは柄頭で敵の頭を殴る(個人的には)えげつない戦い方をしています。ゲーム内では笑顔を振りまき、かわいいと評判のセイバーも容赦なく人を斬り、静かに血溜まりを踏みしめている。映像からだけでも血に塗れた戦いを想起させる二人。主人公の割にはかなりドライで渋い演出だと思います。
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その後各陣営が描かれ、ゲーム内では登場しない「あったはずの悲惨」が映し出されます。ゲーム内では語られることすらなかった凄惨な過去が、この聖杯戦争につながっているのだと、ゲームをクリアして振り返って分かる。留め絵ですが、オケの音も静かになり、サビ前の溜めとして、いずれも心を揺さぶるカットです。
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そして主人公の妹カヤが沈んでいく意味深カットの後、土御門泰広の後ろで目がギョロリと開眼するオトハメが最高にキマるシーン。もう、ワクワクと鳥肌が止まらなくなる盛り上がりを魅せ、ここから怒涛のサビです。
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サビの前半は、各サーヴァントたちがオトハメしながらかっこよすぎる戦闘シーンを繰り広げます。こちらはかなりゲーム本編を意識したシーンが多く、ゲームクリア後に見返すと「このシーンだったのか!」と膝を打つところが多いです。
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逸れのサーヴァントが一瞬だけ映っていくのもめちゃくちゃエモい。
みんな大好き武蔵ちゃんのバーサーカー顔もかっこいいですね。
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サビの後半は主人公伊織が業火の中で刀に手をかけ、走り出す場面から始まります。オトハメもありますが、走り出すまでの一瞬の間が大好きです。ほんの少し、その間には何かがあったのだと、ゲームクリア後の今なら思います。
伊織が一歩往くことを躊躇う何か。
「赦せ」と言いながらも止まらない決断をした何かが。
その後、走り出したときも、ほんの数瞬のカットですが、加速しながら走り出しているのが分かる素晴らしいカットです。原画マンさん、動画マンさんに拍手を送りたい。そこに伊織らしさが詰まっていると思います。
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最後、徐々に近づきながら振り返るサーヴァントたちの演出がすばらしいです。その最後はもちろん、伊織のサーヴァント セイバー。業火の中、真剣な眼差しで振り返ったセイバーの次の瞬間に現れるのは、刀を振りかぶる伊織。必至に振りかぶる様は主人公らしいとも言えるし、殺意が高めとも評されるその表情に、ある種の怖さも覚えます。そして、振り返ったセイバーの次の瞬間にこの主人公が刃を振るうというシーンは発売前から話題になっていました。その意味は、本編で確かめてください。
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タイトルどーん!のあと、刀を抱えたカヤが静かに歩いていきます。オケの鐘の音が荘厳な雰囲気を作っていきながら収束していきます。これも、ゲーム内にはないシーンです。だからこそ見る者の想像を掻き立てる。
個人的な印象と勝手な憶測ですが「鐘の音」は以下のtogetterにもある通り「音の持つ儚さ」「弔い」を表しているように思えます。
そしてタイトルが映し出される場面で、黒オビの枠を超えて舞い散る火の粉は魂の残滓「remnant」そのもの。その鎮魂の音色によって締められるラストに、胸が締め付けられました。
というわけで、見どころしかないOP映像だったわけですが、楽曲としての魅力も素晴らしいです。
サビの盛り上がりは耳に残るし、重厚なオケが本当にかっこ良い。ロック調ですが、鈴の音・ピアノ・鐘の音はいずれも荘厳さ・神聖さ・神秘さを感じさせ、見事な和風楽曲に仕上がっていると思います。
フルバージョンの最後のサビでは、オケの転調と歌声の転調がそれぞれにあり、クライマックス感から来る高揚が止まらないラストを迎えます。
アニソン好きのただの印象ですが、theアニソン(ゲーソン)感があり、だからこそ中毒性が高い楽曲という印象です。
歌詞についても語りたいところですが、本編の全てのルートをクリアして、もう一度歌詞を見てくださいと言わねばなりません。
一つだけ言うとすれば、歌詞を読んでの感想は、宮本伊織にとってセイバーは「運命」であり、セイバーにとって宮本伊織は「運命」であったのだということ。
ちょっと言い過ぎたかもしれません。ご了承ください。
はあ、語らせていただきました。
オタク語りをここまで読んでいただき本当にありがとうございます。
是非、まだの方は是非、アクションRPG Fate/Samurai Remnantをプレイしてください。
そして、配信中の『残夜幻想』を是非是非聴いてみてください。