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~デュエプレ殿堂・ナーフカード解説~vol.3「超神星アポロヌス・ドラゲリオン」

今回紹介するのは、第7弾「超新星爆誕」に収録された「超神星アポロヌス・ドラゲリオン」です。


【能力解説】

まずデュエプレでの能力を見る前に、紙(TCG版)の「超新星アポロヌス・ドラゲリオン」の能力を見ていこうと思います。

つよそう

《超神星アポロヌス・ドラゲリオン》コスト6
進化クリーチャー:フェニックス/ティラノ・ドレイク 15000+
・進化GV:ドラゴン3体を重ねた上に置く。
・T・ブレイカー
・このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚墓地に置いてもよい。そうしたら、このクリーチャーに「パワーアタッカー+15000」と「ワールド・ブレイカー」を与える。
・相手がこのクリーチャーを選んだ時、自身のマナゾーンにあるカードをすべて墓地に置く。

「超新星アポロヌス・ドラゲリオン」は、ドラゴン3体を進化元とし、攻撃時にメテオバーンで自身に「ワールド・ブレイカー」を付与します。さらには相手に選ばれたときに相手のマナを全ランデスする実質的なアンタッチャブルを持つなど、非常にド派手な効果を持つ一枚です。

これ一見強そうに見えるじゃないですか。

残念ながら見えるだけなんですよ。

まず進化元なんですが、ドラゴンを3体も要求します。「アポロ」の出た当時は、基本的にドラゴンのコストはバカ高いです。その上「アポロ」そのもののコストも6コストと軽くないため、ドラゴンを3体並べる+「アポロ」を出すだけで4ターンも消費します。当然ターン数的に相手も「デーモン・ハンド」のような除去を撃つことが容易なので、ドラゴン3体を並べる労力というのは計り知れません。

しかも苦労して出したところで、「アポロ」の能力は選ばれないワールド・ブレイカー…だけであり、普通にドラゴン3体で殴った方が強いです。

そもそもデュエマにおけるワールドブレイカーってそこまで強くないんですよ。ワールドブレイカーのクリーチャーに加えてとどめ用の+1打点が必須な上、相手のトリガーを引く可能性はほぼ100%ですから、盾に除去・スパーク系のトリガーが埋まっていた場合、何もできずターンエンドせざるを得ません。

このように微妙なカードだった「超神星アポロヌス・ドラゲリオン」ですが、デュエプレではどのように調整されたのでしょうか。

《超神星アポロヌス・ドラゲリオン》 
進化クリーチャー:フェニックス 30000
・進化GV-ドラゴン3体
・シンパシー:ドラゴン
・ワールド・ブレイカー
・メテオバーン3:攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカード3枚を墓地に置いてもよい。そうした場合、相手のシールドをすべてブレイクする。
・相手がこのクリーチャーを選んだ時、相手のマナゾーンにあるカードをすべて墓地に置く。

メテオバーン3:攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカード3枚を墓地に置いてもよい。そうした場合、相手のシールドをすべてブレイクする。

メテオバーン時の効果が「ワールド・ブレイカー」の付与から、攻撃時にシールドを全てブレイクする効果へと変更されました。

若干わかりにくいので、実際にこのカードを使って説明しましょう。

「アポロ」攻撃時、メテオバーンの効果を発動すると…

相手のシールドが『効果によって』全てブレイクされ、「超神星アポロヌス・ドラゲリオン」の攻撃がプレイヤーへの直接攻撃になります。

この効果の強い点は大きく3つあります。

一つ目は、「アポロ」単体でシールド+直接攻撃まで行くので+1打点がいらない点です。進化GVって出す時点でこっちの盤面リソースが枯れやすいので、一体でゲームを終わらせることができるアポロは非常に優秀です。

二つ目は、スパーク系トリガーを貫通できる点です。「アポロ」は攻撃中にブレイク効果が発動するため、スパーク系のような「これから攻撃する相手(=アンタップ状態のクリーチャー)を止める」トリガーは意味がないんですよね。

三つ目は、相手の除去トリガーは「アポロ」を選ばざるを得ない点です。相手は当然「アポロ」を止めなければ死ぬので、例えば「デーモン・ハンド」や「アクア・サーファー」などの除去トリガーで「アポロ」を選びます。しかし「アポロ」は選ばれたときに全ランデスする効果を持っているので、相手はアポロを選ぶと死ぬんですよ。「アポロ」は「カレー味のうんこ」or「うんこ味のカレー」の究極の二択を相手に強制できる文字通りのクソカードです。

またシンパシー能力もべらぼうに強く、「アポロ」の出しやすさを格段に上げています。特に同弾で収録された「センチネル・ドラゴン」との相性は抜群で、「アポロ」着地の安定性を格段に上げています。

後続を呼べるウィニーのドラゴン

【環境での活躍】

これヤバくねぇか…?的雰囲気のままリリース初日からランクマッチで大暴れしました。

先ほど紹介した「センチネル・ドラゴン」に加え、山札からフェニックスをサーチする「ヘリオライズ・ドラゴン」、場にアーマードが二体いればG・ゼロで出てくる「バルケリオス・ドラゴン」、ご存じ「コッコ・ルピア」などと組み合わせることで最速5ターンで「アポロ」が着地する事象はあまりにも理不尽かつ最強でした。

「アポロ」によるワンショット対策としてありとあらゆるデッキにブロッカークリーチャーorシールド追加のトリガーが積まれたことでマシにはなったものの、このカードの初見殺し性能は計り知れないものでした。

環境では主に同型に強く出れる【赤白ドラゲリオン】が活躍しました。ここに「黒神龍グール・ジェネレイド」を始めとした優秀なドラゴン・ゾンビを積んだ【デイガドラゲリオン】などにも派生しました。

バトルアリーナ3rdでは、同じく環境トップであった【青白グレートメカオー】に対し、突破札として「ガルべリアス・ドラゴン」を採用したそーすやきそば選手の【赤白ドラゲリオン】が見事優勝しました。

【殿堂後】

BA3rd優勝後も環境に居座り続けたものの、DMPP-8EXで除去札・ガード札を容易に展開できる「連珠の精霊アガピトス」という天敵が登場。「アポロ」は環境から姿を消すこととなりました…

お前なんなんだよ

が、まさかの「アガピトス」が先にナーフされる珍事態が発生。

「アポロ」は再び環境で暴れ散らかし、無事2021年7月に殿堂入りしました。


時は流れ、バトルアリーナ6th。

DMPP-10EXで登場した圧倒的爆発力を持つ速攻デッキ【赤青剣誠】、あらゆる対面に対応可能な【ナイトコントロール】に加え、「ガントラ・マキシバス」でマナを伸ばし「超神星DEATH・ドラゲリオン」などの大型フィニッシャーで決着をつける【ガントラビート】、ご存じ【バルガライゾウ】などの魑魅魍魎が跋扈する中行われた本大会。


優勝したのはまさかの【リースドラゲリオン】。
「武装竜鬼アカギガルムス」や「無双竜機ボルグレス・バーズ」などの強化パーツを引っ提げ、まさに不死鳥のごとく環境に舞い戻ってきました。

直近では、【サザン・ルネッサンス】に「アポロ」、「超聖竜シデン・ギャラクシー」や「レジェンド・アタッカー」を入れた構築がADマスターに到達するなど、今なお「超神星アポロヌス・ドラゲリオン」の強さは健在だと言えます。

今回は「超神星アポロヌス・ドラゲリオン」を紹介しました。
次回の更新は11/3(金)、「驚天の超人」を紹介予定です。

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