放し飼い養鶏法の原点
技術不足を補う為の6ヶ月間の事前研修が、
某大手会社の養鶏場で始まりました。
高校や大学程度では、経験値・技術値ともに足りなかったからです。
かなりオートメーション化されている養鶏場で、
飼料給与・除ふん・集卵は全自動でした。
私はそこで、ワクチン摂取・消毒・薬剤投与・雌雄鑑別・ふ卵作業
駄鶏の処分・除ふん装置のワイヤー管理・死んだ鶏の取り出し
ひっかかった卵の取り出しなどを行なっておりました。
私は、研修させていただいてる身でありながら、
「もしかして、ここの鶏は卵生産マシーン?」
「ケージに3羽も入れて狭いだろうな?」
「あんなに口を開けてハアハアして、暑いんだろうな?」
「電気もないかもしれないのに、こんな最新のやり方を現地で出来るの?」
などと、思ってはいけない?事を考えたのです。
アニマルウェルフェアって言葉をごぞんじですか?
アニマルウェルフェアとは、
感受性を持つ生き物として家畜に心を寄り添わせ
誕生から死を迎えるまでの間ストレスをできる限り少なく
行動要求が満たされた健康的な暮らしができる
飼育方法をめざす畜産のあり方です。
近代の集約養鶏は国民の食を支えてきました。
一方で、生産効率を重視した品種改良や
大量の濃厚飼料を与えた飼育管理などで
鶏さんたちに過度の負担を強いてきました。
当時こんな考え方が、なかった訳ですから仕方のないことですし、
会社としては生産効率や利益優先をさせて当然です。
まして研修させていただかせている立場から
口には出しませんでしたが、考えさせられるばかりでした。
現在、私が生涯をかけて追及している放し飼い養鶏法の原点は、
ここでの貴重な経験と思いから生まれたのであります。
しかしながら、技術不足は事実・・・
6ヶ月間、養鶏の技術習得に励み、無事研修期間を終えたのでありました。
もう派遣?
いえいえ 派遣前の77日間の訓練が待っているのでありました。
続きは次回
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