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社会人ヲタクが初めて小説同人誌のリアイベに挑む話⑥

第一回はコチラから

前回までのあらすじ

「①印刷所を決めよう」編で、数多あまたある印刷所の中からSTARBOOKSさんで本を作ることに決定

「②STARBOOKSで小説同人誌の発注」編で、何はともあれ様式を決定して発注し、毎割プランで前倒しの締切日を設定

前回で「③入稿様式に従った本文データを作る」フェーズに突入し、ルビ振りにまつわる困りごとと解決法をまとめた

この③フェーズはまだ完結していなくて、WordデータをPDFデータに変換出力する工程が残っている
よって今回は「続・③-3WordのPDF出力設定」と題し、この内容について振り返っていく



③入稿様式に従った本文データを作る

続・③-3WordのPDF出力設定


PDF出力なら「CubePDF」


 CubePDFというフリーソフトをご存知だろうか?

 既知の人はこのブロックをスルーして構わない。「何それ?」という方はこのまま読み進めて欲しい。


 そもそも「Word文書をPDFファイルにする」だけならWord単体の機能でも実現はできる。
 文書ファイルの「名前を付けて保存」でファイル拡張子を.pdfに選択するだけだ。

 ……だけなのだが、この標準機能がなかなかに曲者くせもの。変換の過程で謎の調整が入れられて、文字レイアウトなどが勝手にズレてしまう場合があるのだ。
 前回のルビ仕様といい、○icrosoftさんは何か一癖ヒトクセ設けないと気が済まない性質たちなんだろうか?


 ここで登場するのが冒頭でも言及した「CubePDF」という無料フリーのプリンタドライバである。

 画像右の「最新版をダウンロード」をクリックすれば、インストーラファイルが端末にダウンロードされる。そのリンクは以下にも掲載しておく。

 ダウンロード後にインストーラを起動したら、指示に従ってインストール作業を進める。
 インストールが完了したら、端末を再起動することで変更が適用される。


 再起動による変更適用が為されたら、あとは使うだけ。


 PDF化したいファイルを開き、今度は「名前を付けて保存」ではなく「印刷」を選択
 「プリンター」の候補に「CubePDF」が出現しているはずなので、それを選択して印刷すれば、CubePDFが起動されてPDF出力プロセスが始まる。

https://www.cube-soft.jp/cubepdf/

 このドライバ経由で出力したPDFは、埋め込み画像の配置も含めてレイアウトがWordで見ていた通りになる。
 プリンタドライバなので、実はもちろんWordに限らずExcelやPowerPointなどでも使える。これも地味にありがたい。

 無料なのに、導入後も別におかしな広告とかは一切出てこないので、まだ導入していない諸氏はとりあえずインストールしてしまうことを勧める。


小説同人誌向けのWord↔CubePDF設定


 WordデータをPDF化するCubePDFだが、デフォルト設定のままPDF出力してはいけない。
 なぜなら印刷所ごとにPDFデータの様式が指定されているからだ。
 今回のSTARBOOKSさんの、PDF原稿に対する指定は以下の通り。

・データ寸法154mm×111mm

・フォント埋め込み

・解像度600dpi

 「データ寸法」「フォント埋め込み」「解像度」を設定したうえで、CubePDFの印刷を実行しなければならない。


 ちなみにこのうち、「データ寸法」「フォント埋め込み」についてはプリンタドライバ側の設定を変更する必要があるのだが、とある操作をしないとその変更がリセットされてしまう仕様がある。
 同じような事象に苦しまれた先人が解決の糸口を残してくれている

ので、上記記事内にある下記リンク先の記事を参考に設定を弄った。
 ポイントはWordの印刷設定における原稿サイズで「PostScriptカスタムページ」を選択すること。これによってプリンタドライバ設定がきちんと保存されるらしい。(ホントにそうなった)

 具体的なプロセスは上記へべ氏の記事を見てもらえれば分かるので、こちらではシンプルにBefore ↔ Afterの画像のみ記録しておく。


Before

After

CubePDF側の用紙サイズと、Word側の用紙サイズ
両方で「PostScriptカスタムページ」を選択すること

 これから小説同人誌作成に挑む諸氏も、これを参考に快適なCubePDFライフを送って欲しい。


 こうして出力できた原稿をチェックしてヌケモレ、誤字が無ければ晴れて原稿本文データの完成である。やったぜ。



次回「④入稿様式に従ったカバーデータを作る」に続く。続くったら続く。

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