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【OYW】3日目、途方に暮れ、キャリーバックを見つける

10月4日:3日目にしてサミットに参加し始める


どう足掻いてもキャリーバックは返ってこないので、希望を捨てた3日目の朝。

当初から、荷物が届いたら電話をくれるように手配したのに、、、
昨日届いたときだってなんの連絡も無かったじゃないか。

仕事でネットワーク機器の紛失や遅延はよく聞くが、いざ自分が当事者になると結構きつい。
足掻くのも疲れたので、この日の朝は穏やかにスタートすることにした。

泣きじゃくった翌朝だったので朝ごはんを食べに行くか迷ったが、こんなところで不貞腐れていても仕方がない。
3日目にもなると朝ごはん会場の込み具合も読めてきたので、空いている時間で済ませた。

荷物も、サミットも、焦って足掻いてもどうにもならないと俯瞰し始める。まずは心を落ち着かせ、平常の自分を取り戻すことが最優先。
同僚にお勧めされた本「give & take 『与える人』こそ成功する時代」を読み始める。

トラブルの最中もGIVEの精神は消えなくて、知らずのうちにGIVEをしていたら心が空っぽに擦り減っていた。
色々なストレスでいっぱいいっぱいになったので、読書で心を満たすことにした。

あっという間に2時間が過ぎ、11時。
フロントに電話をしてみるが、荷物は届いていないようだった。
ちょびっと削られた心のバッテリーをもう一度充電しようと再び読書を始めた。

12時頃になると、ホテルの清掃が入るというのでしぶしぶ部屋を出た。
外を出ると冷たく乾燥した空気に襲われたので、ホテルのロビーで時間を潰すことにした。

冷たい風に吹かれ、着る服もなく、行く当てもない。
ここにきて、こんなひもじい思いをするとは思ってもいなかった。


ホテルのロビーで一人、ボーっとしていたところ、ガラスに反射するキャリーバックが目に入った。


!?!?

まさか


早まる気持ちを抑え、一歩ずつフロントに近づいてみると、自分と同僚のキャリーバックがそこにあった!!
高揚する気持ちを抑え、フロントに声をかけた

「Finally!!」

フロントのお姉さんと歓喜した。

キャリーを目の前に、体中に電流が走るような喜びを感じた。

急いで部屋に戻り荷ほどきをすると、
待ってましたと言わんばかりに、洋服たちが笑顔をのぞかせた。

荷物一つ一つに握手したいほどの高揚感と共に、身支度を急いだ。
早々に関係者への報告を済ませ、足早と会場に向かった。

この日は私のメインの目的であるメンタルヘルスがテーマの日だった。
キャリーがあっても英語への不安は変わらなかったが、それでもようやくステージに立てた高揚感を胸に会場に向かった。

自分のワークショップまで時間があったので、メンタルヘルスのプレゼンテーションステージを聴きに行った。
プレゼンテーションでは、L'Oréal のPauline Avenel-Lamさんのスピーチに感動した。
詳細は割愛するが、彼女一人の人生ストーリーで会場全体が感動し、エンパワメントされた。

彼女の人生ストーリーには、私と大きく異なる出来事があったわけではなかった。
だだ、彼女が何を感じて、どう行動したか、どうしていきたいか、そこにすべての感動の要素が詰まっていた。

私は、彼女のスピーチを聞いて、自分もこれまでの人生を振り返り、何を感じて、どう行動したか、そして今後の展望についてを皆さんに伝えしたいと思った。
これは、また別の投稿で。

いよいよワークショップの時間になった。
ワークショップでは参加者みんなが活発に意見を交わし合い、生き生きしていた。

私も必死に混ざろうとするも

①リスニング
→あ~なるほどこんな感じのこと言ってるのね~

②自分の意見考える
→あ、語彙力ない、、簡単な単語を捜索in脳内

③発言
→あ、話題変わってるやん

というスピード感のない3ステップを踏んでいた。

そうこうしているうちに、少人数でのディスカッションタイムへ。
変わらずネイティブ英語が飛び交う。

「あなたはどう思う?」

脳内ぐるぐるな私は、なんとか伝えようとトライ。

が、伝わらない。

「じゃあ書いてみて」

恐る恐るペンを走らせた。

「あ~~そういう事ね!」

気弱な面持ちで、ごめんね。。。
と伝えると

「ぜ~~んぜん!!伝えてくれてありがとう!!」
全力の笑顔で言われた。

この瞬間、初めて私は、One Young World の一員として認めらた気がした。

彼らは、初めから私を仲間だと受け入れてくれていた。
私だけ、キャリーがないから、英語ができないからとか、色々な言い訳をして尻込みをしていた。

なんて失礼な事をしていたんだ。

気を取り直して、彼らとの時間を楽しむことに集中した。

あっという間にワークショップが終わり、ディナーの時間になった。

ディナーは、毎日4~50人ほどのグループに分けられ、様々な人たちと交流する場となっている。
私は、キャリーバックで眠っていたステッカーをすかさず配った。

この日のディナーは、メンタルヘルスをテーマにした人が集められていた。

音楽隊が伝統音楽を演奏し、スピーカーがメンタルヘルスについて訴え、
仲間同士で「awsome」と言い合いハグをした。

お腹もメンタルも満たされた私は、気持ちが落ち着き、ふっと眠気に襲われ、キャリーの待つホテルに帰った。

心と体が満たされた3日目は、熟睡した。

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