見出し画像

政情不安定なモザンビーク

10月9日、大統領選挙があり、10月24日、与党の候補が当選。その日以降、野党の1党の大統領候補が国民にデモを呼びかけ、断続的に11月28日現在まで政情不安定が続いている。まさに今も、窓の外で笛の音や、複数人が叫んでる声、クラクションの音がする。

簡単にいうとこんな感じ。私が生活してる中で聞く限り、現与党は公務員の給料の未払いがあったり、インフラが広範囲で未整備だったり、ほかにも難しい部分があるようです。ただ、それは「発展途上国」だからで、モザンビークのその与党の政治がよくないわけではないと私は思ってました。でも他のアフリカの国に派遣されている協力隊の仲間に聞くと、どうやらそんなこともなさそう。。

1か月弱非日常な期間を過ごしてみて、今思うことを書いてみる。ちょー主観です。

  • まず、デモしてる側に頑張ってほしいと思っちゃうこと

  • そして自分は情報弱者であること

  • 難民の気持ちをおそらく100分の1くらい感じたこと

  • でもどこか他人事な気がしてしまうこと

  • そしてとにかく平和が一番なこと。

デモしてる側の代表は、去年の大雨で水没した地域の住民に新しく住居と食料を提供したらしい。貧しい国民に寄り添ってる話を聞く。一方で、与党は選挙前のキャンペーンで、きれいなバイクや車に旗をつけて走っていたのを見た。そのお金あるなら別に使う場所あるのでは?と思った。同僚や友人も、割と話を聞くとデモしてる側の野党に投票する/した、と聞きました。デモ中も、鍋たたいたり、クラクション鳴らしていて、実際効果的かは置いておいて、多くの国民が改革を望んでるんだなと肌で感じる。そんな熱い気持ちを肌で感じると、がんばって政権交代まで持ってってほしいなんて思っちゃう。

自分が情報弱者であることは、
1.自宅はテレビの契約をしてなくてニュースを見れない
2.見れてもポルトガル語で情報を収集するのが難しい
3.家から出ちゃいけないことが多いので同僚に聞くこともできない。
などの理由がある。海外に住むとどんな国でも、多少情弱になる気がするけど、特にこういう状況の時は、自分の情報の少なさを痛感している。幸いなことにJICAや大使館からの連絡で、今後のデモの予定や、どういう行動をするべきかを知ることができる。守られている感がある。

難民の気持ちを100分の1くらい感じたというのは、私の家が、JICAが指定する立ち入り禁止の「レッドゾーン」に位置していること。たびたびあるJICAからの安全対策の連絡でレッドゾーンには立ち入らないように、と言われている。自分が住んでいる場所が危険であると判断されることで感じる不安感は難民の人たちも感じる気持ちだと思う。もちろんそれ以上につらいことや想像できない感情を持っているだろうが。学生時代、さんざん難民の方の気持ちを想像しよう、と小中高校で話してきた。でも実際今の状況だけでこんなに心がざわざわするので、真に理解するのは、本当に経験しないとできない。寄り添うことは大切だと思うけど。人吉でもお世話になった方が、それまで多くの被災地でボランティアしてたけど、自分のお店が水害にあってから、その喪失感は実際経験しないとわからない、と言っていた。(もっと複雑な心境だと思う。)

これだけ書いておいて、それでも、どこか他人事な気がしてしまう。自宅の窓からタイヤが燃える様子や、軍の人が催涙弾を発砲しているところを目にしても、数時間後には家の中でご飯とみそ汁を食べている。もちろんモザンビークがいい方向に向かってほしいし、今関わっている人がここで生きて幸せだと思える人生を送れる社会になってほしい。でも、そう望むだけで私ができることはないと、どこか他人事な気がしている。言語化が難しいけど、この状況を自分事としてとらえるってかなり難しい。

そして、結局、平和が一番。よく考えると、日本で生活してるとなかなか平和が一番だと実感することはないので、平和から遠いところにはいるんだろうなあ。警察車両がデモ隊の人を轢いた、野党関係者が暗殺された、どこか遠い国の話ではなく数百メートル先での話。暴力では何も解決しない。こんなシンプルなことだけど、今は戦うことも必要で、、。難しすぎる。

うちでお掃除をしてくれるモザンビークガールに話したら、あんまり考えると頭が痛くなるから、あんまり考えないほうがいいといわれた。笑それくらいがいいのかなあ。平和学でも勉強してみる?

そんな感じです。食べて寝て、健康に過ごしましょう。長い文を読んでいただいてありがとうございます。


いいなと思ったら応援しよう!