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V4 為になる本「FACTFULNESS」
~10の思い込みを乗り越え
データを基に世界を正しく見る習慣~
by Hans Losling 1948~2017, Upsala,Sweden, 2019年第一版日経BP
+オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド
※紹介してくれたのはH.Senoo Mr. Thanks!
はじめに:本の冒頭部に13の質問(クイズ)があり、クイズが嫌いで はないわたしは、直ぐに挑戦してみた。
質問1 現在、低所得国に暮らす女子の何割が、
初等教育を修了するでしょう?
A 20% B 40% C 60%
質問2 世界で最も多くの人が住んでいるのはどこでしょう?
A 低所得国 B 中所得国 C 高所得国
質問3 世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は、
過去20年でどう変わったでしょう?
A 約2倍になった Bあまり変わっていない C半分になった
質問4 世界の平均寿命は現在およそ何歳でしょう?
A 50歳 B 60歳 C 70歳
質問5 15歳未満の子供は、現在世界に約20億人います。
国連の予測によると、2100年に子供の数は
約何人になるでしょう?
A 40憶人 B 30憶人 C 20憶人
★この5問に対し私の正答数は なんと1問のみ!
もう少し真剣に挑戦してみることにした!
質問6 国連の予測によると、2100年にはいまより人口が
40億人増えるとされています。
人口が増える最も大きな理由は何でしょうか?
A 子供(15歳未満)が増えるから
B 大人(15~74歳)が増えるから
C 後期高齢者(75歳以上)が増えるから
質問7 自然災害で毎年亡くなる人の数は、
過去100年でどう変化したでしょうか?
A 2倍以上になった B あまり変わっていない C 半分になった
質問8 現在世界には約70億人の人がいます。下の地図では、
人の印がそれぞれ10億人を表しています。世界の人口分布を
正しく表しているのは3つのうちどれでしょう?
A アメリカ大陸 1人, EU 1人, アフリカ1人, アジア4人
B 1人、 1人 2人 3人
C 2人 1人 1人 3人
質問9 世界中の1歳児の中で、何らかの病気に対して予防接種を
2/5受けている子供はどのくらいいるでしょう?
A 20% B 50% C 80%
質問10 世界中の30歳男性は、平均10年間の学校教育を受けています
同じ歳の女性は何年間学校教育を受けているでしょう?
A 9年 B 6年 C 3年
★ この5問での私の正答数は、わずかに増えたが2問のみ。。。
残り3問まで挑戦だ!
質問11 1996年には、虎とジャイアントパンダとクロサイはいずれも
絶滅危惧種として指定されていました。この3つのうち、
当時よりも絶滅の危機に瀕している動物はいくつでしょう?
A 2つ B ひとつ C ゼロ
質問12 いくらかでも電気が使える人は、世界にどのくらい
いるでしょう?
A 20% B 50% C 80%
質問13 グローバルな気候の専門家は、これからの100年で、地球の
平均気温はどうなると考えているでしょう?
A 暖かくなる B 変わらない C 寒くなる
★最後の3問はすべて正答できました!ふー!しかし正答率は
13問中6問 46%!なんという低率!同年代の人よりは世界に
関心を持ち、海外経験も(仕事が中心だったが)多いと自負していたが
なんという間違った思い込み!世界を正しく見る習慣をこそ自分自身
が身につけなければならないと痛感した!
このことが本書の出会いであり、我が友人にお薦めする理由だ。
その後、「ためになる本、要約」を友人に贈り続けるきっかけに
なった。
<FACTFULNESS要約>
〇事実に基づく世界の見方が本書のすべてだと言っていい!
〇脚注には取得Data元が明記されてある
ex. 世界保健機構チャート(2017)
世界銀行・開発に関するDataや研究内容・包括的なグローバル統計
gapm.io/x6
感染症流行risk
事実に基づく世界の見方を教えている教師たちのコミュニティ
www.gapminder.org/teach
判断力を練習できるProject Good.Judgement project
www.gjopen.com
〇調査は12000人 14か国でオンライン上で実施
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
FACTFULNESSの活用の場
〇教育 「再新の事実に基づく世界の見方は子供たちにこそ
教えるべきだ」
・世界には健康と所得のレベルがさまざまに違う国があること
・自分たちの国の社会と経済がどう変わっているかを!
・今の所得レベルになるまでにどんなふうに進歩してきたか
・貧しい国のレベルは上がっていて、いい方向に向かっている
・自分たちの国はそれぞれ進化していること
・反対にみえる2つのことが、両立することを
・ニュースの見方を教えよう。本能に訴えようとするメディア
の手口を
・文化や宗教のステレオタイプは世界を理解することには
役に立たないことを
・数字でけむに巻かれないよう、どんな手口に騙されやすいか
・世界は変わり続けていることを、死ぬまで知識と世界の見方
をアップデートし続けなければならないことを
※そしてなによりも謙虚と好奇心を持つことを子供たちに教えよう!
※無知を認め、新しい事実を発見したら喜んで意見を変えられる!
知らないことは堂々と「知りません」と言えることを。
謙虚であればこころが楽になる!
好奇心があるということは「新しい情報を積極的に探し、
受け入れること」だ!
〇「世界は変わり続けている!知識不足の大人たちが多いという
問題は学校教育では解決できない。
アップデート(意識を変える。インストールする)する方法を
用意しなければならない!」
※職場と本人がこの問題を真剣に取り組んだほうが良い!
〇ビジネス
・世界を理解することはますますビジネスに欠かせなくなってきた
グローバル化した市場をDataに基づいて理解することは、ビジネス
社会では当たり前になってきたのだ。
・未来の市場はアジアとアフリカにあり、採用担当者は外国人を
簡単に採用できる時代は終わったことを理解しておかねばならない
・製造業の責任者なら、グローバル化はまだ終わっていないことを
知っておく必要がある。十数年前欧米企業は工業品の製造を
海外移転したほうがいいことに気づいた。そこで同じ品質が
半分のコストでできる新興国に工場を移した。繊維産業は
ヨーロッパからバングラディシュやカンボジアに移ったが、
製造がアフリカ諸国に移るにつれ、また別の場所に
移るだろう。いま繊維産業が盛んな国は製造がアフリカ諸国に
移るにつれ、別の産業に参入しなければならないし、出来なければ
経済は停滞してしまう。
※産業界も世界の事実を知らないほうが深刻であると気づくはずだ!
〇ジャーナリスト・政治家
※彼らもまた定期的に知識をアップデートして、事実に基づく
考え方を身につけなければならない
ただ、世界の本当の姿を見せることがジャーナリストや政治家の
役割ではないし、目標でもない。
FACTFULNESSの視点でニュースを受け止められるかどうかは
私たち消費者次第だ!
〇 自分の組織
※人々が世界の事実をどれほど知らないかについてわかってきた!
※世界の事実だけではなく、国内の事実についても同じことがいえる
どの地域でも、どの組織でも、同じように見過ごされてきた事実が
ある。ex Swedenでの質問
現在65歳以上の人の数は全体の20%です。では、10年後
この割合はどうなっているでしょう?
A 20% B 30% C 40%
※ Swedenでは正答率は10%だった(正解はA)
思い込みの原因はSwedenにおける高齢化について
ずっと聞かされてきており、事実高齢化は進んでいる
※これから未来の10年を計画するにあたってこの思い込み
では、話にならない!
〇最後に
※事実に基づいて世界を見ることは役に立つ
※事実に基づいて世界を見ると、こころが穏やかになる
世の中もそれほど悪くはない!
追)FACTFULNESSの10個の大まかなルールは思い込みを防ぐための
手法として有効です。お試しし、ご活用あれ!(別紙)
2021年3月15日
JCL未来塾 志水 堅治
補)13問の正解はこちら
➡1C, 2B, 3C, 4C, 5C, 6B, 7C, 8A, 9C, 10A,11C,12C,13A
補)10の思い込み
1.文壇本能、2.ネガティブ本能 3.直線本能
4.恐怖本能 5. 過大視本能 6. パターン化本能
7. 宿命本能 8. 単純化本能 9. 犯人捜し本能 10. 焦り本能