非課税世帯に3万円給付について(思想実験です)
【2053文字】
1.給付対象外の納税者として
非課税世帯に対する給付の話題が出ると必ず出るのが、納税しているのが馬鹿らしいという話題。
もちろん気持ちはわかる。税金を取られるだけ取られ、現役時代に何かしらのリターンがあるとは思えないからだ。
2.給付金の意味はセーフティーネットの延長
ただし、別の考え方もあるのではないかと思う。
非課税世帯になってしまうには何かしらの原因があるのではないかとと考えた。
そしてセーフティーネットや、不足分に対する追加給付にどの様な効果があるのか、仮説を元にどの様な影響が起こり得るか思考実験をしてみたいと思う。
あくまで個人の主観的なものです。
生活保護や障害年金などのセーフティーネットがあるから安心して生きていくことができるのではないだろうか。
今回の3万円の給付金はその延長線上にあるものだと思う。
3.セーフティーネット利用の可能性は等しくある
もし自身が障害を負ったなどで、これまで通りの就業ができなくなった場合、生活保護なとのセーフティーネットを利用する事になる可能性がある。
そんな、自力で生活していく能力を一時的、または恒久的に失ってしまった場合でも等しく人間として生存していく権利がある。
そんな時に生活保護や障害年金を利用する事になるだろう。
4.最低限の生活保証があるからこそ安心な日本
もちろん今回の様に、年に一回3万円もらっても生きてはいけない。
しかし、最低限の生活を送る上で急激な物価高騰に国として柔軟に対応した結果、非課税世帯に支給される3万円とは考えられないだろうか。
5.セーフティーネットがある事のメリット
万が一何らかの障害や自己の責任によらない失業などの可能性は誰にも起こり得る事である。
万が一、生活が立ち行かなくなった場合どうなるだろう。
自殺率が上がることも考えられる。
それ以外にも金銭目的の犯罪が増える可能性も不景気には高まる。
若者による凶悪犯罪が慢性化している国も珍しいことではない。
例えば南米ブラジルや、アフリカ大陸にある南アフリカなどは昼間交差点で車を停車しただけで、金品狙いの強盗に命を奪われる事も珍しいことではない。
日本ではかなり珍しい犯罪だが、先に挙げた国などでは日常化している。
青年期どころか少年期から貧困が原因で孤児のホームレスが、やがてギャングとなり、彼らも生活のために人を襲う。
セーフティーネットが無ければ、犯罪は国中に広がり、人々の命が奪われたり生活が脅かされる可能性はグッと高まるだろう。
6.セーフティーネットで犯罪が減ると
昼夜、男女問わず安心して外出できるだろう。
24時間営業のコンビニやATMも安全に稼働運用できる。
強盗事件などの犯罪が減る可能性。その他にもメリットは様々考えられる。
そして犯罪者が減る事で刑務所の維持管理も軽くなるだろう。
そして、犯罪者とならなければ再度自立の機会が広がる。
自立支援なとの取り組みを行うなど、非課税世帯や、生活保護世帯にも広い視野でみれば自立してもらい、いずれ納税者となってもらうなどのメリットはあるのかもしれない。
7.非課税世帯だけで給付を決める差別感覚
資産はあるのに、収入とみなされず非課税世帯というカテゴリーに分けられている人は意外と多い。
この様な時間のかかる支援が必要か不要かの判断はマイナンバーカードの普及により解決されるかもしれない。
マイナンバーが普及すれば、銀行口座や証券口座などを一括管理できるため、効率的に支援が必要な人を見つける事もできるだろう。
8.外国人が生活保護や給付を受ける不公平感
この件もマイナンバーカードでの管理や、支給条件の厳格化で不公平感を減らす事ができる可能性は高い。
例えば過去の納税者記録や日本の永住権の有無などで支給対象を絞るなども考えられる。
9.その他の問題
給付金以外にも税金の管理の問題は常に問題視されている。
その一つが国民皆保険制度の悪用だ。1人の外国人が取得した保険証を複数人でシェアするのである。
紙の保険証は文字情報しか記載がない。しかしマイナ保険証であれば、マイナンバーカードのフォトIDにより使い回しは困難となり、保険料も徴収率が上がり公平な制度に近づくだろう。
10.あとがき
今回の石破政権が決めた3万円の給付に反対の国民が過半数を超えているのは知っている。
今回の記事については3万円の支給の意味やセーフティーネットは国民全体にメリットがあることを伝えたいと思い書いた記事で、納税者にたいしてデメリットだけでなくメリットもあるのではと考え、文章にしてみた。
また反対派の意見をつぶすような意図はなく、日本国民全体が困難な状況下に陥ったとしても、安心できる制度の紹介と、国民の誰しもが、非課税世帯となる様なことがあり、支援を受ける可能性、それと誰しもがその権利がある事を知ってもらいたいと思った。
何か困難な状況になっても、安心して生きていける日本、
また、様々な問題が解決されることで誰しも安心して生きていける世の中になればいいなぁとの思いを文書にしたものです。