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【短期留学】ドイツのサマーコースに参加しよう!@LMUミュンヘン大学

ドイツでも様々な大学が、短期留学の機会を用意しています。短期間でドイツに留学したいという人は、長期休暇のコースに応募することをおすすめします。
サマーコースでは、語学だけでなくアカデミックな分野を学ぶことができ、場合によっては在学中の大学の単位に加算できることもあります。

今回は、2024年夏に私の参加したミュンヘン大学のサマーコースを例に紹介します。
英語で行われるEU政治論のアカデミックなコースと、ドイツ語の語学クラスの合わさった1ヶ月半のコースを選びました。
各コースで6単位ずつ取得し、正規留学中のオスナブリュック大学の単位として換算されました。

ミュンヘン大学

Ludwig Maximilians University of München(LMU)は、15世紀に創設されたミュンヘンにある総合大学です。2024年のTimes世界大学ランキングでは38位とミュンヘン工科大学に次いで国内2番目、人文系では1番有名な大学です。

ミュンヘンの中心にあるミュンヘン大学
戦間期には白薔薇を象徴にナチズムの台頭にも抵抗した


バイエルン王家の宮殿である「レジデンツ」のあるオデオン広場から伸びているルートヴィヒ通りにメインの建物がありますが、ミュンヘンの街の至る所に大学の建物が点在しています。とにかく図書館が大きく、たくさんあって大学の歴史の長さを物語っています。食堂(Mensa)も広くて料理のバリエーションが沢山あり、美味しいです。

夏休みでも大学生がたくさん歩いていて、インターナショナルな開けたイメージです。


↓ミュンヘン大学のサマーコースを探す🔍

EU Studies Summer Course

出願は夏までですが、2月末までに申し込むと費用が少し安くなります。
出願日程はコースによると思うので、HPで詳細を探してみてください。

9月末までに好きなテーマで論文を提出すると、欧州の単位で6ECTsを取得することができますが、単位目当てで来ていない人もいたのでクラスの全員が論文を執筆しているわけではないと思います。

とある日のEUハウスを訪問する授業
マルチナショナルなネゴシエーションを体験できる

このコースはウィーンとプラハを回るコースで、最初の2週間をウィーン、次の5日間をプラハで過ごし、電車でミュンヘンへと移動します。ウィーンではEUの基本的な構造と政策・ガバナンスについて学びながら、シティーツアー、UN本部訪問、ドナウ川で泳ぐなどの様々なアクティビティも楽しみます。プラハでは旧共産圏の視点から見たEUを学び、ドイツとの関係の歴史も同時に辿ります。もちろん自由時間も沢山あります。

ウィーン・IAEAなどの国際機関を擁する国連本部 訪問
ツアーに参加して国際会議が行われる議場などを見る
プラハ・バイエルン自由州本部 訪問
チェコとドイツの関係の歴史について知る


ノイシュヴァンシュタイン城へ

ミュンヘン大学のサマーコースは非常に国際色豊かで、様々な各国からの友達を作ることもサマーコースの醍醐味です。サマーコースの参加者は誰でも、バイエルンの南にあるノイシュヴァンシュタイン城へのバスツアーに参加できます。

下から見たノイシュバインシュタイン城
城の壁画はルートヴィヒ2世の愛したワーグナーのオペラのモチーフで溢れる(内部は撮影禁止)

ノイシュヴァンシュタイン城は2024年に世界遺産に登録され、シンデレラ城のモデルになったとも言われるドイツ屈指の観光地です。城についたら、自由に友達と一緒にハイキングを楽しみます。城の内部はツアーでしか入ることができず、基本的に撮影禁止なのでツアーに参加することを強くおすすめします。
バスでの旅なので、近くにあるヴィース巡礼教会にも立ち寄り、ミュンヘンに戻ることができます。

駐車場から城までは、険しい山道
ドイツ人は自然の中を歩くのが大好き


ダッハウ強制収容所訪問

こちらもバスツアーの遠足として行くことができるので、参加することを強くおすすめします。

ダッハウ強制収容所は、1933年に創設された最初の収容所のうちの一つです。
監獄などは戦後も8年ほど実際に使われた歴史があり、キャンプはその後の破壊を経て今は再現され、誰でも訪問できる記念館と追悼の場なっています。
六千人を収容するためのバラックですが、水晶の夜の直後だけでも一万人以上がここに送られ収容されました。蔓延する疫病、拷問と人体実験、などあらゆる屈辱に塗れた死と隣り合わせの生活がこの場所で実際にあったことを語り継いでいます。

記念碑・だだっ広い敷地に青空が広がる
ホロコースト当時の冬はどんなに暗く、寒かっただろうか

一人で訪問するよりも、現地のボランティアガイドさんから(英語又はドイツ語で)話を聞きながら回ることで、ホロコーストに対する考えがより深まります。私もサマーコースで出会った中国人の友達と議論をしながら歩くことで、ドイツについても日本についても新たな気付きを得ることができました。

強制収容所入り口にある「労働は自由にする」の文字
これは当時のものではなく、レプリカ


さらにミュンヘンに帰ってから、ナチの本部があった場所にある無料のミュージアム、NS-Dokumentationszentrum に行くことで、ミュンヘンでのナチズムの興亡についてよく知ることができます。

ドイツ語語学クラス

事前のテストでレベル分けがされ、1クラスにつき20〜25人程度振り分けられます。もちろんレベルを変更することもできます。

サマーコースのドイツ語クラスは、特に先生たちが素晴らしいです。そこでは、座学だけではないアクティブな学びが行われています。単語や文法事項をしっかり押さえつつ、フィールドワークをして調べたことをプレゼンテーションするなどスピーキングの時間も十分にあり、授業は盛りだくさんです。
時間が限られたサマーコースだからこそ、座学だけでなく自分の意見や体験をドイツ語で発言したり、自分の興味に関してドイツ語でリサーチをしたりすることは特に重要です。
ドイツ語上達という、目的を同じにする友達にもたくさん出会うことができます。

テストの前に、ミュンヘンから近くの湖をみんなで訪問
先生ともドイツ語を喋りながら、持ち寄りピクニック

最終日にはテストを受けて、その後先生とクラスのみんなでビアガーデンに遊びに行きました。🍺

インターナショナルな環境で学ぶ

サマーコースでは正規留学に比べ、ドイツ人と関わる機会は少ないです。代わりに、正規留学ではなかなか出会えない北米や英国からの英語ネイティブの人たちと沢山出会ういい機会になりました。もちろん他にも中国や南米、ヨーロッパ各国からの参加者も沢山いて、まさに文字通りインターナショナルな環境で学べます。

ウィーンフィルムフェス・中欧の芸術に触れる機会も
ザルツブルクでは音楽祭が真っ盛り


ドイツ語クラスも、ドイツでいつか勉強してみたい!という学生があらゆる国から集まっていました。サマーコースは、ドイツのアカデミアの雰囲気を知るのに絶好の機会です。アカデミックな勉強がしたいのか、ドイツ語を勉強したいのか、目的にあわせて色々探してみてください。ドイツの大学で有意義な夏休みを!

ミュンヘン大学サマーコースのインスタグラムより

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