吹奏楽部って変じゃない?
子どもが吹奏楽部に入りました。毎日熱心に取り組んでいて、青春を謳歌していて、大変結構と思っていました。
ですが最近、部活の地域移行だったり、そのための保護者会だったりが続き、改めて考えてみると、あれ?と思うような不思議な制度が多々あることに気付きました。これ無批判に続けると不味くないかと思うに至り、頭の整理がてら Note にまとめてみます。
前提として、私自身は元運動部で、楽器を演奏したのは音楽会が最後な程度に音楽の素養がありません。
先生、時間外手当ないんですか?!
これが一番びっくりしたのですが、土日や長期休みも指導していただいているにも関わらず、時間外手当はほぼゼロ。いや、一応あるみたいですが、一般的な感覚からするとゼロに近いです。
音楽が苦手だった身からすると、音楽の専門課程を終えて教師になって、素人を集めて曲を仕上げている先生方にはほんと感謝と尊敬の念しかなく、そのような方々をタダ働きさせるのは心が痛みます。
もっとお給料を上げるか、あるいは月謝のような形で保護者から支払う仕組みにしたらいいんじゃないかと思うのですが、公務員の副業禁止に引っかかったりで難しいそうです。
なんで生徒の名前が公表されないの?
これも不思議で、コンクール結果やパンフレットには「〇〇中学校 指揮:<顧問の先生の名前>」としか書かれていないんですよね。高校も同じ。どこにも生徒の氏名は書かれていません。
でもおかしいと思うのです。本来、コンクールの主体は生徒であるはずで、個人名を出すならそれは顧問ではなく、生徒それぞれを紹介すべきではないでしょうか。
これがスポーツだと全くそんなことはなくて、ちゃんと選手の名前が掲載されます。野球、サッカー、バレー、どんな団体競技でもちゃんとメンバーの名前が掲載されますし、逆に監督は報道でも滅多に出てきません。たまに名将などと持ち上げられるケースはありますが、全体で見ればレアケースでしょう。
報道といえば、チーム紹介の記事の写真でも基本的に生徒のみです。吹奏楽みたいにセンターでデカデカと入り込むなんて写真は見たことがありません。
スポーツと違って、音楽では指揮者の力量が演奏に大きく影響するのだから、指揮者を発表するのは当然という声もあるかもしれません。でもそれって高校生のためのコンクールではなく、顧問のためのコンクールになっていませんか?
もちろん冒頭で書いたように、顧問の先生は尊敬に値する方(少なくとも自分とこの学校は)ですし、感謝もしています。でもだからと言って今のように持ち上げ、讃えるのもちょっと違くない?と思うのです。
なんで審査基準がないの?
順位をつけるにも関わらず、その基準がないってどういうこと?って思いませんか?一応コンクール審査内規なるものが存在はするのですが、いやその ABC はどうやって決まるねん?という話です。
いやスポーツと芸術では違うでしょという声もあるかもしれません。でも順位をつける以上それは競技ですし、競う以上その基準やルールは規定し公開されるべきです。
それに、芸術的な要素の強いフィギュアスケートやアーティスティックスイミングはちゃんと審査基準が公開されています。クラシックバレエや最近流行りのダンス大会も審査基準がちゃんとあります。
金賞を目標にその青春を描いたアニメがあり、私も子どもと一緒にみていましたが、こういった背景を知った上で改めてみると、カルト的な冷たさを感じずにはいられませんでした。
なんで全国行ったのに、保護者が見れないの?
これも訳わかんないですよね。子どもの晴れ舞台を見たいだけなのに、倍率高すぎてチケットが取れないってなんやねん、です。いやまあうちの学校は全国行けるほどの力量はないので聞いた話でしかないのですけども。
保護者枠とか、あるいは立ち見か入れ替え制でもいいから、自分の学校のとこだけは入れるような仕組みにならんものでしょうか。
なんで野球の応援に行かないといけないの?
これも謎ですね。サッカーは行かないですし、なんで野球だけなんでしょう。
クソ暑い中、選手はエアコンの効いたベンチに入れるのに、吹奏楽部は炎天下に数時間放置されます。逆じゃね?って思うのは私だけでしょうか。甲子園の応援で吹奏楽のコンクールを辞退して炎上したこともありましたね。
あの人数に演奏を聞いてもらえる機会はそうないので、吹奏楽部としてもいい経験になるのかもしれませんが、釈然としないものがあります。
いっそ楽器を使った応援は禁止にしたらいいんじゃないでしょうか。
総じて
今でも吹奏楽部は素晴らしい部活と思いますし、今後も続いてほしいと願っていますが、やっぱりおかしいところも散見されるように思います。特にコンクール関連は危険に感じます。盲目的に金賞を目指すのではなく、その先にある本当の目的はなんだったっけ?と子どもと確認しながら進むべきと想いを新たにしました。