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お直ししてもらった家具が驚くほどクオリティ高く、生まれ変わった。【5人家族都心築52年マンションリノベ記】

こんにちは、mizutamaと申します。

2024年1月11日より都心部にある築52年の自邸を、スケルトンからのリノベ工事をしました。おかげさまで4月下旬に引き渡しが無事完了し、5月1日にすっかり生まれ変わった自宅へと戻り、早くも4ヶ月半が経過しました。

立秋を過ぎてようやっと秋らしい気候がおとずれた感じがしています。昨晩は肌寒さを感じるほどでしたが、帰宅した家がとてもあたたかくホッとしました。

夏に恩恵を受けまくりだったインナーサッシ。冬の防寒対策への寄与もとても楽しみです。

夫、私、高校生、中学生、小学生それぞれ1人ずつ、合計5人家族のヴィンテージマンションリノベ記録。同じような状況でリノベを検討している方や、状況は違えど住まいやインテリアについて興味を持っていらっしゃる方の何かのヒントになればとブログの更新を続けております。
詳細な自己紹介はこちらの記事、また100本以上に及ぶ過去記事のINDEXは以下にまとめております。何かのヒントになることがあるかもしれません、ぜひご覧くださいね。

今日記事にするのは、以前「番外編」として少しご紹介した、ヴィンテージ家具のお直しについて。ボロボロに朽ち果てたデンマークのヴィンテージ家具たちがどのように生まれ変わったか、詳しくご紹介していきます。

仮住まいからの引っ越し前日に、今回お直しをお願いしたsitwellさんにリノベの終わった自宅へと搬入をしてもらいました。


はじめに

お直しが終わった家具たちを届けてもらっての第一印象。
なんとも言えない満足度に、とても豊かな気持ちになった。それは今でも忘れられない思い出深いワンシーンだったと思う。

まずは、期待していたよりずっと、修理の仕上がりの質が高かかったことに驚き。自分で選んだKvadrat社のテキスタイルに身を包み直したソファやチェア。使い方が悪く劣化させてしまったローズウッドのダイニングテーブル。すべてがピカピカに生まれ変わり、それだけではなく、なんだかまるで、新たな命を吹き込まれたかのようだった。

新品の家具を買い求めた時の、あのアドレナリンがどばどば出る高揚感とはまた異なった、感じたことのない、とても豊かな、じんわりと満たされるような、そんな感覚を覚えたのだ。

お直しをお願いしたもの1:ダイニングテーブル(バタフライ型)

●修理箇所1:天板塗装し直し
●修理箇所2:ダボはずれ

なんとこれから上記2つの不具合が、こんなにぴっかぴかに生まれ変わりました。特に天板のローズウッドの美しさを久しぶりに目にして、購入した18年前のあの時を彷彿とさせる凛として美しいクオリティに、とても感激しました。

同じ不具合を起こさないようにするために気をつけていることが2つあり、後述します。

お直しをお願いしたもの2:ソファ

続いて修理をお願いしたもの、ソファ。

ヴィンテージソファではよくある壊れ方だそう。
ソファの座面を交差して支える、布の組紐が数年前から少しずつ解れ(体重や重さによる経年劣化)てきているのは自覚していましたが、決定的には、2〜3年ほど前のこと。ソファの座面のユニットと、それを支えるチークの足が、外れてしまったのです。

破滅的に壊れてしまったので、買い替えも一つの候補ではあったものの、「もう2度と手に入れることができない」というヴィンテージ品の付加価値が捨て難く、思い切って修理をお願いすることに。

青山のKvadratショールームで多数あるテキスタイルの中から悩んで選ばせてもらった布。元々のデザインも黄色い生地でしたが、リノベ後の家の配色バランスを考慮した結果、選んだ生地も再び黄色系統、赤味がかったマスタードカラーをチョイス。

布は新品に張り替え、家具もきちんと補強してもらいました。

Kvadratの家具用のテキスタイルは相当丈夫で、耐用年数も「50年使ってもらえる自信がある」とのこと。これからも長く使っていけそうでとても楽しみである。

ちなみにお直ししてもらったものを見てもっとも驚いたのが、ソファの背面の横に入った縫い目。
これは当初我が家にあったお直し前のソファには存在していなかったはず。

張り感と艶のある黄色は季節を問わず使いやすそう。

商品を届けてもらった際、Sitwell代表の濱田さんにおたずねすると、以下のような回答をもらった。

「実は、お預かりしたソファの布を剥がしてみたら、過去2つ分くらい、要するに布が3枚ほど重ねられた状態でした。
そのもっとも古い原型の布が、このように横線が入っているデザインだったんです。
ですので、原型に近い状態に戻すことにして、横にステッチを入れました。」

なんという小気味いいセンス。
お直ししてもらってからというもの、元々使っていたソファより、愛着が増し、更なるお気に入りとなった。

お直しをお願いしたもの3:椅子2脚

この椅子は元々は、新婚当初ダイニングテーブルに合わせて夫婦用に2脚買った、デンマークのヴィンテージの椅子。
当初ウールの水色のカバーだったものが、汚れが目立ってきたので7〜8年ほど前、生地屋さんでツイードの生地を購入し、自分で張り替えをしていた。

ところがまた布が擦れてきたため、どうしようか悩んでいたため、プロフェッショナルであるSitwellの濱田さんに相談した。

「僕はデザイナーの名前とかは詳しくないのですが、ヴィンテージ品であるということを考えると、同じデザイン、同じ木材の使い方、そういったものと出逢えることが希少である可能性があります。
そういう意味では、直して使い続けるという価値はあるのではないかと思います。」

私個人の考え方として、基本的に大量購入大量商品を好まない。
捨てる(消費する)前提で、ものを手にすることは、100%環境破壊を促進することにつながると考えるから。
少し高くても、できるだけ質の良いものを大切に、そしてできれば直しながら、長く使い続けたい。

その原点に立ち返って、2脚の椅子は、子どもたちの学習用の椅子として用途を改めて使い続けてもらうことにした。

もちろん昨今の円安の煽りはあるものの、Kvadrat社の布は高価である。

「椅子2脚の張り替えとなると、1つの必要単位の発注で2脚分の張り替えができるので、折角なら、同じ色の張り替えで選んでいただいた方が、お得です」

という濱田さんのアドバイスに則って、同じく黄色(よくみると白も混ざっている)のウールに張り替えてもらうことにした。Kvadratの布はどれもこれも質がよくとても魅力的で、甲乙つけがたく1つに絞るのに本当に難儀した。"子どもらしい明るさを”という狙いで明るいレモン色をチョイス。

座面を張り替えただけで新たな命が吹き込まれた。お直しできるって尊い。

補足:無垢のダイニングテーブルを長く使うために大切なこと

今回こうしてご縁をいただいたおかげで、とっても綺麗にお直しをしてもらって、とても満足している私。
ですが、それ以前に
「壊れず、不具合なく、長く使い続けられる」
本来はそのように家具と付き合っていけるのが一番だ。

お直しをお願いした家具の中でも、取り分け1つ目に取り上げたダイニングテーブル。

実は数年前に不具合が起こるに至った、明確な誤った使い方が判明している。最後にその点について紹介したいと思う。

●1:天板塗装し直し
→ビニールコーティングしてある(ビニール製)テーブルクロスを使わないこと

実は結婚してから数年前まで、子どもにテーブルに傷をつけられたくなく(食べ飲みこぼしは当たり前で、幼児期まではカトラリーを突き刺したりもするので、、、)、撥水加工の施してある、ビニール製のテーブルクロスを使用していた。これが、いけなかった。

私たちが結婚当初このダイニングテーブルを購入したのは中目黒のhike
購入した当時も、このような説明を受けていて、頭では理解していた。

「無垢の木は呼吸をします。
ビニール等をかぶせると木の呼吸を妨げ、天板の劣化につながる可能性があるので、使用はお避けください。」

確かに子どもが小さいうちは無垢の木を使わせる勇気はわかなかった。けれど、汚れを避けるために撥水クロスをつかったことが、今回の天板剥離再塗装の必要性を生じさせてしまった。

これに懲りて、今では布製のテーブルクロスを使用するようにしている。
汚れたら漂白をかければいいし、もし汚れが目立つのが嫌なら、目立ちにくい柄や色味を選んだらいい。

今では欠かすことのできない存在になり、特にリネン製がおすすめ。

●修理箇所2:ダボはずれ
→テーブルを移動させる時、一人で押し移動することは避ける(ダボの部分に余計な力が加わって、破損の原因につながりやすい)。
移動させる際には、2人以上で以下の部分をしっかり持ち上げて足やダボに負荷がかからないよう移動させること。

これは今回お直しをお願いすることになるまで全くノーマークだったこと。
模様替えや掃除などでテーブルを動かすときには、一人でテーブルを押して運ぶことで、テーブルの角と足の繋ぎ目のところにズレが生じる力が加わってしまう。そのため、二人以上でテーブルをしっかり持ち上げて移動させることが重要とのこと。
そのことで、このような故障を遅らせることにつながるそうだ。

このようにしっかり台をもって足を床で引きずらずに運ぶことが大切とのこと。

個人的に模様替えも掃除も好きなため、時折一人でいるときにテーブルを移動させることもあった。それがまさか故障の一因になるとは考えもしなった。これから使う上では気をつけようと思った。

さいごに

私たちが結婚した18年前より、今はまた家具の選択肢も増え、当時はなかったデザインの家具などもあったため、家具をお直しするか、新調するか。最初は少し迷った。

でもこうしてお直しをお願いして、直してもらったその姿を見ると、メンテをしながら長く使い続けることの大切さを痛感した。
愛着一入なんだもの。

そのためにはやはり、長く使えるデザインや質の良いものを選ぶことはとても重要なことだなと思う。

実は生活が落ち着いてきてこの数ヶ月で、少し買い足した家具がある。
その際選んだ家具の基準が、今回の一連の経験を反映している部分がある。家具やインテリアに関しては、また追々改めて、記事にしていきたいと思う。



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